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so sweet
2008.09.29 Mon
「でね、でね、これ、ちょーフカフカなんだよv」
そう言って隼人が、コートの袖口に付いたフワフワのフェイクファーをほっぺたに押し当てた相手は、恋人の大和……ではなくて、憎き恋敵(と勝手に大和が思い込んでいる)貴裕だった。
「ホントだなぁ」
お気に入りのコートが嬉しくて仕方がない隼人と、隼人にこんなかわいいことをされて、満更でもない様子の貴裕。
その2人とは対照的に、非常におもしろくなさそうな顔をしているのはもちろん大和で。
「そこのお2人さん、仲がいいのは分かるけど、俺がいること忘れてないかい?」
ズルズルと音を立ててコーヒーを啜りながら、大和がものすごく呆れたように言った。
「ホラ隼人、大和が怒ってるぞ?」
一応、恋人である大和を立てるつもりなのか、貴裕は隼人の手を自分から離したのだが、隼人はそんなことはお構いなしで。
「いいの! だってこれ、せっかく新しく買ったやつなのに、大和、全然気付かなかったんだもんっ」
プックリ頬を膨らませて隼人が主張するのは、新しく買ったばかりのコートのこと。
すごくお気に入りだから、1番に大和に見せてやったのに、ちっとも気付いてくれなかったから、隼人はいまだに拗ねているのだ。
しかも大和がファッションにろくに興味がないのに対し、貴裕は服だ髪型だと細かいことにマメに気付くタイプだったから、当然今回も、鈍い大和より先に隼人のコートを褒めてやり、すっかりご機嫌を直してやったというわけだ。
だが、大和にしてみれば、それもおもしろくない。
機嫌が直った隼人は、貴裕としか喋ろうとしないのだ。これではどっちが恋人なのか、分かったものではない。
しかしここで、「だったら勝手にしろ」とか、キッパリ言って立ち去れるほど大和も強くはないので、おもしろくはないと思いつつ、貴裕と楽しそうに喋っている隼人の機嫌が本当に直るのを待つしかなかった。
あぁ、これを惚れた弱みというのか……大和は温くなったコーヒーを飲み干した。
「あ、隼人、ゴメン、ちょっと電話」
ジーンズのポケットの中で震えた携帯電話に、貴裕は申し訳なさそうに隼人に謝って、電話に出た。
「もしもし? あぁ? これから? あー…まぁ、いいけど? おう、うん、分かった。じゃあな」
貴裕の電話はあっさりと終わり、電話中に隼人の気を取り戻そうとしていた大和は、あえなくそれを断念した。
「隼人、ゴメンな。ちょっとダチに呼び出されちまった」
「えぇ~? 行っちゃうのー?」
あからさまに不満そうに、隼人は立ち上がろうとした貴裕の腕を掴んだ。
「ゴメン。実は引越しの手伝い頼まれててさ。ゴメンな? また今度、メシでも食いに行こうぜ?」
「うんっ!」
「コラコラ! 彼氏の前で堂々とナンパすんな!」
よしよしと隼人の頭を撫でようとしていた貴裕の手を払って、大和は隼人の体を抱き寄せた。
「何すんだよぉー。貴裕くん、バイバーイ」
大和の腕の中でもがきながら、隼人は貴裕に手を振った。
「もぉ、あんだよぉ、苦しいってば」
隼人はペチンと大和の額を叩いて、ようやくその腕の中を抜け出した。
「隼人、いい加減に機嫌直せよ」
「機嫌なんか悪くないもん」
「すげぇ悪いじゃん」
「悪くないの!」
何を言っても不毛な応酬にしかならない会話。大和は大きく溜め息をついて肩を落とした。
「お前、ホントに俺のこと、好きか?」
「好きだよ」
グッタリとして尋ねた大和に、隼人は照れも恥じらいもなく、あっさりとそう答えた。
「何で? 何でそんなこと聞くの?」
「そりゃ、聞きたくもなるだろ。恋人前にして、他の男とあんだけイチャイチャしてたら」
「だって貴裕くん、このコートのこと褒めてくれたんだもん」
「だから、コートに気付かなかったのは悪かったって、言ってんだろ」
また同じやり取りが繰り返されるのかと、少々ウンザリして語気の荒くなった大和の頬に、何やらフワフワとした感触。チラ、視線を向けると、隼人が袖のファーを大和の頬にくっ付けているのだった。
