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恋は七転び八起き (33)
2015.10.07 Wed
「なぁ…、俺、ホントに今日、槇村さんとこ行くの、付き合わないといけないのかな…?」
「央ちゃん、その気だけど」
「うー…」
告白しに行くのには、もう何度も付き合っているので、慣れてしまったところがあるが、今日はまた違った切り口で槇村に話をするわけだから、圭人も改めて緊張する。央はすっかりオッケーが貰える気になっているが、もし断られた場合、どうやって慰めたらいいのか、さっぱり分からない。
「圭人のそのドキドキ、普通は央ちゃん本人がするもんだよなぁ。何でご本人様はあんなに能天気なんだろ」
「何が能天気だ」
「あ、央ちゃん、ありがと」
購買から帰って来た央は、七海の背中にパンチを繰り出してから、買った来たパンの2つを渡した。
七海は弁当持ちだが、午前中のうちに平らげてしまうことが多いので、昼には結局パンが必要になるのだ。今日は央もパンで、じゃんけんで負けたほうが買いに行くことにしよう、と央が言い出して、見事に央が負けたため、購買に行って七海の分も買って来た。
ちなみに央のお母さんも、一応毎日弁当を作ってくれる人なのだが、帰宅後、央が空の弁当を出すのを忘れたときは、罰として作ってくれない。今日がそうだった。
「なぁ央ー…、今日、ホントに行くの…?」
央が戻って来たところで、圭人は弁当を広げつつ、おずおずと再確認する。午前中の授業を受けている間に、気が変わった、なんていう一縷の望みに賭けてみたのだ。
「行くよ」
しかし、央の返事はあっさりしたものだ。この分だと、午後の授業の間に気が変わることもなさそうだ。
「でも央ちゃん、何でわざわざ槇村さんちまで行くの?」
「ぅ?」
「いや、告白なら直接会ってすんのは分かるけど、遊びに行くの誘うのだったら、メールとかでもいいじゃん。友だちとして誘うんでしょ? だったらなおさら」
槇村の家まで押し掛けるから、ストーカー感が増すのだ。央も自分で、『友だちとして』槇村をお出掛けに誘う、と言っているのだから、それなら電話やメールでもよさそうだ。
「だって、アドレスとか知らないもん」
「えっ」
意外な告白に、七海も圭人も驚く。これまであれだけのことを仕出かしてきた央のことだから、槇村の連絡先など、いの一番に聞き出していそうなのに。
今まで何度も央の告白に付き合って槇村の家まで行った圭人も、てっきり告白だから直接会って言いたいだけで、アドレスや電話番号は知っているものだと思っていた。
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「央ちゃん、その気だけど」
「うー…」
告白しに行くのには、もう何度も付き合っているので、慣れてしまったところがあるが、今日はまた違った切り口で槇村に話をするわけだから、圭人も改めて緊張する。央はすっかりオッケーが貰える気になっているが、もし断られた場合、どうやって慰めたらいいのか、さっぱり分からない。
「圭人のそのドキドキ、普通は央ちゃん本人がするもんだよなぁ。何でご本人様はあんなに能天気なんだろ」
「何が能天気だ」
「あ、央ちゃん、ありがと」
購買から帰って来た央は、七海の背中にパンチを繰り出してから、買った来たパンの2つを渡した。
七海は弁当持ちだが、午前中のうちに平らげてしまうことが多いので、昼には結局パンが必要になるのだ。今日は央もパンで、じゃんけんで負けたほうが買いに行くことにしよう、と央が言い出して、見事に央が負けたため、購買に行って七海の分も買って来た。
ちなみに央のお母さんも、一応毎日弁当を作ってくれる人なのだが、帰宅後、央が空の弁当を出すのを忘れたときは、罰として作ってくれない。今日がそうだった。
「なぁ央ー…、今日、ホントに行くの…?」
央が戻って来たところで、圭人は弁当を広げつつ、おずおずと再確認する。午前中の授業を受けている間に、気が変わった、なんていう一縷の望みに賭けてみたのだ。
「行くよ」
しかし、央の返事はあっさりしたものだ。この分だと、午後の授業の間に気が変わることもなさそうだ。
「でも央ちゃん、何でわざわざ槇村さんちまで行くの?」
「ぅ?」
「いや、告白なら直接会ってすんのは分かるけど、遊びに行くの誘うのだったら、メールとかでもいいじゃん。友だちとして誘うんでしょ? だったらなおさら」
槇村の家まで押し掛けるから、ストーカー感が増すのだ。央も自分で、『友だちとして』槇村をお出掛けに誘う、と言っているのだから、それなら電話やメールでもよさそうだ。
「だって、アドレスとか知らないもん」
「えっ」
意外な告白に、七海も圭人も驚く。これまであれだけのことを仕出かしてきた央のことだから、槇村の連絡先など、いの一番に聞き出していそうなのに。
今まで何度も央の告白に付き合って槇村の家まで行った圭人も、てっきり告白だから直接会って言いたいだけで、アドレスや電話番号は知っているものだと思っていた。
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