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恋は七転び八起き (28)
2015.10.02 Fri
「…………いや…、何言ってんの、央」
「えー? だってこないだ、槇村くんがおっぱい好きだったら、俺どうしたって勝てないわ~みたいな話になったじゃん?」
「あぁ…うん。え、聞いたの? 槇村さんに? おっぱい好きかどうか?」
事の発端は、七海の発言だ。付き合ってみたら男だっていいかもしれない、と言った央に対し、おっぱいが好きならそうは思わないだろう、という謎の理論を展開し、央を納得させたのだ。
圭人はそのことを槇村に確認する役目だけは何とか回避したが、だとしたら、槇村に8回目の失恋をしたばかりの央が、どうやって槇村から答えを聞きだしたのだろう。
「純平くんに聞いてもらった」
「えっ…」
当たり前のような顔で言ってのけた央に、圭人は口元を引き攣らせながら固まった。
直接槇村に聞くのもどうかと思うが、兄である純平に頼むのもどうなんだろう。その変態くさい質問を、槇村だけでなく、純平にまで知られてしまうことは、別に恥ずかしくないのだろうか。
「いいこと思い付いたとか言ってたのって、兄ちゃんに聞いてもらうことだったんだ…」
「央ちゃんの思い付くことなんて、そんなもんだって」
その存在を央から無視されていた七海が、唖然とした圭人の呟きに返事をした。そういえばあのときも七海は、央の思い付くことなんてろくなことでないと言っていたっけ。
まぁ、純平を介して槇村に尋ねることが、央にとって恥ずかしくないのなら、純平には悪いが、それはそれでいいと思う。欲しかった答えも貰ったようだし。
「おい、七海。圭ちゃんに話し掛けるな」
「何でだ」
圭人に張り付いたままの央が、七海を睨んだ。
先ほどまで七海のことなどまるで無視していたくせに、急にどうしたというのだ。確かに七海は今、圭人の言葉に返事をしたけれども、しかし、圭人に話し掛けるなとか、どうして央がそんなことを言い出すのか。
「俺にも話し掛けんな」
「まぁそれはいいけど」
「何で!」
七海は、圭人に話し掛けるなという命令には反論したのに、央に話し掛けるなというほうには、別にいいけど、という反応をしたので、逆に央が突っ込んだ。
「お前が、槇村くん、おっぱい好きなんじゃね? とか言ったから、槇村くんに聞いたのに、違ったし! お前の言うことはもう信用しない」
「聞いたのは央ちゃんじゃなくて、兄ちゃんでしょ? かわいそうに」
央にひどいことを言われても、七海は平然としている。
しかし、なるほど。朝から央が七海を無視したり冷たい態度を取ったりしているのは、七海の言ったことが違ったからだったのか。圭人はあの話を聞いた時点で、何だそれは、と思っていたけれど、央は相当信じ込んでいたから。
で、圭人にも話し掛けるなと言ったのは、圭人を味方につけたいからだろう。圭人にしてみれば、どっちもどっちなんだけれど。
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「えー? だってこないだ、槇村くんがおっぱい好きだったら、俺どうしたって勝てないわ~みたいな話になったじゃん?」
「あぁ…うん。え、聞いたの? 槇村さんに? おっぱい好きかどうか?」
事の発端は、七海の発言だ。付き合ってみたら男だっていいかもしれない、と言った央に対し、おっぱいが好きならそうは思わないだろう、という謎の理論を展開し、央を納得させたのだ。
圭人はそのことを槇村に確認する役目だけは何とか回避したが、だとしたら、槇村に8回目の失恋をしたばかりの央が、どうやって槇村から答えを聞きだしたのだろう。
「純平くんに聞いてもらった」
「えっ…」
当たり前のような顔で言ってのけた央に、圭人は口元を引き攣らせながら固まった。
直接槇村に聞くのもどうかと思うが、兄である純平に頼むのもどうなんだろう。その変態くさい質問を、槇村だけでなく、純平にまで知られてしまうことは、別に恥ずかしくないのだろうか。
「いいこと思い付いたとか言ってたのって、兄ちゃんに聞いてもらうことだったんだ…」
「央ちゃんの思い付くことなんて、そんなもんだって」
その存在を央から無視されていた七海が、唖然とした圭人の呟きに返事をした。そういえばあのときも七海は、央の思い付くことなんてろくなことでないと言っていたっけ。
まぁ、純平を介して槇村に尋ねることが、央にとって恥ずかしくないのなら、純平には悪いが、それはそれでいいと思う。欲しかった答えも貰ったようだし。
「おい、七海。圭ちゃんに話し掛けるな」
「何でだ」
圭人に張り付いたままの央が、七海を睨んだ。
先ほどまで七海のことなどまるで無視していたくせに、急にどうしたというのだ。確かに七海は今、圭人の言葉に返事をしたけれども、しかし、圭人に話し掛けるなとか、どうして央がそんなことを言い出すのか。
「俺にも話し掛けんな」
「まぁそれはいいけど」
「何で!」
七海は、圭人に話し掛けるなという命令には反論したのに、央に話し掛けるなというほうには、別にいいけど、という反応をしたので、逆に央が突っ込んだ。
「お前が、槇村くん、おっぱい好きなんじゃね? とか言ったから、槇村くんに聞いたのに、違ったし! お前の言うことはもう信用しない」
「聞いたのは央ちゃんじゃなくて、兄ちゃんでしょ? かわいそうに」
央にひどいことを言われても、七海は平然としている。
しかし、なるほど。朝から央が七海を無視したり冷たい態度を取ったりしているのは、七海の言ったことが違ったからだったのか。圭人はあの話を聞いた時点で、何だそれは、と思っていたけれど、央は相当信じ込んでいたから。
で、圭人にも話し掛けるなと言ったのは、圭人を味方につけたいからだろう。圭人にしてみれば、どっちもどっちなんだけれど。
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