「フカフカで気持ちいーだろ?」
「あのなぁ、」
「ね、もうちょっとこっち向いてよ」
大和の体を自分のほうに向けさせた隼人は、反対側もファーを押し当てて、大和の両頬を挟んだ。
「ふわふわv」
その顔があんまりにも無邪気だから、大和はつい、先ほどまでの憤りも忘れて、頬を緩ませた。
「そうだな、フワフワだな」
「フワフワであったかいの。冬になったら、あっためてあげるね。大和だけ、特別だからな」
フワフワの手で大和の頬を挟んだまま、隼人は笑みを深くして、そのまま唇を重ねた。
たぶんどっかのカフェと思われますが…。コイツら、公衆の面前で何してやがる。
そう言って隼人が、コートの袖口に付いたフワフワのフェイクファーをほっぺたに押し当てた相手は、恋人の大和……ではなくて、憎き恋敵(と勝手に大和が思い込んでいる)貴裕だった。
「ホントだなぁ」
お気に入りのコートが嬉しくて仕方がない隼人と、隼人にこんなかわいいことをされて、満更でもない様子の貴裕。
その2人とは対照的に、非常におもしろくなさそうな顔をしているのはもちろん大和で。
「そこのお2人さん、仲がいいのは分かるけど、俺がいること忘れてないかい?」
ズルズルと音を立ててコーヒーを啜りながら、大和がものすごく呆れたように言った。
「ホラ隼人、大和が怒ってるぞ?」
一応、恋人である大和を立てるつもりなのか、貴裕は隼人の手を自分から離したのだが、隼人はそんなことはお構いなしで。
「いいの! だってこれ、せっかく新しく買ったやつなのに、大和、全然気付かなかったんだもんっ」
プックリ頬を膨らませて隼人が主張するのは、新しく買ったばかりのコートのこと。
すごくお気に入りだから、1番に大和に見せてやったのに、ちっとも気付いてくれなかったから、隼人はいまだに拗ねているのだ。
しかも大和がファッションにろくに興味がないのに対し、貴裕は服だ髪型だと細かいことにマメに気付くタイプだったから、当然今回も、鈍い大和より先に隼人のコートを褒めてやり、すっかりご機嫌を直してやったというわけだ。
だが、大和にしてみれば、それもおもしろくない。
機嫌が直った隼人は、貴裕としか喋ろうとしないのだ。これではどっちが恋人なのか、分かったものではない。
しかしここで、「だったら勝手にしろ」とか、キッパリ言って立ち去れるほど大和も強くはないので、おもしろくはないと思いつつ、貴裕と楽しそうに喋っている隼人の機嫌が本当に直るのを待つしかなかった。
あぁ、これを惚れた弱みというのか……大和は温くなったコーヒーを飲み干した。
「あ、隼人、ゴメン、ちょっと電話」
ジーンズのポケットの中で震えた携帯電話に、貴裕は申し訳なさそうに隼人に謝って、電話に出た。
「もしもし? あぁ? これから? あー…まぁ、いいけど? おう、うん、分かった。じゃあな」
貴裕の電話はあっさりと終わり、電話中に隼人の気を取り戻そうとしていた大和は、あえなくそれを断念した。
「隼人、ゴメンな。ちょっとダチに呼び出されちまった」
「えぇ~? 行っちゃうのー?」
あからさまに不満そうに、隼人は立ち上がろうとした貴裕の腕を掴んだ。
「ゴメン。実は引越しの手伝い頼まれててさ。ゴメンな? また今度、メシでも食いに行こうぜ?」
「うんっ!」
「コラコラ! 彼氏の前で堂々とナンパすんな!」
よしよしと隼人の頭を撫でようとしていた貴裕の手を払って、大和は隼人の体を抱き寄せた。
「何すんだよぉー。貴裕くん、バイバーイ」
大和の腕の中でもがきながら、隼人は貴裕に手を振った。
「もぉ、あんだよぉ、苦しいってば」
隼人はペチンと大和の額を叩いて、ようやくその腕の中を抜け出した。
「隼人、いい加減に機嫌直せよ」
「機嫌なんか悪くないもん」
「すげぇ悪いじゃん」
「悪くないの!」
何を言っても不毛な応酬にしかならない会話。大和は大きく溜め息をついて肩を落とした。
「お前、ホントに俺のこと、好きか?」
「好きだよ」
