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恋の女神は微笑まない (222)
2014.12.24 Wed
「いや…、聞くだけじゃなくて、全部信じてくれる?」
「どういうこと? 何かとんでもない話すんの?」
「ちーちゃんにとっては、そういうことになるかもしれない」
セリフとしては、そんなに大したことではないし、普通の人が聞けば、それほど驚くことでもない。
けれど、大和の気持ちをこれほどまでに勘違いしている千尋が聞いたら、きっとすぐには信じてくれないかもしれないので、大和は念を押しておく。
「えっと…、何から話せばいいかな…」
「最初から」
「や…、うん、そうなんだけど…」
千尋の誤解を解くためには、一体どこからどう話したらいいものか…と大和が頭を悩ませているというのに、当の千尋は、冗談なのか本気なのか、はたまた天然なのか分かりかねる発言をしている。
もともと大和は、千尋に謝るつもりで連絡したから、話す内容もそのことしか考えていなかったのに…。
「えーっと…………はっきり言うけど、」
「うん」
「俺、今彼女なんていないから」
「えっ、そうなの? ………………もしかして、やっぱ俺がコンサート見に行ったせい…?」
「………………え、」
『はっきり言うけど』の前置きどおり、大和は、千尋が勘違いしていることの1つを完全否定してやったが、それに驚きの声を上げた千尋がその次に続けた言葉に、大和のほうがなおも驚かされるはめになった。
千尋と別れて以来、誰とも付き合っていないというつもりで言った大和の言葉を、千尋は『千尋と別れた後に付き合っていた彼女とはもう別れた(千尋がFATEのコンサートを見に行ったのが原因かもしれない)』という意味で受け取ったらしい。
確かに大和のセリフは、そういうふうにも解釈できるけれど、大和の気持ちが千尋にはまったくないと思い込んでいなければ、そういう発想にはならないだろう。
千尋の誤解を完全に解くには、まだまだ時間が掛かりそう…。
「ちょっと待って、ちーちゃん。そうじゃない、そうじゃないから」
「ぅ? 俺がコンサート行ったせいじゃない?」
「そうじゃなくて。そもそも彼女がいない。ちーちゃんと別れてから、誰とも付き合ってないから、俺!」
「………………」
千尋になかなか真意が伝わらず、大和は焦りを覚えるが、千尋は千尋で、大和の言うことがよく分からないのか、一生懸命考えてくれていて…………でもとうとうキャパオーバーしたのか、大和のほうを見つめたまま、コテンと首を横に倒して動かなくなった。
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「どういうこと? 何かとんでもない話すんの?」
「ちーちゃんにとっては、そういうことになるかもしれない」
セリフとしては、そんなに大したことではないし、普通の人が聞けば、それほど驚くことでもない。
けれど、大和の気持ちをこれほどまでに勘違いしている千尋が聞いたら、きっとすぐには信じてくれないかもしれないので、大和は念を押しておく。
「えっと…、何から話せばいいかな…」
「最初から」
「や…、うん、そうなんだけど…」
千尋の誤解を解くためには、一体どこからどう話したらいいものか…と大和が頭を悩ませているというのに、当の千尋は、冗談なのか本気なのか、はたまた天然なのか分かりかねる発言をしている。
もともと大和は、千尋に謝るつもりで連絡したから、話す内容もそのことしか考えていなかったのに…。
「えーっと…………はっきり言うけど、」
「うん」
「俺、今彼女なんていないから」
「えっ、そうなの? ………………もしかして、やっぱ俺がコンサート見に行ったせい…?」
「………………え、」
『はっきり言うけど』の前置きどおり、大和は、千尋が勘違いしていることの1つを完全否定してやったが、それに驚きの声を上げた千尋がその次に続けた言葉に、大和のほうがなおも驚かされるはめになった。
千尋と別れて以来、誰とも付き合っていないというつもりで言った大和の言葉を、千尋は『千尋と別れた後に付き合っていた彼女とはもう別れた(千尋がFATEのコンサートを見に行ったのが原因かもしれない)』という意味で受け取ったらしい。
確かに大和のセリフは、そういうふうにも解釈できるけれど、大和の気持ちが千尋にはまったくないと思い込んでいなければ、そういう発想にはならないだろう。
千尋の誤解を完全に解くには、まだまだ時間が掛かりそう…。
「ちょっと待って、ちーちゃん。そうじゃない、そうじゃないから」
「ぅ? 俺がコンサート行ったせいじゃない?」
「そうじゃなくて。そもそも彼女がいない。ちーちゃんと別れてから、誰とも付き合ってないから、俺!」
「………………」
千尋になかなか真意が伝わらず、大和は焦りを覚えるが、千尋は千尋で、大和の言うことがよく分からないのか、一生懸命考えてくれていて…………でもとうとうキャパオーバーしたのか、大和のほうを見つめたまま、コテンと首を横に倒して動かなくなった。
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