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恋の女神は微笑まない (262)
2015.02.03 Tue
やはり遥希からの電話は、ロクなことがなかった。
千尋もあまり人のことは言えないが、遥希も究極に寂しがり屋なんだから、飲んで帰って1人が寂しいなら、誰もいない家になんか最初から帰るな、と言いたい。
こんなときでも、きっと遥希は琉には遠慮して連絡はしないだろうけど、一緒に飲んだ友だちの家に行くとか、その子を家に呼ぶとか、何か方法はあっただろうに。
来られても迷惑だけれど、自宅まで帰ってから千尋を家に呼び付けるくらいなら、会いたがっている遥希こそ、千尋の家に来ればいいのに。
『寝るけど、寝るけどぉ!』
「ハルちゃん、すごく酔っ払ってるから、お風呂入っちゃダメだよ、危ないから」
『分かったぁ。ね、ね、ちーちゃん、いつ来る? 何時くらいになる?』
「だから、行かねぇよ」
行くなんて一言も言っていないのに、遥希の中では、いつの間にか千尋が遥希の家に行くことになっているから、きっぱりと否定しておく。
絶対に行く気もないが、もしこれから千尋が向かったとして、この調子だと、到着するころには、確実に遥希は寝ているに違いない。
「ハルちゃん、もう寝なよ、お休み」
『にゃあ~、何でぇ?』
「面倒くせぇ酔っ払いだな」
酔っ払ったら自分だって同じくらい面倒くさいくせに、今まさに素面の千尋の態度は冷たい。
というか、基本的に遥希は、酔っていても酔っていなくても面倒くさい性格の持ち主なんだけれど。
『来ないのぉ~? ちーちゃんに話したいことあったのにぃ~』
「…………話だったら電話でも出来るでしょ?」
別に遥希と話をする気はそんなにないんだけれど、あまりに家に来いとうるさいので、ついそんなことを言ってしまう。
風邪をぶり返さないためにも、もう寝たいんだけど…。
『ねぇねぇちーちゃん、聞きたい? 聞きたい?』
「何を」
『クリスマスのプレゼント、琉に上げるの何にしたか。えへっ』
「………………」
遥希が琉に贈るクリスマスプレゼントが何になったかという、この世で一番どうでもいい報告をされ、千尋は、『聞きたくねぇよ』と答えなかったことを盛大に後悔した。
わざわざこんなことを言うために電話して来たのか。いや、こんなことを言うために、千尋を家に呼び付けようとしたのか。
まぁ相手は遥希だし、酔っ払ってもいるから、今だけは勘弁してやるけれど、次に同じことをしたら、ただじゃおかないんだから。
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千尋もあまり人のことは言えないが、遥希も究極に寂しがり屋なんだから、飲んで帰って1人が寂しいなら、誰もいない家になんか最初から帰るな、と言いたい。
こんなときでも、きっと遥希は琉には遠慮して連絡はしないだろうけど、一緒に飲んだ友だちの家に行くとか、その子を家に呼ぶとか、何か方法はあっただろうに。
来られても迷惑だけれど、自宅まで帰ってから千尋を家に呼び付けるくらいなら、会いたがっている遥希こそ、千尋の家に来ればいいのに。
『寝るけど、寝るけどぉ!』
「ハルちゃん、すごく酔っ払ってるから、お風呂入っちゃダメだよ、危ないから」
『分かったぁ。ね、ね、ちーちゃん、いつ来る? 何時くらいになる?』
「だから、行かねぇよ」
行くなんて一言も言っていないのに、遥希の中では、いつの間にか千尋が遥希の家に行くことになっているから、きっぱりと否定しておく。
絶対に行く気もないが、もしこれから千尋が向かったとして、この調子だと、到着するころには、確実に遥希は寝ているに違いない。
「ハルちゃん、もう寝なよ、お休み」
『にゃあ~、何でぇ?』
「面倒くせぇ酔っ払いだな」
酔っ払ったら自分だって同じくらい面倒くさいくせに、今まさに素面の千尋の態度は冷たい。
というか、基本的に遥希は、酔っていても酔っていなくても面倒くさい性格の持ち主なんだけれど。
『来ないのぉ~? ちーちゃんに話したいことあったのにぃ~』
「…………話だったら電話でも出来るでしょ?」
別に遥希と話をする気はそんなにないんだけれど、あまりに家に来いとうるさいので、ついそんなことを言ってしまう。
風邪をぶり返さないためにも、もう寝たいんだけど…。
『ねぇねぇちーちゃん、聞きたい? 聞きたい?』
「何を」
『クリスマスのプレゼント、琉に上げるの何にしたか。えへっ』
「………………」
遥希が琉に贈るクリスマスプレゼントが何になったかという、この世で一番どうでもいい報告をされ、千尋は、『聞きたくねぇよ』と答えなかったことを盛大に後悔した。
わざわざこんなことを言うために電話して来たのか。いや、こんなことを言うために、千尋を家に呼び付けようとしたのか。
まぁ相手は遥希だし、酔っ払ってもいるから、今だけは勘弁してやるけれど、次に同じことをしたら、ただじゃおかないんだから。
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