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恋の女神は微笑まない (218)
2014.12.19 Fri
ちょうど電話は繋がっていたけれど、それではまどろっこしいし、終電を逃した千尋は寒がっている真っただ中だし、というか、とにかく早く千尋に会いたくて、気付けば、すぐに行くと千尋に告げていた。
その切羽詰った声色には苦笑するしかないんだけれど、気持ちに余裕がないのは事実だったから、仕方がない。
遥希の家は、仕事の後に琉がよくそこで降ろしてもらっているので、大和も知っている。その最寄り駅までは、車なら、大和の家からそんなに掛からない。
電話で千尋にも言ったけれど、ここでまた写真に撮られてはシャレにならないので、焦りつつも細心の注意を払って、大和は車を走らせた。
こんなふうに、焦る気持ちで千尋を迎えに行くのは2回目だ。
千尋とお試しで付き合うことになったきっかけの、あの夜。遥希から、千尋が合コンに参加していると聞かされて、慌てて迎えに行った、あのとき以来だ。
本当に千尋は、いつでも大和のことを、今までに経験したことのないようなことで驚かせてくれる。
そういえば、今日も琉は遥希の家に行ったけれど、先ほどの千尋の話では、そのせいで千尋はこんな時間に帰るはめになったというから、千尋は琉の来訪を知らなかったのだろう。でなければ、もっと余裕を持って遥希の家を出たはずだ。
となると遥希は、琉が来ることを承知で千尋を家に招き、琉が来たら普通にバイバイするつもりだったということになるわけで…………何気に遥希もひどい。
今日、琉とも話したけれど、千尋だけでなく、遥希もなかなかのキャラクターだと思う。
(だからこそ、ちーちゃんとあんなに仲良くできるのかな…)
どんなに千尋に鬱陶しがられてもいつも一緒にいるし、返事が来ないと分かっていても、ストーカー呼ばわりされるほどメールを送りまくるし…………うん、普通、なかなか出来るものではない。
「…ん? いない…?」
目的の駅、千尋の言っていた出口の付近に着いたが、千尋の姿が見当たらない。
大きな通りに面していないほうの出口だから、終電も終わったような時間になると、まったく人通りはない。少し離れたところにあるコンビニは辛うじて開いているが、後はすべて閉店していて、街灯のおかげで何とか明るさを保っているだけだ。
だから、来ればすぐに千尋を見つけられると思ったのに。
「コンビニ、行ったかな…?」
その場を動くなとは言ったが、その前に、寒いならコンビニにでも避難したら? とも言ったから、寒さに耐えかねて、コンビニに行ったのかもしれない。
それか、あんまり考えたくはないが、大和を待つことなく、タクシーで帰ってしまったとか…。
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その切羽詰った声色には苦笑するしかないんだけれど、気持ちに余裕がないのは事実だったから、仕方がない。
遥希の家は、仕事の後に琉がよくそこで降ろしてもらっているので、大和も知っている。その最寄り駅までは、車なら、大和の家からそんなに掛からない。
電話で千尋にも言ったけれど、ここでまた写真に撮られてはシャレにならないので、焦りつつも細心の注意を払って、大和は車を走らせた。
こんなふうに、焦る気持ちで千尋を迎えに行くのは2回目だ。
千尋とお試しで付き合うことになったきっかけの、あの夜。遥希から、千尋が合コンに参加していると聞かされて、慌てて迎えに行った、あのとき以来だ。
本当に千尋は、いつでも大和のことを、今までに経験したことのないようなことで驚かせてくれる。
そういえば、今日も琉は遥希の家に行ったけれど、先ほどの千尋の話では、そのせいで千尋はこんな時間に帰るはめになったというから、千尋は琉の来訪を知らなかったのだろう。でなければ、もっと余裕を持って遥希の家を出たはずだ。
となると遥希は、琉が来ることを承知で千尋を家に招き、琉が来たら普通にバイバイするつもりだったということになるわけで…………何気に遥希もひどい。
今日、琉とも話したけれど、千尋だけでなく、遥希もなかなかのキャラクターだと思う。
(だからこそ、ちーちゃんとあんなに仲良くできるのかな…)
どんなに千尋に鬱陶しがられてもいつも一緒にいるし、返事が来ないと分かっていても、ストーカー呼ばわりされるほどメールを送りまくるし…………うん、普通、なかなか出来るものではない。
「…ん? いない…?」
目的の駅、千尋の言っていた出口の付近に着いたが、千尋の姿が見当たらない。
大きな通りに面していないほうの出口だから、終電も終わったような時間になると、まったく人通りはない。少し離れたところにあるコンビニは辛うじて開いているが、後はすべて閉店していて、街灯のおかげで何とか明るさを保っているだけだ。
だから、来ればすぐに千尋を見つけられると思ったのに。
「コンビニ、行ったかな…?」
その場を動くなとは言ったが、その前に、寒いならコンビニにでも避難したら? とも言ったから、寒さに耐えかねて、コンビニに行ったのかもしれない。
それか、あんまり考えたくはないが、大和を待つことなく、タクシーで帰ってしまったとか…。
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