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恋の女神は微笑まない (188)
2014.11.19 Wed
chihiro & haruki & ryu
千尋は時々、本気で心配になることがある。
(ハルちゃんて、マジで俺以外に友だちいないんじゃね…!?)
と。
何しろ今日も遥希は、『一緒にご飯食べよー?』と連絡を寄越し、ご飯を食べ終われば、『俺んち行って飲み直そー!』と千尋の腕を引っ張る。
千尋は遥希のことをすごく面倒くさいと思っているけれど、別に嫌いではないし、1人で食事をするよりも誰かと一緒のほうがいいからいいんだけれど、よく飽きもせず千尋のことを誘って来るものだとは思う。
まぁ、拒むことなく遥希に付き合い続けている千尋も千尋なのかもしれないが、千尋が遥希のお誘いを断らないのには理由がある。
何せ千尋の持論は、『誘ったからには、誘った相手が奢るべきである』だ。タダ飯が食えるのであれば、相手が誰であろうと、その辺のところは気にしない。
そんな千尋は、大学生で、コンビニバイトの給料くらいしか収入のない遥希と違って社会人であり、それなりに稼いでいるにもかかわらず、平気な顔で遥希にたかるのである。
しかし遥希も、給料日前とか、FATEの写真やCDなどの発売前は、『お金足んなくなるからダメー!!』と喚くのだが、それ以外のときは、『たまにはちーちゃんも出してよね』と、ちょっと嫌な顔をするくらいだ。
なので千尋は、4回に1回くらいは割り勘にするか、お金を出してあげている。ケチ…というか、これが千尋だ。
そもそも、千尋を誘えばたかられるのは分かり切っているのだから、それが嫌なら最初から誘わなければいいだけの話なのに、相も変わらず千尋を誘って来るから、千尋は冒頭のようなことを思っては、遥希のことを心配するのである。
「去年はクリスマス、ツアー中だったけどー、今年はもう終わったじゃん? 琉、仕事お休みになんないかな? なんないよねー。コンサートとかなくても、仕事はあるよね、やっぱ…」
「んー」
「はぁ~…。別に1日中一緒にいたいとか、そんなこと望んでるわけじゃない……こともないけど、せめてさぁ、夜だけでも! 夜だけでも一緒に過ごせないかなぁ!?」
「んー」
「せっかくのクリスマスだもん! 聖なる夜! 一緒に過ごしたいじゃん、ねぇ? …て、聞いてんの、ちーちゃん!」
「聞いてる聞いてる」
「そう。でね、でね、」
本当は千尋は殆ど話を聞いてはおらず、適当に相槌を打っていただけなのだが、千尋が聞いていると言えば、単純な性格ゆえか、それとも酔っ払っているせいか、遥希はそれに満足して、話を再開した。
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千尋は時々、本気で心配になることがある。
(ハルちゃんて、マジで俺以外に友だちいないんじゃね…!?)
と。
何しろ今日も遥希は、『一緒にご飯食べよー?』と連絡を寄越し、ご飯を食べ終われば、『俺んち行って飲み直そー!』と千尋の腕を引っ張る。
千尋は遥希のことをすごく面倒くさいと思っているけれど、別に嫌いではないし、1人で食事をするよりも誰かと一緒のほうがいいからいいんだけれど、よく飽きもせず千尋のことを誘って来るものだとは思う。
まぁ、拒むことなく遥希に付き合い続けている千尋も千尋なのかもしれないが、千尋が遥希のお誘いを断らないのには理由がある。
何せ千尋の持論は、『誘ったからには、誘った相手が奢るべきである』だ。タダ飯が食えるのであれば、相手が誰であろうと、その辺のところは気にしない。
そんな千尋は、大学生で、コンビニバイトの給料くらいしか収入のない遥希と違って社会人であり、それなりに稼いでいるにもかかわらず、平気な顔で遥希にたかるのである。
しかし遥希も、給料日前とか、FATEの写真やCDなどの発売前は、『お金足んなくなるからダメー!!』と喚くのだが、それ以外のときは、『たまにはちーちゃんも出してよね』と、ちょっと嫌な顔をするくらいだ。
なので千尋は、4回に1回くらいは割り勘にするか、お金を出してあげている。ケチ…というか、これが千尋だ。
そもそも、千尋を誘えばたかられるのは分かり切っているのだから、それが嫌なら最初から誘わなければいいだけの話なのに、相も変わらず千尋を誘って来るから、千尋は冒頭のようなことを思っては、遥希のことを心配するのである。
「去年はクリスマス、ツアー中だったけどー、今年はもう終わったじゃん? 琉、仕事お休みになんないかな? なんないよねー。コンサートとかなくても、仕事はあるよね、やっぱ…」
「んー」
「はぁ~…。別に1日中一緒にいたいとか、そんなこと望んでるわけじゃない……こともないけど、せめてさぁ、夜だけでも! 夜だけでも一緒に過ごせないかなぁ!?」
「んー」
「せっかくのクリスマスだもん! 聖なる夜! 一緒に過ごしたいじゃん、ねぇ? …て、聞いてんの、ちーちゃん!」
「聞いてる聞いてる」
「そう。でね、でね、」
本当は千尋は殆ど話を聞いてはおらず、適当に相槌を打っていただけなのだが、千尋が聞いていると言えば、単純な性格ゆえか、それとも酔っ払っているせいか、遥希はそれに満足して、話を再開した。
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