グッタリとして尋ねた大和に、隼人は照れも恥じらいもなく、あっさりとそう答えた。
「何で? 何でそんなこと聞くの?」
「そりゃ、聞きたくもなるだろ。恋人前にして、他の男とあんだけイチャイチャしてたら」
「だって貴裕くん、このコートのこと褒めてくれたんだもん」
「だから、コートに気付かなかったのは悪かったって、言ってんだろ」
また同じやり取りが繰り返されるのかと、少々ウンザリして語気の荒くなった大和の頬に、何やらフワフワとした感触。チラ、視線を向けると、隼人が袖のファーを大和の頬にくっ付けているのだった。
「フカフカで気持ちいーだろ?」
「あのなぁ、」
「ね、もうちょっとこっち向いてよ」
大和の体を自分のほうに向けさせた隼人は、反対側もファーを押し当てて、大和の両頬を挟んだ。
「ふわふわv」
その顔があんまりにも無邪気だから、大和はつい、先ほどまでの憤りも忘れて、頬を緩ませた。
「そうだな、フワフワだな」
「フワフワであったかいの。冬になったら、あっためてあげるね。大和だけ、特別だからな」
フワフワの手で大和の頬を挟んだまま、隼人は笑みを深くして、そのまま唇を重ねた。
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柚子季 杏 ⇒ ほぅ~~~(*´∀`*)
今朝も可愛かった~~~♪♪
何が可愛いって、隼人も可愛いけどそれ以上に大和が可愛い~~゜+.゜.(⊃Д`*)゜+.゜
あぁ、きっとこの子はずっとこうやって振り回されていくのねww
当て馬たんの貴裕がちょっと不憫w
あぁ~もう、ふわふわ♪って!もう~~。
今日の萌えパワーご馳走様でした!!
何が可愛いって、隼人も可愛いけどそれ以上に大和が可愛い~~゜+.゜.(⊃Д`*)゜+.゜
あぁ、きっとこの子はずっとこうやって振り回されていくのねww
当て馬たんの貴裕がちょっと不憫w
あぁ~もう、ふわふわ♪って!もう~~。
今日の萌えパワーご馳走様でした!!
りり ⇒ 気分はふわふわ~~~
ああッ!!
わたしのなかからは永遠に失われたような気がする可愛さが、ここには横溢している…。
ふわふわ…ふえ~~ん。
大和くんいらいらした後ふわふわされてさらにハートをぎゅっ!!てされましたね!
こんな天性の吸引力が欲しかった…(何
きょうはふわふわで一日乗り切るぞ!!
わたしのなかからは永遠に失われたような気がする可愛さが、ここには横溢している…。
ふわふわ…ふえ~~ん。
大和くんいらいらした後ふわふわされてさらにハートをぎゅっ!!てされましたね!
こんな天性の吸引力が欲しかった…(何
きょうはふわふわで一日乗り切るぞ!!
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
大和くんもかわいかったっすか!?
嬉し~!!
こういう攻めの振り回され系、大好きなんですよね、私。
というか、毎回、これ好き、あれ好きって言ってる気が…。
まぁ、私の萌の具現化なんで、この祭り自体…。
萌えていただけて、嬉しいですっ!
コメントありがとうございました!
嬉し~!!
こういう攻めの振り回され系、大好きなんですよね、私。
というか、毎回、これ好き、あれ好きって言ってる気が…。
まぁ、私の萌の具現化なんで、この祭り自体…。
萌えていただけて、嬉しいですっ!
コメントありがとうございました!
如月久美子 ⇒ >りりさん
そんなぁ!
りりさんからだって、失われてないはずですよ、かわいさ!
だってあんなにかわいい てっちゃんを書いてるのに!
もうあの袖口のもふもふがどうしても書きたくって!
私も隼人にもふもふされたい! みたいな(すみません…)
コメントありがとうございました!
りりさんからだって、失われてないはずですよ、かわいさ!
だってあんなにかわいい てっちゃんを書いてるのに!
もうあの袖口のもふもふがどうしても書きたくって!
私も隼人にもふもふされたい! みたいな(すみません…)
コメントありがとうございました!