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恋は七転び八起き (24)
2015.09.28 Mon
「一応聞くけど、何で央はそんなこと知りたがってんだ」
「えーっと…、央ちゃんの話によると、男より女のほうがよくても、付き合うてみたら男もいいかも…て思えるかもしれないでしょ? でも、槇村くんがおっぱい好きだったら、男のほうがいいかも、とは思わないじゃん? みたいな」
「…………」
改めて純平の話を聞いて、とうとう槇村は頭が痛くなってきた。何なんだ、央のその理屈は。
いや、『付き合ってみたら、男もいいと思えるかもしれない』というのは、確かに、経験もせずにいいも悪いも言えないわけだから、間違ってはいないと思う。しかし、『おっぱいが好きだったら、男のほうがいいとは思わない』というのでは、槇村はいつも、胸目当てで女性と付き合っていることになってしまう。体だけの関係ならともかく、そうでないなら、女性と付き合うのに胸の大小は関係ない。
「…あのな、いや、お前も気付けよ」
「何が?」
「別に俺は、央に胸がないから付き合わんわけじゃないぞ? ボインのネエちゃんが好きだからとかじゃないんだ」
「おっぱいは関係ないと」
「関係ないわ。央の言うことも分かるよ、付き合うてみたら、男もいいかも…て思えるかもしれない。でも、そうじゃなくて、それ以前に央はまだ17歳だろ? 俺、捕まるわ」
一体どうしてこんな年齢になって、おっぱいだのボインだのという単語を、男2人で言い合っているんだろう。しかも素面で。本当に頭が痛い。
「つまり槇村くんは、警察のお世話にはなりたくないと」
「当たり前だっ! いいか、よく央に言っとけよ? そんで、お前はもっとしっかりしろ!」
「はいっ!」
弟がかわいくて仕方のない気持ちなら槇村にも分かるが、それにしたって純平は、ちょっと央の言いなりになりすぎだ。純平がもう少しでもしっかりしてくれたら、槇村はこんなに頭を痛めずに済むのに。
しかし、そんな槇村の気持ちは、ビシッと敬礼を決めている純平には伝わっていないのだろうと思うと、どっと疲れが押し寄せて来る気がした。
「た…」
「お帰り、純平くんっ!」
「…だいまー…」
昨日は、純平の『ただいま』の声に反応して、台所から駆け出してきた央だったが、今日は玄関を開けたら、もうそこにいた。いつからそうしていたのか、純平の帰宅に、母親がホッとした顔で台所から顔を覗かせた。
それだけ早く質問の答えを知りたかったということか。よかった、ちゃんと槇村に話を聞けて。これで、『今日は槇村くんに質問できませんでした』とか、『聞いたけれど、答えてもらえませんでした』とかだったら、大変なことになっていた。
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「えーっと…、央ちゃんの話によると、男より女のほうがよくても、付き合うてみたら男もいいかも…て思えるかもしれないでしょ? でも、槇村くんがおっぱい好きだったら、男のほうがいいかも、とは思わないじゃん? みたいな」
「…………」
改めて純平の話を聞いて、とうとう槇村は頭が痛くなってきた。何なんだ、央のその理屈は。
いや、『付き合ってみたら、男もいいと思えるかもしれない』というのは、確かに、経験もせずにいいも悪いも言えないわけだから、間違ってはいないと思う。しかし、『おっぱいが好きだったら、男のほうがいいとは思わない』というのでは、槇村はいつも、胸目当てで女性と付き合っていることになってしまう。体だけの関係ならともかく、そうでないなら、女性と付き合うのに胸の大小は関係ない。
「…あのな、いや、お前も気付けよ」
「何が?」
「別に俺は、央に胸がないから付き合わんわけじゃないぞ? ボインのネエちゃんが好きだからとかじゃないんだ」
「おっぱいは関係ないと」
「関係ないわ。央の言うことも分かるよ、付き合うてみたら、男もいいかも…て思えるかもしれない。でも、そうじゃなくて、それ以前に央はまだ17歳だろ? 俺、捕まるわ」
一体どうしてこんな年齢になって、おっぱいだのボインだのという単語を、男2人で言い合っているんだろう。しかも素面で。本当に頭が痛い。
「つまり槇村くんは、警察のお世話にはなりたくないと」
「当たり前だっ! いいか、よく央に言っとけよ? そんで、お前はもっとしっかりしろ!」
「はいっ!」
弟がかわいくて仕方のない気持ちなら槇村にも分かるが、それにしたって純平は、ちょっと央の言いなりになりすぎだ。純平がもう少しでもしっかりしてくれたら、槇村はこんなに頭を痛めずに済むのに。
しかし、そんな槇村の気持ちは、ビシッと敬礼を決めている純平には伝わっていないのだろうと思うと、どっと疲れが押し寄せて来る気がした。
央・純平
「た…」
「お帰り、純平くんっ!」
「…だいまー…」
昨日は、純平の『ただいま』の声に反応して、台所から駆け出してきた央だったが、今日は玄関を開けたら、もうそこにいた。いつからそうしていたのか、純平の帰宅に、母親がホッとした顔で台所から顔を覗かせた。
それだけ早く質問の答えを知りたかったということか。よかった、ちゃんと槇村に話を聞けて。これで、『今日は槇村くんに質問できませんでした』とか、『聞いたけれど、答えてもらえませんでした』とかだったら、大変なことになっていた。
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