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恋は七転び八起き (61)
2015.11.05 Thu
槇村が部屋の電気を付けてくれる。明るくなった室内は、央の部屋よりは広かったけれど、キッチンもテレビもベッドもすべて1つの部屋にあることを考えると、狭いものだと思った。
央はまだ1人暮らしの経験がないけれど、いつかそんなときが来たら、こんな部屋に住むんだろうか。央の部屋と違って、槇村の家は物も少なく、片付いているせいか、何だか殺風景にも見えた。
何となく自分に置き換えた央は、寂しさのあまり1人暮らしなんて無理…と思ってしまう。
「何か食うか? …あぁ、途中で食って来ればよかったな。冷蔵庫、あんま何も入ってない」
「…平気。そんな腹減ってない」
昼食後、何も食べていないから、時間的には腹が減っていてもおかしくはないのだが、いろいろなことがあったせいか、不思議と空腹感はなかった。というより、食欲が湧かないと言ったほうがいいのかもしれない。
「でも、何も食わないわけにもいかないだろ。作っとくからお風呂……あぁ、お湯溜めないと」
冷蔵庫の扉を閉めて振り返った槇村が、甲斐甲斐しくいろいろと世話を始める。
央は友だちの家に泊まりに行っても、ご飯をごちそうになった後は、遅くまで部屋でゲームをしたり話をしたりして遊んでから、寝るころ風呂に入るので、着いて早々風呂を勧められて困惑したが、痴漢にいろいろと触られたり、あまつさえ制服のズボンに精液を掛けられた央を、槇村が気遣っているのだと分かった。
「シャワーだけでいいよ、家でもそうだし」
「そうなのか? ちゃんと入ったほうがいいぞ」
まるでお母さんのようだと思ったが、央は突っ込むことはせず、今度からそうする、と頷いた。
「そうだ、央、家に連絡したか?」
「してない。したほうがいい?」
「いや…、しなかったら心配するだろ。てか、親に何も言わないで泊まること決めたけど、よかったのか? 帰って来いて言われたら…」
「大丈夫。友だちんちとか泊まることあるもん」
でも、友だちの家に泊まるときも、央はちゃんと親に言ってからそうするから、黙って家に帰らないのはまずいだろうと、央はカバンからスマホを取り出して、母親へと電話を掛けた。それを心配そうに見つめる槇村の視線が恥ずかしくて、央は背を向ける。
「もしもし? 俺だけど、今日友だち…………友だちんち泊まるから、」
槇村のことを『友だち』と言っていいものかと一瞬悩んだが、母親は槇村のことを知らないのだから、名前を言っても分からないだろうし、他にどんな言い方をしたらいいかも思い付かなかったので、そう言っておく。
こちらを気にしている槇村にも聞こえただろうが、一体どんなふうに思ったのだろうか。
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央はまだ1人暮らしの経験がないけれど、いつかそんなときが来たら、こんな部屋に住むんだろうか。央の部屋と違って、槇村の家は物も少なく、片付いているせいか、何だか殺風景にも見えた。
何となく自分に置き換えた央は、寂しさのあまり1人暮らしなんて無理…と思ってしまう。
「何か食うか? …あぁ、途中で食って来ればよかったな。冷蔵庫、あんま何も入ってない」
「…平気。そんな腹減ってない」
昼食後、何も食べていないから、時間的には腹が減っていてもおかしくはないのだが、いろいろなことがあったせいか、不思議と空腹感はなかった。というより、食欲が湧かないと言ったほうがいいのかもしれない。
「でも、何も食わないわけにもいかないだろ。作っとくからお風呂……あぁ、お湯溜めないと」
冷蔵庫の扉を閉めて振り返った槇村が、甲斐甲斐しくいろいろと世話を始める。
央は友だちの家に泊まりに行っても、ご飯をごちそうになった後は、遅くまで部屋でゲームをしたり話をしたりして遊んでから、寝るころ風呂に入るので、着いて早々風呂を勧められて困惑したが、痴漢にいろいろと触られたり、あまつさえ制服のズボンに精液を掛けられた央を、槇村が気遣っているのだと分かった。
