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恋の女神は微笑まない (224)
2014.12.26 Fri
「えっと…、」
千尋の誤解を1つずつ解いていこうとは思うものの、いや、そうするしかないのだが、たった今、順番に、それも結構丁寧に説明したはずなのに、全然意味が伝わっていなかったのだ。
果たしてこれから、どうやって話をするべきか…。
「あの…、もっかい最初から説明していい?」
「え? いいけど…………でも、さっきの説明、すごくよかったよ!」
「いや…」
そんな…、SNSのソーシャルボタンのような感じで、気軽によかったと言われても…。
大和の言ったことの意味が伝わっていないくせに、どうしてそんなさわやかな笑顔で、そんなことが言えるんだろう…(今、この車内、確実にシリアスな雰囲気だよね?)。
「えっと…、ちーちゃんは、俺に新しい彼女がいるのに、自分がコンサート見に行っちゃったから、それの文句を言うつもりで俺が連絡して来た、て思ってるんだよね?」
「うん」
「…………」
一度は、そうではない、という説明をしているはずなのに、大和が再度確認すると、千尋はあっさりと頷いた。
頷いた後に、『そう思ってたけど、違うんだよね?』とで言ってくれるならまだしも、頷いて終わりということは、千尋はまだ大和が連絡して来た目的を、履き違えたままなのだろう。
「でもちーちゃん、そもそも俺、新しい彼女いないから。それは信じてくれる?」
「まぁ…、大和くんがそう言うなら」
「ホントだから。信じて?」
何だか浮気を疑われている男のセリフみたいだけれど…。
しかし、千尋と別れた後に新しい彼女がないのは間違いないから、そこは信じてもらわないと。ここはすごく重要なところだし。
「…分かった、信じる」
「なら、俺がちーちゃんに文句なんかないことも、分かるよね? 新しい彼女とかいないなら、ちーちゃんがコンサート見に来たって、俺、文句言う必要ないじゃん?」
「でも、彼女いないんだとしても、俺が見に行ったのヤダったでしょ? 何で文句ないの?」
「え、ちーちゃんがコンサート見に来たの、俺がそんなに嫌がってると思ってるの? 何で?」
先ほどまでの話だと、大和に新しい彼女がいるからこそ、千尋は、元カレである自分がコンサートを見に行ったことに対して、いろいろと考えていると思っていたのに…。
大和の彼女の有無にかかわらず、千尋がコンサートを見に来たこと自体に、大和が文句があると思っているの??
「何で、て…、むしろ大和くんは、なぜ俺に文句を言おうとしているわけではないの? それが知りたいよ、俺は。俺、文句言うくらいじゃ済まないだけのことしてるでしょ?」
「いや…、そんな罪深いことしてないでしょ。いつ、何した?」
確かに千尋の行動は、時々突拍子もないことがあるけれど、そこまでの重罪などあっただろうか。
大和が千尋のことを好きだという贔屓目を抜きにしても、まったく思い付かないんだけれど。
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千尋の誤解を1つずつ解いていこうとは思うものの、いや、そうするしかないのだが、たった今、順番に、それも結構丁寧に説明したはずなのに、全然意味が伝わっていなかったのだ。
果たしてこれから、どうやって話をするべきか…。
「あの…、もっかい最初から説明していい?」
「え? いいけど…………でも、さっきの説明、すごくよかったよ!」
「いや…」
そんな…、SNSのソーシャルボタンのような感じで、気軽によかったと言われても…。
大和の言ったことの意味が伝わっていないくせに、どうしてそんなさわやかな笑顔で、そんなことが言えるんだろう…(今、この車内、確実にシリアスな雰囲気だよね?)。
「えっと…、ちーちゃんは、俺に新しい彼女がいるのに、自分がコンサート見に行っちゃったから、それの文句を言うつもりで俺が連絡して来た、て思ってるんだよね?」
「うん」
「…………」
一度は、そうではない、という説明をしているはずなのに、大和が再度確認すると、千尋はあっさりと頷いた。
頷いた後に、『そう思ってたけど、違うんだよね?』とで言ってくれるならまだしも、頷いて終わりということは、千尋はまだ大和が連絡して来た目的を、履き違えたままなのだろう。
「でもちーちゃん、そもそも俺、新しい彼女いないから。それは信じてくれる?」
「まぁ…、大和くんがそう言うなら」
「ホントだから。信じて?」
何だか浮気を疑われている男のセリフみたいだけれど…。
しかし、千尋と別れた後に新しい彼女がないのは間違いないから、そこは信じてもらわないと。ここはすごく重要なところだし。
「…分かった、信じる」
「なら、俺がちーちゃんに文句なんかないことも、分かるよね? 新しい彼女とかいないなら、ちーちゃんがコンサート見に来たって、俺、文句言う必要ないじゃん?」
「でも、彼女いないんだとしても、俺が見に行ったのヤダったでしょ? 何で文句ないの?」
「え、ちーちゃんがコンサート見に来たの、俺がそんなに嫌がってると思ってるの? 何で?」
先ほどまでの話だと、大和に新しい彼女がいるからこそ、千尋は、元カレである自分がコンサートを見に行ったことに対して、いろいろと考えていると思っていたのに…。
大和の彼女の有無にかかわらず、千尋がコンサートを見に来たこと自体に、大和が文句があると思っているの??
「何で、て…、むしろ大和くんは、なぜ俺に文句を言おうとしているわけではないの? それが知りたいよ、俺は。俺、文句言うくらいじゃ済まないだけのことしてるでしょ?」
「いや…、そんな罪深いことしてないでしょ。いつ、何した?」
確かに千尋の行動は、時々突拍子もないことがあるけれど、そこまでの重罪などあっただろうか。
大和が千尋のことを好きだという贔屓目を抜きにしても、まったく思い付かないんだけれど。
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