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恋は七転び八起き (18)
2015.09.18 Fri
「お前、さっきから何してんだ」
「うぇ!?」
はぁ~と純平が肩を落としていると、背後からいきなり声を掛けられて、ビクッと肩を跳ね上げた。恐る恐る振り返ると、そこにいたのは逢坂だった。彼もまた同じ部署で働く、純平の先輩だ。
「お…逢坂くんこそ…」
「はぁ? 便所に来てすることなんか1個しかないだろ。何言ってんだ」
「イタッ」
何をしているのか先に聞いて来たのは逢坂のほうで、純平はそれに重ねて聞いただけなのに、バシッと背中を叩かれた。突っ込みは彼の得意とするところだが、力があるので結構痛い。
「そんで? さっきから何してんの?」
小便器の前に立った逢坂が、用を足しながら尋ねて来た。彼はもちろん、トイレですることは何か、の答えが欲しいわけではない。『さっきから』と付けるからには、午前中の純平の態度のことを言いたいのだ。
「ものすごい槇村のこと気にしてただろ。槇村が席立つときとか、ガン見してるし」
「そ…そう? そんなに?」
「無意識か!」
気持ち悪っ! と続けながら、用を足し終えた逢坂が洗面台のほうへと移動した。
そこまで分かりやすく槇村のことを気にしていたとは思わなかったが、逢坂の話した自分の行動を想像すると、確かにすごく気持ち悪い。まさか今ごろ、職場のみんなのネタにされているのだろうか…。
「いや、みんなは思ってないんじゃね? 誰もそこまでお前のこと見てないだろ」
「じゃあ何で逢坂くんは…? ハッ! まさか逢坂くん、俺ことをそんなに意識してくれてたの? でもゴメンなさい、僕は男の人より女の人のほうが…」
「おい、黙って聞いてたら、何勝手なこと抜かしてんだ。何が悲しくて、俺がお前のこと意識しないといけないんだ。あぁっ? お前が俺の前の席だからだろうが」
黙って聞いていれば、ひどいことを言っているのは逢坂のほうだ。まぁ、他のみんなに気付かれていないというなら幸いだけれど。
「実は…」
どうせ槇村は昼休みが終わるまで戻って来ないだろうし、彼が今どこにいるかも分からないから、昼休み中に質問するのは無理だと諦めた純平は、それならば、と逢坂の話に乗った。
「槇村くんに用があるんけど、全然槇村くん、捕まえられない…」
「央絡みか?」
「ッ…」
鈍感でがさつな逢坂にしては珍しく、あっさりと核心を突いて来た。まぁ、単に純平が槇村に用事があるだけなら、槇村だってこんなにも逃げやしないわけで、そこに央が絡んでいるからこそだとは、槇村と央の関係を知っていれば容易に想像は付く。逢坂も、その事情を知る1人なのだ。
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9/19~9/21まで不在にするため、更新をお休みします。あれだけ休んでおいて、まだ休むのか! て感じですが……すみません、よろしくお願いいたします。
「うぇ!?」
はぁ~と純平が肩を落としていると、背後からいきなり声を掛けられて、ビクッと肩を跳ね上げた。恐る恐る振り返ると、そこにいたのは逢坂だった。彼もまた同じ部署で働く、純平の先輩だ。
「お…逢坂くんこそ…」
「はぁ? 便所に来てすることなんか1個しかないだろ。何言ってんだ」
「イタッ」
何をしているのか先に聞いて来たのは逢坂のほうで、純平はそれに重ねて聞いただけなのに、バシッと背中を叩かれた。突っ込みは彼の得意とするところだが、力があるので結構痛い。
「そんで? さっきから何してんの?」
小便器の前に立った逢坂が、用を足しながら尋ねて来た。彼はもちろん、トイレですることは何か、の答えが欲しいわけではない。『さっきから』と付けるからには、午前中の純平の態度のことを言いたいのだ。
「ものすごい槇村のこと気にしてただろ。槇村が席立つときとか、ガン見してるし」
「そ…そう? そんなに?」
「無意識か!」
気持ち悪っ! と続けながら、用を足し終えた逢坂が洗面台のほうへと移動した。
そこまで分かりやすく槇村のことを気にしていたとは思わなかったが、逢坂の話した自分の行動を想像すると、確かにすごく気持ち悪い。まさか今ごろ、職場のみんなのネタにされているのだろうか…。
「いや、みんなは思ってないんじゃね? 誰もそこまでお前のこと見てないだろ」
「じゃあ何で逢坂くんは…? ハッ! まさか逢坂くん、俺ことをそんなに意識してくれてたの? でもゴメンなさい、僕は男の人より女の人のほうが…」
「おい、黙って聞いてたら、何勝手なこと抜かしてんだ。何が悲しくて、俺がお前のこと意識しないといけないんだ。あぁっ? お前が俺の前の席だからだろうが」
黙って聞いていれば、ひどいことを言っているのは逢坂のほうだ。まぁ、他のみんなに気付かれていないというなら幸いだけれど。
「実は…」
どうせ槇村は昼休みが終わるまで戻って来ないだろうし、彼が今どこにいるかも分からないから、昼休み中に質問するのは無理だと諦めた純平は、それならば、と逢坂の話に乗った。
「槇村くんに用があるんけど、全然槇村くん、捕まえられない…」
「央絡みか?」
「ッ…」
鈍感でがさつな逢坂にしては珍しく、あっさりと核心を突いて来た。まぁ、単に純平が槇村に用事があるだけなら、槇村だってこんなにも逃げやしないわけで、そこに央が絡んでいるからこそだとは、槇村と央の関係を知っていれば容易に想像は付く。逢坂も、その事情を知る1人なのだ。
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