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恋の女神は微笑まない (116)
2014.08.28 Thu
「ん…ぃた…」
先ほどよりも、反応がある。
千尋は、さらに遥希の頬を引っ張った。
「ぅ…た…イタ…、………………いひゃいっ!」
「あ、起きた」
「え…? ちーちゃ…イダダダダ何ぃ!?」
遥希が目を覚ましたというのに、頬から手を離さない千尋に、遥希はバシッとその手を叩き落とした。
「ちょっ何なの!? 何なの!?」
「何同じこと2回言ってんの?」
まったく悪びれたふうもなく、千尋は見当違いなことを言うが、寝起きな上に、まだ酔いの醒めていない遥希は、何が何だか分からない。
「ハルちゃん、これから水落来るって。だからもう起きたほうがいいんじゃない?」
「え? え? 琉が? は? え?」
「いや、驚きすぎでしょ」
恐らく今日は、琉と約束などしていなかったのだろう(もしそうであれば、嬉しさのあまり、約束のあることを遥希が黙っているはずがない)。
知らぬ間にか恋人が来ることになっていたら、驚くに決まっているし、寝起きでそんなことを言われたら、驚きも倍増だ。
「後どんぐらいで来るか知んないけど、まぁ、起きてたほうがいいかな、て思って起こしてみた」
「え、後どんぐらいで来るって!?」
「だから知らねぇって」
慌てるあまり、遥希は、千尋が知らないと先に言ったことを、繰り返し質問する。
本当に琉が来るなら、千尋の言うとおり、起きていたほうがいいし、ただ起きているだけでなく、顔を洗って、シャンとしないと。いや、それだけでなく、部屋も片付けないと!
「ちょっ…とりあえず着替えてくる! ちーちゃん、缶片付けて!」
「はぁ? 今ぁ? 朝になってからでいいじゃん、俺もう眠いよ」
急にバタバタし出した遥希に、その原因を作った千尋は、のんびりと飲み掛けの缶チューハイに口を付けている。
一応、千尋としては、自分の役目である遥希を起こすことはしたわけで、別に遥希と違って、今の顔を琉にも大和にも見せて全然構わないし、遥希の部屋に缶が散らばっていたって、どうということはない。
それよりも、千尋はそろそろ寝たいんだけど…(遥希はさっきまで寝ていたかもしれないけれど、千尋は夢現だっただけで、寝ていたいのだ。もう眠い)。
「ちーちゃん、何で何もしてないのっ!?」
部屋着から着替えて戻って来た遥希が、先ほどと何1つ変わっていない部屋の様子に、頭を抱えた。
何でと言われても、別に部屋を片付ける気などさらさらなかったのだ、仕方がない。そもそもどうして千尋が、遥希の部屋の掃除などしなければならないのだ。
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先ほどよりも、反応がある。
千尋は、さらに遥希の頬を引っ張った。
「ぅ…た…イタ…、………………いひゃいっ!」
「あ、起きた」
「え…? ちーちゃ…イダダダダ何ぃ!?」
遥希が目を覚ましたというのに、頬から手を離さない千尋に、遥希はバシッとその手を叩き落とした。
「ちょっ何なの!? 何なの!?」
「何同じこと2回言ってんの?」
まったく悪びれたふうもなく、千尋は見当違いなことを言うが、寝起きな上に、まだ酔いの醒めていない遥希は、何が何だか分からない。
「ハルちゃん、これから水落来るって。だからもう起きたほうがいいんじゃない?」
「え? え? 琉が? は? え?」
「いや、驚きすぎでしょ」
恐らく今日は、琉と約束などしていなかったのだろう(もしそうであれば、嬉しさのあまり、約束のあることを遥希が黙っているはずがない)。
知らぬ間にか恋人が来ることになっていたら、驚くに決まっているし、寝起きでそんなことを言われたら、驚きも倍増だ。
「後どんぐらいで来るか知んないけど、まぁ、起きてたほうがいいかな、て思って起こしてみた」
「え、後どんぐらいで来るって!?」
「だから知らねぇって」
慌てるあまり、遥希は、千尋が知らないと先に言ったことを、繰り返し質問する。
本当に琉が来るなら、千尋の言うとおり、起きていたほうがいいし、ただ起きているだけでなく、顔を洗って、シャンとしないと。いや、それだけでなく、部屋も片付けないと!
「ちょっ…とりあえず着替えてくる! ちーちゃん、缶片付けて!」
「はぁ? 今ぁ? 朝になってからでいいじゃん、俺もう眠いよ」
急にバタバタし出した遥希に、その原因を作った千尋は、のんびりと飲み掛けの缶チューハイに口を付けている。
一応、千尋としては、自分の役目である遥希を起こすことはしたわけで、別に遥希と違って、今の顔を琉にも大和にも見せて全然構わないし、遥希の部屋に缶が散らばっていたって、どうということはない。
それよりも、千尋はそろそろ寝たいんだけど…(遥希はさっきまで寝ていたかもしれないけれど、千尋は夢現だっただけで、寝ていたいのだ。もう眠い)。
「ちーちゃん、何で何もしてないのっ!?」
部屋着から着替えて戻って来た遥希が、先ほどと何1つ変わっていない部屋の様子に、頭を抱えた。
何でと言われても、別に部屋を片付ける気などさらさらなかったのだ、仕方がない。そもそもどうして千尋が、遥希の部屋の掃除などしなければならないのだ。
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