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恋の女神は微笑まない (240)
2015.01.12 Mon
「だって、普通嫌でしょ? 好きでもないヤツから好きだって言われたら」
「ん?」
「え? いや、だから、嫌いなヤツから好きだって言われたら、嫌でしょ? ちーちゃん」
「………………。えーっと…、ちょっと待って。えっと…………うん、確かに、嫌いなヤツから好きだって言われたら、ヤダっつーか、まぁ困るけど…、それと大和くんが好きだって言ったのと、何の繋がりがあんの?」
「は?」
嫌いな人から好きだと言われたら困る、ということに関しては、千尋も理解し、自分もそうだと言ったのに、どうしてそこに大和が登場すると、その繋がりが分からなくなるのだ。
まさかこの期に及んでとぼけているのかと一瞬勘繰ったが、しかしそうでもなさそうだ。
「嫌いなヤツから好きだって言われたら困るけど、だからって、大和くんから好きだって言われたら、何で俺が困るの?」
「えっと…………だってちーちゃん、俺のこと嫌いでしょ?」
こんなこと、自分の口から言わなければならないなんて、切なさマックスだけれど、どうも千尋は分かっていないみたいだから、そこは堪えて説明してやる。
これ、千尋が今の大和の立場だったら、何で分かんないの!? てブチ切れてそうな気もするけど…。
「ちーちゃん? え? ちーちゃん?」
何も言って来ないな…と思って千尋を見れば、千尋は口をあんぐりと開けて固まっていた。
どういう意味の反応なのか、分からない。
「え…………大和くんてさ、もしかして大和くんて、俺が大和くんのこと嫌いだと思ってたの…?」
「まぁ…。最後にこうやって会ってくれたくらいだから、ものすごく大嫌いってほどではないかもだけど、好きではないだろうな、とは思ってるけど…」
そもそも最初から、あの週刊誌の件がある前から、千尋は大和のことを、嫌いではないけれど付き合いたいほどでもないと思っていたのだ。それからあんなことがあって…………好感度が上がっているとは思えない。
だから、大和が推測する千尋の気持ちは、間違っていないと思うんだけれど、先ほど千尋を泣かせたという前科があるので、間違っているのかもしれない。
「…好きじゃないなんて、何で勝手に思うの?」
「え? いや、だって…」
千尋は大和のほうを見ないまま、ちょっと唇を突き出して、そんなことを言って来る。
拗ねているようにも見えたけれど、よく分からない。
「週刊誌のこと……そもそもそれが発端だし。あの後ちーちゃん電話で、お付き合いしたくないて言ってたから」
「そうだけど…。別に嫌いとか言った覚えないし。さっきだって大和くん、俺の気持ち聞いてきたくせに、答えようとしたら、もういいて言った! 分かったとか言って」
「それは…」
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「ん?」
「え? いや、だから、嫌いなヤツから好きだって言われたら、嫌でしょ? ちーちゃん」
「………………。えーっと…、ちょっと待って。えっと…………うん、確かに、嫌いなヤツから好きだって言われたら、ヤダっつーか、まぁ困るけど…、それと大和くんが好きだって言ったのと、何の繋がりがあんの?」
「は?」
嫌いな人から好きだと言われたら困る、ということに関しては、千尋も理解し、自分もそうだと言ったのに、どうしてそこに大和が登場すると、その繋がりが分からなくなるのだ。
まさかこの期に及んでとぼけているのかと一瞬勘繰ったが、しかしそうでもなさそうだ。
「嫌いなヤツから好きだって言われたら困るけど、だからって、大和くんから好きだって言われたら、何で俺が困るの?」
「えっと…………だってちーちゃん、俺のこと嫌いでしょ?」
こんなこと、自分の口から言わなければならないなんて、切なさマックスだけれど、どうも千尋は分かっていないみたいだから、そこは堪えて説明してやる。
これ、千尋が今の大和の立場だったら、何で分かんないの!? てブチ切れてそうな気もするけど…。
「ちーちゃん? え? ちーちゃん?」
何も言って来ないな…と思って千尋を見れば、千尋は口をあんぐりと開けて固まっていた。
どういう意味の反応なのか、分からない。
「え…………大和くんてさ、もしかして大和くんて、俺が大和くんのこと嫌いだと思ってたの…?」
「まぁ…。最後にこうやって会ってくれたくらいだから、ものすごく大嫌いってほどではないかもだけど、好きではないだろうな、とは思ってるけど…」
そもそも最初から、あの週刊誌の件がある前から、千尋は大和のことを、嫌いではないけれど付き合いたいほどでもないと思っていたのだ。それからあんなことがあって…………好感度が上がっているとは思えない。
だから、大和が推測する千尋の気持ちは、間違っていないと思うんだけれど、先ほど千尋を泣かせたという前科があるので、間違っているのかもしれない。
「…好きじゃないなんて、何で勝手に思うの?」
「え? いや、だって…」
千尋は大和のほうを見ないまま、ちょっと唇を突き出して、そんなことを言って来る。
拗ねているようにも見えたけれど、よく分からない。
「週刊誌のこと……そもそもそれが発端だし。あの後ちーちゃん電話で、お付き合いしたくないて言ってたから」
「そうだけど…。別に嫌いとか言った覚えないし。さっきだって大和くん、俺の気持ち聞いてきたくせに、答えようとしたら、もういいて言った! 分かったとか言って」
「それは…」
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