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恋の女神は微笑まない (159)
2014.10.20 Mon
「もぉ~っ、昨日あんだけ選んでやったんだから、おとなしくそれ着てけ~~~!!!」
「にゃあ~~~…」
アパレルの仕事をしている以上、遥希よりは服選びに自信はある。
遥希が、どうしてもこの服じゃなきゃヤダ! と言い張るようなことがあれば、たとえそれが妙なコーディネートでも遥希の好きにさせるが、ちーちゃんどう思う!? と聞いてきたからには、千尋の言うことも少しは聞き入れてもらいたい。
いや、聞き入れていないわけではないのだが、それでも迷って仕方がないのだろう。
「それが嫌なら、別のに着替えて来な。いいかどうか、見てあげるから」
遥希が納得するまでは解放されないだろうし、無理やり納得させても後々面倒くさいから、千尋は溜め息交じりにそう提案する。
「いや…、これが嫌なわけじゃないんだけど…」
「じゃあ何!? 嫌じゃないなら、それでいいでしょ!」
あーもうっ。
こんな朝っぱらから起こされたくなかったから、昨日のうちに服を選んでやったというのに、何の意味もない。
そもそもコンサートが始まるのは夜で、会場に行くのもそう時間が掛かるわけでもないのに、どうしてこんな時間から起こされているのだ。服を選ばされるためか、そうか。
「とにかく! それが嫌じゃないなら、それにして! 俺はもう寝るかんね!」
「は? 寝る、て……もう朝だよ? ちーちゃん、何寝惚けてんの?」
「寝惚けてねぇよ」
朝早くに起こされたから、寝足りないだけだ。
遥希と違って千尋は、着ていく服などもう決まっているから、家を出る時間まで、寝かせてほしい。
「え、だって、もう行くよ?」
「は? ハルちゃんこそ寝惚けてんの? まだ朝だよ?」
「だから?」
「は? 『だから?』」
別に千尋は、何の変なことも言ってはいない。コンサートは夜からで、今はまだ朝なのに、遥希がもう行こうとしているから、突っ込んだだけなのに。
そんな…何言ってんの? みたいに切り返される筋合いはない。
「だってもう9時だよ! 朝じゃないよ、ちーちゃん!」
「まだ十分朝だよ。いや…別に朝じゃなくてもいいけど、 出掛けんの、早すぎでしょ。何、どっか行きたいトコあんの? 会場行く前に」
「んーん」
「なら何でもう出ようとすんだ。早すぎんだろ」
コンサートの開場時間も、関係者席への行き方も、昨日から何度も聞かされている。
そこから逆算すると、どんなにゆっくり行ったとしても、9時発は早すぎる。
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「にゃあ~~~…」
アパレルの仕事をしている以上、遥希よりは服選びに自信はある。
遥希が、どうしてもこの服じゃなきゃヤダ! と言い張るようなことがあれば、たとえそれが妙なコーディネートでも遥希の好きにさせるが、ちーちゃんどう思う!? と聞いてきたからには、千尋の言うことも少しは聞き入れてもらいたい。
いや、聞き入れていないわけではないのだが、それでも迷って仕方がないのだろう。
「それが嫌なら、別のに着替えて来な。いいかどうか、見てあげるから」
遥希が納得するまでは解放されないだろうし、無理やり納得させても後々面倒くさいから、千尋は溜め息交じりにそう提案する。
「いや…、これが嫌なわけじゃないんだけど…」
「じゃあ何!? 嫌じゃないなら、それでいいでしょ!」
あーもうっ。
こんな朝っぱらから起こされたくなかったから、昨日のうちに服を選んでやったというのに、何の意味もない。
そもそもコンサートが始まるのは夜で、会場に行くのもそう時間が掛かるわけでもないのに、どうしてこんな時間から起こされているのだ。服を選ばされるためか、そうか。
「とにかく! それが嫌じゃないなら、それにして! 俺はもう寝るかんね!」
「は? 寝る、て……もう朝だよ? ちーちゃん、何寝惚けてんの?」
「寝惚けてねぇよ」
朝早くに起こされたから、寝足りないだけだ。
遥希と違って千尋は、着ていく服などもう決まっているから、家を出る時間まで、寝かせてほしい。
「え、だって、もう行くよ?」
「は? ハルちゃんこそ寝惚けてんの? まだ朝だよ?」
「だから?」
「は? 『だから?』」
別に千尋は、何の変なことも言ってはいない。コンサートは夜からで、今はまだ朝なのに、遥希がもう行こうとしているから、突っ込んだだけなのに。
そんな…何言ってんの? みたいに切り返される筋合いはない。
「だってもう9時だよ! 朝じゃないよ、ちーちゃん!」
「まだ十分朝だよ。いや…別に朝じゃなくてもいいけど、 出掛けんの、早すぎでしょ。何、どっか行きたいトコあんの? 会場行く前に」
「んーん」
「なら何でもう出ようとすんだ。早すぎんだろ」
コンサートの開場時間も、関係者席への行き方も、昨日から何度も聞かされている。
そこから逆算すると、どんなにゆっくり行ったとしても、9時発は早すぎる。
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