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恋の女神は微笑まない (134)
2014.09.24 Wed
家にまだビールがあったかどうか分からなかったが、もしなかった場合のショックは計り知れないので、念のために6缶パックを2つ買って帰ったら、冷蔵庫には、ビールが4本、缶チューハイが5本と、結構な数が入っていた。
暑い中、重い思いをして、買って帰って来たのに。
…筋肉を鍛えるための、トレーニングということにしておこう。
千尋は普段、一応ギリギリ自炊と呼べるようなことをしているのだが、今日はもうそういうことは一切放棄したい気分だったので、ご飯もみんな買って来た。
外はまだ明るい時間だけれど、部屋も涼しくなったし、もう飲んじゃおう。
今日はいろんなことでイライラさせられたから、後はもう、自分を甘やかせてあげたい。
「ぷはぁ~」
グビッと一気に半分くらいビールを開けると、千尋は大の字に後ろに引っ繰り返った。…まだ、食事の最中だというのに。
1人で食事なんて寂しすぎるけれど、1人ご飯のいいところは、どんなにだらしない格好で食べても、誰からも怒られないことだろうか。
もちろん千尋だって、いつもこんなことをしているわけではないのだが、今日はもう、自分自身を戒める力などないのだ。
「はぁ~…」
さっき南條に八つ当たりしたことで、ちょっとは気が済んだけれど、やっぱり涼しい部屋と、冷たいビールの力には敵わない。
今日は飲んでさっさと寝てしまおう。それが一番だ。
「…あ、」
そういえば南條で思い出したけれど、先ほど、南條からの着信が鬱陶しいからと、スマホを消音にしたうえに、バイブ機能も切ったんだった。
千尋は、朝の目覚ましにスマホのアラーム機能を使っているから、今のままにしていて、明日の朝、音が鳴らなかったら困る。面倒くさいけれど、マナーモードを解除しておかないと。
起き上がってカバンを取りに行ったほうが絶対に早いのに、こういうところが不精なので、千尋は寝転がったまま、うんと手を伸ばしてカバンを取ろうとする。
なかなかカバンに手は届かないし、伸ばし過ぎて、腕も若干怠い。
「ん…にゃ」
ずりずりとカバンに這い寄って行き、やっとカバンを手に取ると、中からスマホを取り出した。
ホーム画面にメールと電話のアプリが表示されているので、否が応でも着信数が見えてしまうのだが、先ほど南條からの着信履歴は削除したはずなのに、あれ以降、電話の着信が5件もある。
まさか、懲りずに南條がまた電話を掛けてきたのだろうか。せっかくほろ酔いでいい気分になって来たのに、興醒めだ。
とりあえず忘れないうちにマナーモードは解除して、仕方がない、今度はこちらから電話をして、もう掛けて来るなと南條に言ってやろう。
「え…」
テーブルのところに戻って、ビール片手に着信履歴を見れば、今度の相手は南條ではなく、大和だった。5件とも。最初に掛かってきたのが30分くらい前で、それから数分おきに着信がある。
何だろう…、千尋に電話を掛けてくる人て、こういうストーカーみたいな掛け方をする人しかいないんだろうか。
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暑い中、重い思いをして、買って帰って来たのに。
…筋肉を鍛えるための、トレーニングということにしておこう。
千尋は普段、一応ギリギリ自炊と呼べるようなことをしているのだが、今日はもうそういうことは一切放棄したい気分だったので、ご飯もみんな買って来た。
外はまだ明るい時間だけれど、部屋も涼しくなったし、もう飲んじゃおう。
今日はいろんなことでイライラさせられたから、後はもう、自分を甘やかせてあげたい。
「ぷはぁ~」
グビッと一気に半分くらいビールを開けると、千尋は大の字に後ろに引っ繰り返った。…まだ、食事の最中だというのに。
1人で食事なんて寂しすぎるけれど、1人ご飯のいいところは、どんなにだらしない格好で食べても、誰からも怒られないことだろうか。
もちろん千尋だって、いつもこんなことをしているわけではないのだが、今日はもう、自分自身を戒める力などないのだ。
「はぁ~…」
さっき南條に八つ当たりしたことで、ちょっとは気が済んだけれど、やっぱり涼しい部屋と、冷たいビールの力には敵わない。
今日は飲んでさっさと寝てしまおう。それが一番だ。
「…あ、」
そういえば南條で思い出したけれど、先ほど、南條からの着信が鬱陶しいからと、スマホを消音にしたうえに、バイブ機能も切ったんだった。
千尋は、朝の目覚ましにスマホのアラーム機能を使っているから、今のままにしていて、明日の朝、音が鳴らなかったら困る。面倒くさいけれど、マナーモードを解除しておかないと。
起き上がってカバンを取りに行ったほうが絶対に早いのに、こういうところが不精なので、千尋は寝転がったまま、うんと手を伸ばしてカバンを取ろうとする。
なかなかカバンに手は届かないし、伸ばし過ぎて、腕も若干怠い。
「ん…にゃ」
ずりずりとカバンに這い寄って行き、やっとカバンを手に取ると、中からスマホを取り出した。
ホーム画面にメールと電話のアプリが表示されているので、否が応でも着信数が見えてしまうのだが、先ほど南條からの着信履歴は削除したはずなのに、あれ以降、電話の着信が5件もある。
まさか、懲りずに南條がまた電話を掛けてきたのだろうか。せっかくほろ酔いでいい気分になって来たのに、興醒めだ。
とりあえず忘れないうちにマナーモードは解除して、仕方がない、今度はこちらから電話をして、もう掛けて来るなと南條に言ってやろう。
「え…」
テーブルのところに戻って、ビール片手に着信履歴を見れば、今度の相手は南條ではなく、大和だった。5件とも。最初に掛かってきたのが30分くらい前で、それから数分おきに着信がある。
何だろう…、千尋に電話を掛けてくる人て、こういうストーカーみたいな掛け方をする人しかいないんだろうか。
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