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恋は七転び八起き (27)
2015.10.01 Thu
央は名案だとばかりに顔を輝かせているが、それは、槇村が現時点で央のことを恋愛感情を以て好きだが、年齢的な問題で恋人同士になれていない、という体での話だ。
槇村は、これだけしつこく押し掛けられても、まだ央のことを嫌いになってはいないようだが、かといって、恋愛感情が芽生えたかといえば、そんな片鱗は少しも窺えないのが現状なのに、それはもう8回も告白して振られている央自身が一番よく分かっているだろうに、どうして18歳になったら恋人にしてもらう、などと言えるのだろう。
(ていうか、央ちゃんのこと、嫌いにはなってないんだよなぁ…)
普通、こんなに告白されたら、しつこさに嫌気が差すとか、気味悪がるとかなりそうなのに、槇村はそうは思っていないようだ。だったらもう、好きなのでは? と思ってしまうが、そうではないのだから、罪な男だ。
しかしそのせいで、央もまだ望みがあると思って、諦め切れないのではないだろうか。槇村はよく純平に、兄としてもっとしっかりしろと言うが、だったら槇村だって、もっとビシッと言ってほしい。
(いや…、違うな)
これだけされて嫌いにならない槇村の心理は置いておいて、槇村は央に嫌いだとは言わないけれど、付き合えないとははっきり言っている。何度も言っている。央にも直接言っているようだし、純平も言われたことがある。
やはり央の一途すぎる想いだけが原因か。
「よし、槇村くんに一緒に出掛けよう、て言う! いっぱい誘う。いっぱい誘って、いっぱい一緒にいて、俺が18になるまで、槇村くんに彼氏が出来ないか見張ってる!」
「央ちゃん…」
まさか、かわいい弟がストーカーに転じないかを心配する日が来るとは…。
ちゃんと央を教育しろ! という槇村の言葉が、純平の脳裏に蘇るのだった。
「圭ちゃん、なぁ聞いて圭ちゃん」
「ん? ん? 何?」
教室にやって来た央は、カバンを自分の席に放り投げると、挨拶もそこそこに、圭人の背中に張り付いた。圭人はスマホを弄っていたのだが、央がユサユサを体を揺さぶって来るので、仕方なくそれを机に置いた。
というか、圭人にもまぁ挨拶をしていないから、いいと言えばいいのかもしれないが、圭人の隣の席には、七海ももう来ているというのに、完全にその存在を無視している…。
「聞いてよ圭ちゃ~ん」
「聞いてるよ、何?」
「槇村くんさぁ、おっぱい関係ないんだって」
「ブッ」
朝っぱらから、爽やかにそんな報告をされて、圭人は噴き出すしかない。いや、どうしてそんな報告を圭人にした。
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槇村は、これだけしつこく押し掛けられても、まだ央のことを嫌いになってはいないようだが、かといって、恋愛感情が芽生えたかといえば、そんな片鱗は少しも窺えないのが現状なのに、それはもう8回も告白して振られている央自身が一番よく分かっているだろうに、どうして18歳になったら恋人にしてもらう、などと言えるのだろう。
(ていうか、央ちゃんのこと、嫌いにはなってないんだよなぁ…)
普通、こんなに告白されたら、しつこさに嫌気が差すとか、気味悪がるとかなりそうなのに、槇村はそうは思っていないようだ。だったらもう、好きなのでは? と思ってしまうが、そうではないのだから、罪な男だ。
しかしそのせいで、央もまだ望みがあると思って、諦め切れないのではないだろうか。槇村はよく純平に、兄としてもっとしっかりしろと言うが、だったら槇村だって、もっとビシッと言ってほしい。
(いや…、違うな)
これだけされて嫌いにならない槇村の心理は置いておいて、槇村は央に嫌いだとは言わないけれど、付き合えないとははっきり言っている。何度も言っている。央にも直接言っているようだし、純平も言われたことがある。
やはり央の一途すぎる想いだけが原因か。
「よし、槇村くんに一緒に出掛けよう、て言う! いっぱい誘う。いっぱい誘って、いっぱい一緒にいて、俺が18になるまで、槇村くんに彼氏が出来ないか見張ってる!」
「央ちゃん…」
まさか、かわいい弟がストーカーに転じないかを心配する日が来るとは…。
ちゃんと央を教育しろ! という槇村の言葉が、純平の脳裏に蘇るのだった。
央・圭人・七海
「圭ちゃん、なぁ聞いて圭ちゃん」
「ん? ん? 何?」
教室にやって来た央は、カバンを自分の席に放り投げると、挨拶もそこそこに、圭人の背中に張り付いた。圭人はスマホを弄っていたのだが、央がユサユサを体を揺さぶって来るので、仕方なくそれを机に置いた。
というか、圭人にもまぁ挨拶をしていないから、いいと言えばいいのかもしれないが、圭人の隣の席には、七海ももう来ているというのに、完全にその存在を無視している…。
「聞いてよ圭ちゃ~ん」
「聞いてるよ、何?」
「槇村くんさぁ、おっぱい関係ないんだって」
「ブッ」
朝っぱらから、爽やかにそんな報告をされて、圭人は噴き出すしかない。いや、どうしてそんな報告を圭人にした。
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