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心臓だけを狙っている (38)
2015.06.23 Tue
「…ダメ、なしにしない」
「うぇっ!? わっ」
ここは自分の部屋で、他に帰る場所はない、ということだけは何とか理解できた和衣は、『なしなしっ!!』と言ったところで逃げ場もなくて、とりあえず先ほどまでいたローテーブルのところに戻ろうとしたのだけれど、それは祐介の腕によって阻まれた。
「ぁ…」
息が詰まる。
呼吸の仕方が分からない。
だって、祐介の腕が和衣の横に突かれていて、両腕が和衣のことを閉じ込めていて、これって、
「、」
祐介が肘を折り曲げたせいで、さらに顔が近くなる。
もうキスできそうなくらい顔が近くて、和衣は目を閉じそうになったけれど、そうすると、何だかキスをねだっているよう…というか、キスされると勘違いした人みたいだし、かといって、このまま真っ直ぐに祐介の顔を見続けるなんて、とても出来そうにない。
「和衣、こういうの、したかったんでしょ?」
「ッ…」
祐介に問われて、和衣は素直に頷いた。
いや、頷いたつもりだったが、体がちゃんと言うことを聞いて、そういうふうに動いたかどうかは分からない。祐介に壁ドンされて、魔法か何かに掛かったみたいに、和衣は身動きが取れない。
おかしいな、祐介に壁ドンされるのは初めてではなくて、前にされたときは2人とも無自覚のことだったとはいえ、和衣はもっと冷静に、その状況を楽しんで喜んでいたはずなのに。
あぁ、無自覚だったからこそか。
念願の2度目の壁ドンだというのに、和衣はただひたすらドキドキして、頭の中が真っ白になりそうで、いや、もう危うく卒倒しそう。
「ゆっ…」
祐介の顔が動いて、今度こそキスされる…! と思って、和衣は思わず目を閉じてしまったけれど、しかしいつまで経っても唇には何の感触もなくて、それよりも和衣の右肩に何かが乗っかったので、驚いて目を開けたら、それは祐介の頭だった。
祐介が、なぜか和衣の肩に顔をうずめているのだった。
「ゆ…ゆぅ…?」
「ゴメ…」
「え?」
祐介の口から漏れたのは謝罪の言葉のようだったけれど、祐介に謝られる覚えもないので、聞き間違いだったのかと和衣は聞き返したが、和衣はそれと同時に、祐介の耳が赤く染まっているのに気が付いた。
いや、きっと和衣の顔だって十分に赤いだろうけど、なぜに祐介まで赤くなるのか。
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「うぇっ!? わっ」
ここは自分の部屋で、他に帰る場所はない、ということだけは何とか理解できた和衣は、『なしなしっ!!』と言ったところで逃げ場もなくて、とりあえず先ほどまでいたローテーブルのところに戻ろうとしたのだけれど、それは祐介の腕によって阻まれた。
「ぁ…」
息が詰まる。
呼吸の仕方が分からない。
だって、祐介の腕が和衣の横に突かれていて、両腕が和衣のことを閉じ込めていて、これって、
「、」
祐介が肘を折り曲げたせいで、さらに顔が近くなる。
もうキスできそうなくらい顔が近くて、和衣は目を閉じそうになったけれど、そうすると、何だかキスをねだっているよう…というか、キスされると勘違いした人みたいだし、かといって、このまま真っ直ぐに祐介の顔を見続けるなんて、とても出来そうにない。
「和衣、こういうの、したかったんでしょ?」
「ッ…」
祐介に問われて、和衣は素直に頷いた。
いや、頷いたつもりだったが、体がちゃんと言うことを聞いて、そういうふうに動いたかどうかは分からない。祐介に壁ドンされて、魔法か何かに掛かったみたいに、和衣は身動きが取れない。
おかしいな、祐介に壁ドンされるのは初めてではなくて、前にされたときは2人とも無自覚のことだったとはいえ、和衣はもっと冷静に、その状況を楽しんで喜んでいたはずなのに。
あぁ、無自覚だったからこそか。
念願の2度目の壁ドンだというのに、和衣はただひたすらドキドキして、頭の中が真っ白になりそうで、いや、もう危うく卒倒しそう。
「ゆっ…」
祐介の顔が動いて、今度こそキスされる…! と思って、和衣は思わず目を閉じてしまったけれど、しかしいつまで経っても唇には何の感触もなくて、それよりも和衣の右肩に何かが乗っかったので、驚いて目を開けたら、それは祐介の頭だった。
祐介が、なぜか和衣の肩に顔をうずめているのだった。
「ゆ…ゆぅ…?」
「ゴメ…」
「え?」
祐介の口から漏れたのは謝罪の言葉のようだったけれど、祐介に謝られる覚えもないので、聞き間違いだったのかと和衣は聞き返したが、和衣はそれと同時に、祐介の耳が赤く染まっているのに気が付いた。
いや、きっと和衣の顔だって十分に赤いだろうけど、なぜに祐介まで赤くなるのか。
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