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恋の女神は微笑まない (108)
2014.08.21 Thu
(でも…)
内容はともかく、今もし大和にメッセージを送っていたら、初めて千尋から送るメッセージになっていたのに、と千尋は床に転がったスマホを見つめながら思った。
大和から毎日メッセージが届くから、千尋も改心して、少しは返信するようにしているけれど、今のところ、千尋から送ったことはない。付き合っているのに、それって…と思われるかもしれないが、これが千尋の基本スタイルだ。
それは別に、大和がお試しの恋人だから、というわけではない。今までに本当に付き合ってきた彼氏に対しても、そうだったし。
しかし、だ。
自分が片想いしているときはどうだったかといえば、やはり相手に自分のことを意識してもらいたいから、それなりにメールなどを送っていた気がする。
それは……そう、今大和が千尋に対して送ってくるような、たあいない日常の出来事を綴ったメール。
用事がないのに何を書いたらいいのか分からない…と、それこそ本気で思っている千尋が、千尋なりにがんばって考えて綴ったメールを、結構まめに送っていた。
好きになった相手には、ガンガン行くのが千尋のポリシーだ。遠慮していて、誰かに取られるなんて、真っ平だから。
なら、自分から大和にメールやメッセージを送っていない千尋は、まだ、大和に対してそこまでの『好き』の気持ちを持っていないということだろうか。
お付き合いがお試しだろうが本当だろうが、心変わりの可能性はあるのだから、大和のことを本気で好きなら、その心を自分に繋ぎ止めておくためにも、もっと一生懸命メールとかしないと…! と思うはずなのに。
そんな危機感が募らないのは、大和のことを、まだそんなに本気で好きなわけではないからなのだろうか。
(でも別に、昔付き合った男とかにも、メールとかしなかったよな?)
自分の片想いなら、自分からもメールはするけれど、相手からの告白で始まった関係なら、そうではない。告白して来たからには、メールをしない千尋のことを好きになったんだよね? と思ってしまって、メール不精になってしまうのだ。
随分と女王様のような振る舞いだが、メールは面倒くさい、というのが千尋のデフォルトなので、しなくていいものはしないのだ。
そう考えたら、今回だって大和からの告白なんだし、いつもと違うことをしているわけではない。
千尋のほうからメールをしないことだけでは、千尋の大和に対する気持ちが本気かどうかは計れないのだ。
(よかった。俺、大和くんのこと、まだ本気になってないのかと思った…)
……………………。
いや、よかった、ていうか。
よかった?
ということは、千尋は大和のこと、もう本気で好きになったということ?
いや、メールをするかしないかだけでは、千尋の大和への気持ちは決められないというだけで、本当に付き合いたいと思えるようになったとも断言できない。ということか。
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内容はともかく、今もし大和にメッセージを送っていたら、初めて千尋から送るメッセージになっていたのに、と千尋は床に転がったスマホを見つめながら思った。
大和から毎日メッセージが届くから、千尋も改心して、少しは返信するようにしているけれど、今のところ、千尋から送ったことはない。付き合っているのに、それって…と思われるかもしれないが、これが千尋の基本スタイルだ。
それは別に、大和がお試しの恋人だから、というわけではない。今までに本当に付き合ってきた彼氏に対しても、そうだったし。
しかし、だ。
自分が片想いしているときはどうだったかといえば、やはり相手に自分のことを意識してもらいたいから、それなりにメールなどを送っていた気がする。
それは……そう、今大和が千尋に対して送ってくるような、たあいない日常の出来事を綴ったメール。
用事がないのに何を書いたらいいのか分からない…と、それこそ本気で思っている千尋が、千尋なりにがんばって考えて綴ったメールを、結構まめに送っていた。
好きになった相手には、ガンガン行くのが千尋のポリシーだ。遠慮していて、誰かに取られるなんて、真っ平だから。
なら、自分から大和にメールやメッセージを送っていない千尋は、まだ、大和に対してそこまでの『好き』の気持ちを持っていないということだろうか。
お付き合いがお試しだろうが本当だろうが、心変わりの可能性はあるのだから、大和のことを本気で好きなら、その心を自分に繋ぎ止めておくためにも、もっと一生懸命メールとかしないと…! と思うはずなのに。
そんな危機感が募らないのは、大和のことを、まだそんなに本気で好きなわけではないからなのだろうか。
(でも別に、昔付き合った男とかにも、メールとかしなかったよな?)
自分の片想いなら、自分からもメールはするけれど、相手からの告白で始まった関係なら、そうではない。告白して来たからには、メールをしない千尋のことを好きになったんだよね? と思ってしまって、メール不精になってしまうのだ。
随分と女王様のような振る舞いだが、メールは面倒くさい、というのが千尋のデフォルトなので、しなくていいものはしないのだ。
そう考えたら、今回だって大和からの告白なんだし、いつもと違うことをしているわけではない。
千尋のほうからメールをしないことだけでは、千尋の大和に対する気持ちが本気かどうかは計れないのだ。
(よかった。俺、大和くんのこと、まだ本気になってないのかと思った…)
……………………。
いや、よかった、ていうか。
よかった?
ということは、千尋は大和のこと、もう本気で好きになったということ?
いや、メールをするかしないかだけでは、千尋の大和への気持ちは決められないというだけで、本当に付き合いたいと思えるようになったとも断言できない。ということか。
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