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恋の女神は微笑まない (110)
2014.08.23 Sat
(あぅあぅあぅあぅあぁぁぁ~~~~)
ピロン♪
「うわぁっ」
夢と現実の狭間で、うだうだと唸ったりむずかったりしていたら、スマホが音を立てるから、千尋はビクンと体を跳ね上げた。
目を開けて、しかし体は起こさず、視線だけでスマホを探せば、メッセージの着信を知らせるランプが点滅していた。
面倒くさいけれど、改心した千尋は今までとは違うのだ。ちゃんと受信したメッセージを見る。
「ぅんー…」
多分、起き上がって取りに行ったほうが断然早いだろうに、千尋は寝そべったまま、うんと手を伸ばす。
さっき、あんなに遠くまで放ったっけ?
「よし」
ようやく手に取ったスマホの画面には、大和から、今仕事が終わったことを告げる内容が表示されていた。
千尋は今まで大和たちを見て、アイドルてこんなにのんびりしていていいの? 寝る時間もないくらい働いてるんじゃないの? なんて思うことがしばしばあったけれど、やはりアイドルはアイドルだ。千尋たちがのん気に酒を飲んでいる間も仕事をして、今ようやく終わったのだ。
しかし、そんな疲れているときに、わざわざ千尋に連絡など寄越さずとも、早く帰って休んだらいいのに、と思ってしまう千尋は、冷たい人間なんだろうか。
千尋的には、相手のことを気遣っているつもりなんだけれど、千尋と違ってメールとかが好きな人間からすると、そんなときでも好きな相手と繋がりたいらしい。
だからしょうがない、千尋も返事をしてやるか。
「…ん、と」
スマホのロックを解除すると、ホームの画面でなく、メッセージの送信画面が表示された。あぁ、写真を送信しようとしたところで力尽きて、送りそびれていたのか。
千尋は寝惚けた頭のまま、送信ボタンをタップする。遥希の寝顔写真が送られていく。送信状態を示すバーが最後まで到達する。送信完了――――
「ああぁっ! ヤベッ送っちゃった!」
完全に送信が完了されたところで、千尋はハッとした。送ったら大変なことになると、先ほど送るのをやめた遥希の写真を、間違って送ってしまった。
一体何のために、先ほど我に返ったのだ。
『…ハルちゃん?』
千尋があわあわしていると、大和から返信が来た。
仕事が終わったというメッセージを送った後、遥希の寝顔の写真が送り付けられたら、それは意味が分からないだろう。『は?』とか言われてもおかしくはない。
いや、この際、大和の気持ちなんかどうでもいい。遥希の寝顔写真を送ってしまったという事実がヤバい。
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ピロン♪
「うわぁっ」
夢と現実の狭間で、うだうだと唸ったりむずかったりしていたら、スマホが音を立てるから、千尋はビクンと体を跳ね上げた。
目を開けて、しかし体は起こさず、視線だけでスマホを探せば、メッセージの着信を知らせるランプが点滅していた。
面倒くさいけれど、改心した千尋は今までとは違うのだ。ちゃんと受信したメッセージを見る。
「ぅんー…」
多分、起き上がって取りに行ったほうが断然早いだろうに、千尋は寝そべったまま、うんと手を伸ばす。
さっき、あんなに遠くまで放ったっけ?
「よし」
ようやく手に取ったスマホの画面には、大和から、今仕事が終わったことを告げる内容が表示されていた。
千尋は今まで大和たちを見て、アイドルてこんなにのんびりしていていいの? 寝る時間もないくらい働いてるんじゃないの? なんて思うことがしばしばあったけれど、やはりアイドルはアイドルだ。千尋たちがのん気に酒を飲んでいる間も仕事をして、今ようやく終わったのだ。
しかし、そんな疲れているときに、わざわざ千尋に連絡など寄越さずとも、早く帰って休んだらいいのに、と思ってしまう千尋は、冷たい人間なんだろうか。
千尋的には、相手のことを気遣っているつもりなんだけれど、千尋と違ってメールとかが好きな人間からすると、そんなときでも好きな相手と繋がりたいらしい。
だからしょうがない、千尋も返事をしてやるか。
「…ん、と」
スマホのロックを解除すると、ホームの画面でなく、メッセージの送信画面が表示された。あぁ、写真を送信しようとしたところで力尽きて、送りそびれていたのか。
千尋は寝惚けた頭のまま、送信ボタンをタップする。遥希の寝顔写真が送られていく。送信状態を示すバーが最後まで到達する。送信完了――――
「ああぁっ! ヤベッ送っちゃった!」
完全に送信が完了されたところで、千尋はハッとした。送ったら大変なことになると、先ほど送るのをやめた遥希の写真を、間違って送ってしまった。
一体何のために、先ほど我に返ったのだ。
『…ハルちゃん?』
千尋があわあわしていると、大和から返信が来た。
仕事が終わったというメッセージを送った後、遥希の寝顔の写真が送り付けられたら、それは意味が分からないだろう。『は?』とか言われてもおかしくはない。
いや、この際、大和の気持ちなんかどうでもいい。遥希の寝顔写真を送ってしまったという事実がヤバい。
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