「シャワーだけでいいよ、家でもそうだし」
「そうなのか? ちゃんと入ったほうがいいぞ」
まるでお母さんのようだと思ったが、央は突っ込むことはせず、今度からそうする、と頷いた。
「そうだ、央、家に連絡したか?」
「してない。したほうがいい?」
「いや…、しなかったら心配するだろ。てか、親に何も言わないで泊まること決めたけど、よかったのか? 帰って来いて言われたら…」
「大丈夫。友だちんちとか泊まることあるもん」
でも、友だちの家に泊まるときも、央はちゃんと親に言ってからそうするから、黙って家に帰らないのはまずいだろうと、央はカバンからスマホを取り出して、母親へと電話を掛けた。それを心配そうに見つめる槇村の視線が恥ずかしくて、央は背を向ける。
「もしもし? 俺だけど、今日友だち…………友だちんち泊まるから、」
槇村のことを『友だち』と言っていいものかと一瞬悩んだが、母親は槇村のことを知らないのだから、名前を言っても分からないだろうし、他にどんな言い方をしたらいいかも思い付かなかったので、そう言っておく。
こちらを気にしている槇村にも聞こえただろうが、一体どんなふうに思ったのだろうか。
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けいったん ⇒ No title
央ちゃん、可哀想に…
こんな目に遭ったら 電車通学が出来なくなりそうだよね。ヘコ――(ii・´_`・ii)――ン
憎き変態野郎~~!
今度 見かけたら 私が、成敗してくれるわぁーーー!!
(・ω・)......ン?
でも これで 槇村と央ちゃんが 以前のように・・・以前より 仲良くなったのなら
あの変態野郎に 感謝しなくちゃならないのかしら??
(ヾノ・∀・`)イヤイヤ!
やっぱり 二度と 不埒な行動を起こさせない様にしないと!!
トリャァ!!(*`・ω・)_/スパッ llliii(・| |・)iiilll ヒィッ!...byebye☆
こんな目に遭ったら 電車通学が出来なくなりそうだよね。ヘコ――(ii・´_`・ii)――ン
憎き変態野郎~~!
今度 見かけたら 私が、成敗してくれるわぁーーー!!
(・ω・)......ン?
でも これで 槇村と央ちゃんが 以前のように・・・以前より 仲良くなったのなら
あの変態野郎に 感謝しなくちゃならないのかしら??
(ヾノ・∀・`)イヤイヤ!
やっぱり 二度と 不埒な行動を起こさせない様にしないと!!
トリャァ!!(*`・ω・)_/スパッ llliii(・| |・)iiilll ヒィッ!...byebye☆
- |2015.11.05
- |Thu
- |11:37
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
私もその昔、バスでですが、痴漢に遭ったことがあります。
あと、暗い夜道でいきなり制服のスカートをめくられたこととか。無事です。
ホント、痴漢は最低ですっ!!
私も今回の痴漢描写、書いててしんどかった。。。
けいったんさん、ぜひぜひ成敗してください~~~!!!
> トリャァ!!(*`・ω・)_/スパッ llliii(・| |・)iiilll ヒィッ!
真っ二つ!!(笑)
コメントありがとうございました!
あと、暗い夜道でいきなり制服のスカートをめくられたこととか。無事です。
ホント、痴漢は最低ですっ!!
私も今回の痴漢描写、書いててしんどかった。。。
けいったんさん、ぜひぜひ成敗してください~~~!!!
> トリャァ!!(*`・ω・)_/スパッ llliii(・| |・)iiilll ヒィッ!
真っ二つ!!(笑)
コメントありがとうございました!
- |2015.11.05
- |Thu
- |22:22
- |URL
- |EDIT|