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恋は七転び八起き (35)
2015.10.09 Fri
央が圭人に話を振ったこともあり、圭人は初めて央が槇村に告白したときのことを七海に説明してやる。
央の初めての告白ももちろん失恋に終わっており、翌日、死ぬほど落ち込んでいたから、七海は央が槇村に振られたことしか聞かずにいたのだが、まさかしょっぱなから、そんな突拍子もないことをしていたとは。
「そしたら槇村くん、ダッシュで逃げやがって」
「そりゃ逃げるだろ」
「でも、逃げたら追い掛けたくなるじゃんか?」
「ストーカーの心理だなイダッ」
余計なことを言った七海は、すぐさま央に蹴飛ばされた。
「そんで、追い掛け続けたら、槇村くんちに着いた」
「アホだな、槇村さん」
恐らくは央を振り切るつもりだったのだろう、しかしそれも叶わず、結果として、央に自宅の場所を知られたというわけか。アホだと言ってしまったが、槇村には本当に同情する。
「それなのに、アドレスとか教えてくれないのっ」
「だからでしょ」
央は、家の場所だって知っているのだから、連絡先くらい教えてくれたっていいのに、と思っているのだろうが、槇村にしてみたら、家まで知られてしまって、もうこれ以上、何も知られたくないと言ったところだろう。
「でも央、ホントに今日行くの?」
「行くよ。何で? ダメかな?」
何となく渋い顔で圭人が聞いて来るので、央も心配になって聞き返した。相手が七海なら、『行くって言ってるだろ!』としつこさにキレかかるところだが、圭人の言うことには素直に耳を傾けるのだ。
「いや、ちょっと間隔が…。だって、3日前に振られたばっかりなのに、もう出掛けるの誘うとか…。また家まで行くわけでしょ?」
「そうだけど…。でも、モタモタしてる間に、誰かに先越されるかもしれないじゃん! そんななったら、俺…」
「まぁそうだけど…」
そう言われると、確かに1日でも早く行動しなければ、とは思ってしまうが、しかし恋の駆け引き的なものとして、この頻度はいかがなものなのだろう。
先ほど央は、『逃げたら追い掛けたくなる』と言っていたけれど、逃げるほうとしては、『追い掛けてくるから逃げたくなる』わけで。追い掛け過ぎては、余計に逃げられてしまうだろうことを、央は微塵も思っていないのだろう。
「ダメかなぁ? なぁ、どう思う、圭ちゃん」
「いや、よく分かんないけど…。央が行く言うなら、それでいいよ?」
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央の初めての告白ももちろん失恋に終わっており、翌日、死ぬほど落ち込んでいたから、七海は央が槇村に振られたことしか聞かずにいたのだが、まさかしょっぱなから、そんな突拍子もないことをしていたとは。
「そしたら槇村くん、ダッシュで逃げやがって」
「そりゃ逃げるだろ」
「でも、逃げたら追い掛けたくなるじゃんか?」
「ストーカーの心理だなイダッ」
余計なことを言った七海は、すぐさま央に蹴飛ばされた。
「そんで、追い掛け続けたら、槇村くんちに着いた」
「アホだな、槇村さん」
恐らくは央を振り切るつもりだったのだろう、しかしそれも叶わず、結果として、央に自宅の場所を知られたというわけか。アホだと言ってしまったが、槇村には本当に同情する。
「それなのに、アドレスとか教えてくれないのっ」
「だからでしょ」
央は、家の場所だって知っているのだから、連絡先くらい教えてくれたっていいのに、と思っているのだろうが、槇村にしてみたら、家まで知られてしまって、もうこれ以上、何も知られたくないと言ったところだろう。
「でも央、ホントに今日行くの?」
「行くよ。何で? ダメかな?」
何となく渋い顔で圭人が聞いて来るので、央も心配になって聞き返した。相手が七海なら、『行くって言ってるだろ!』としつこさにキレかかるところだが、圭人の言うことには素直に耳を傾けるのだ。
「いや、ちょっと間隔が…。だって、3日前に振られたばっかりなのに、もう出掛けるの誘うとか…。また家まで行くわけでしょ?」
「そうだけど…。でも、モタモタしてる間に、誰かに先越されるかもしれないじゃん! そんななったら、俺…」
「まぁそうだけど…」
そう言われると、確かに1日でも早く行動しなければ、とは思ってしまうが、しかし恋の駆け引き的なものとして、この頻度はいかがなものなのだろう。
先ほど央は、『逃げたら追い掛けたくなる』と言っていたけれど、逃げるほうとしては、『追い掛けてくるから逃げたくなる』わけで。追い掛け過ぎては、余計に逃げられてしまうだろうことを、央は微塵も思っていないのだろう。
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