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恋の女神は微笑まない (223)
2014.12.25 Thu
「ちーちゃんと別れてから誰とも付き合ってないし、コンサートで言った『大切な人』は、ちーちゃんのことだから」
「…………………………」
大和の言ったことが、なかなか脳にまで伝わらないのか、伝わったものの思考回路がショート寸前どころかショートしてしまったのか、千尋は首を傾げた状態のまま、瞬き以外はまったく動かない。
首…痛くないのかな。
「だから…、ちーちゃんに文句言うことなんて何もないし、てか、コンサートでも言ったけど、ちーちゃんのこと傷付けたきりちゃんと謝れてなかったから…………謝りたくて連絡したんだよ」
「…………………………」
千尋がまた変な勘違いをしないように、丁寧に言葉を選んで、大和は説明する。
まだ、大和の当初の目的である『千尋にちゃんと謝る』は達成できていないんだけれど、そこまでの説明をちゃんとしておかないと、またあらぬ誤解を生みそうなので。
…けれど、千尋が固まったままなので、誤解だとか理解だとかいう以前に、話が聞こえているのかすら、心配になって来る。
「ちーちゃん、あの…」
「……………………うん、信じた」
「いや、絶対まだ信じてないでしょ。てか、意味伝わってないでしょ」
あまりにも千尋が反応しないので声を掛けてみたら、倒した首はそのままにそんなことを言って来るから、それは絶対に嘘だと、即行で否定してやった。
「…や、意味は伝わった。いや、意味は分かんないけど、大和くんが何言ったかは分かった」
「ホントに?」
「大和くんは文句を言いたいんじゃなくて謝りたくて、コンサートでも言っちゃって、そんで連絡して来たんだよ?」
「………………」
片言というか、棒読みというか…………最後、ちょっと語尾が上がったのは、自信のなさの表れだろうか。
大和の言ったことをなぞっただけだろうが、そうだとしても、何となく違う気がする…。まぁ本人も、『意味は分かんないけど』と言っているくらいだから、理解まではしていないのだろう。
「ちーちゃん」
「はい」
「…とりあえず、首戻したら? 痛いでしょ?」
そんなことを言いたいわけではないのだが、赤信号で停まって千尋のほうを見たら、まだ千尋が首を傾げたままだったので、先にそっちを突っ込めば、千尋は、油の切れたロボットのように、ゆっくりと首を戻した。
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「…………………………」
大和の言ったことが、なかなか脳にまで伝わらないのか、伝わったものの思考回路がショート寸前どころかショートしてしまったのか、千尋は首を傾げた状態のまま、瞬き以外はまったく動かない。
首…痛くないのかな。
「だから…、ちーちゃんに文句言うことなんて何もないし、てか、コンサートでも言ったけど、ちーちゃんのこと傷付けたきりちゃんと謝れてなかったから…………謝りたくて連絡したんだよ」
「…………………………」
千尋がまた変な勘違いをしないように、丁寧に言葉を選んで、大和は説明する。
まだ、大和の当初の目的である『千尋にちゃんと謝る』は達成できていないんだけれど、そこまでの説明をちゃんとしておかないと、またあらぬ誤解を生みそうなので。
…けれど、千尋が固まったままなので、誤解だとか理解だとかいう以前に、話が聞こえているのかすら、心配になって来る。
「ちーちゃん、あの…」
「……………………うん、信じた」
「いや、絶対まだ信じてないでしょ。てか、意味伝わってないでしょ」
あまりにも千尋が反応しないので声を掛けてみたら、倒した首はそのままにそんなことを言って来るから、それは絶対に嘘だと、即行で否定してやった。
「…や、意味は伝わった。いや、意味は分かんないけど、大和くんが何言ったかは分かった」
「ホントに?」
「大和くんは文句を言いたいんじゃなくて謝りたくて、コンサートでも言っちゃって、そんで連絡して来たんだよ?」
「………………」
片言というか、棒読みというか…………最後、ちょっと語尾が上がったのは、自信のなさの表れだろうか。
大和の言ったことをなぞっただけだろうが、そうだとしても、何となく違う気がする…。まぁ本人も、『意味は分かんないけど』と言っているくらいだから、理解まではしていないのだろう。
「ちーちゃん」
「はい」
「…とりあえず、首戻したら? 痛いでしょ?」
そんなことを言いたいわけではないのだが、赤信号で停まって千尋のほうを見たら、まだ千尋が首を傾げたままだったので、先にそっちを突っ込めば、千尋は、油の切れたロボットのように、ゆっくりと首を戻した。
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