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恋は七転び八起き (94)
2015.12.11 Fri
槇村・純平・逢坂
日曜日に予定がないとはいえ、ただひたすらゲームをして過ごすというのは、34歳の男として如何なものかと思いつつ、槇村はベッドの上でゲーム機を構えていた。しかし、全然集中できない。いつもだったら簡単にクリアで
きるところも、まったく思うようにいかない。上手くいかない苛立ちが、またミスを呼ぶという悪循環。
理由は分かっている。央だ。いや、央に直接の原因はない。だって恋人だ。ケンカをしたわけでもない。央のせいではなく、央と付き合うことになったせいだ。
別に央と付き合う殊になったのを後悔しているわけではないが、1人になると、何となく居た堪れない気持ちになって、ギャ~~とか言いながら、床を転がり回りたくなる。…まぁ、しないけど。
だって槇村は、央と付き合うことになったのだ。高校生の央と。34歳の男が17歳の高校生男子と付き合うことになって、いつもどおりの気持ちでいられるわけがない。
(央と…………付き合うのかぁ…)
槇村はとうとうゲーム機を投げ出した。
そういえば央は、自分たちが付き合うことになったのを、圭人や七海に話したいと言っていたが、その気持ちに変わりはないのだろうか。圭人も七海も今さらの間柄なので、央が話したいと言うのなら、拒み切れない。
それにしても、そんな話が好きなのは、槇村はてっきり女性の思考だと思っていたけれど、央を見ていると、必ずしもそうではないようだ。
槇村といえば、わざわざ自分からそういう話をするほうではないのだが、今回ばかりは、逢坂や板屋越に話したほうがいいだろうか、と思っている。2人は、槇村が央にひどいことを言い放った、というところまで話を知っているのだ。
逢坂は槇村の恋愛事情にそこまで興味がないだろうからともかくとして、板屋越は、槇村よりも央のことを気に掛けているから、話しておいたほうがよさそうだ。そもそも、明日学校で央に会ったら、その様子からして、何かあったと感付きそうだ。
2人にどう話そうかと槇村がウダウダと思っていたら、傍らにあったスマホが震えた。そういえば央は、流行りの曲なのか何か知らないが、何かの曲を着信音にしていたが、槇村は最初から設定されていた音そのままだ。
画面を覗くと、表示されていた名前は央。このたび、初めて連絡先を交換したのだが、さっそく掛けてきたようだ。
「――――もしもし?」
『あ、槇村くん! あ、あのね、あの……あ、今大丈夫?』
「大丈夫だけど」
声色だけで、彼がすごく嬉しそうなのが分かる。急いて用件を言おうとして、しかし今電話をして大丈夫なのかを確認して来るあたり、かわいいと思う。
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