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恋の女神は微笑まない (104)
2014.08.17 Sun
chihiro & haruki
「それで? それで? 大和くんとどーなった? ねぇねぇ」
「…ウゼェ」
気付いたらご機嫌に酔っ払っていた遥希に、出遅れた千尋は、後悔の念やら、鬱陶しい気持ちやら、いろいろな感情が入り混じり、結局のところ、暴言を吐くところに落ち着いた。
しかし、酔いの回った遥希は、千尋の心の機微を感じ取る機能がいつも以上に低下しているようで、へらへら笑いながら、千尋に絡んで来る。…本当に鬱陶しい。
そんな遥希を見ながら、千尋は、自分が酔い潰れるのは、『一緒に飲んでいる相手が先に酔っ払うと自分は酔えない』という法則も十分に発動しているのだと、今さらながらに気が付いた。
その証拠に、千尋よりアルコールに弱い遥希と飲むと、遥希のほうが先に酔っ払うことが多いから、場所がどこであれ、千尋は潰れることがあまりない。
逆に、心配性で生真面目な南條は、酔って何か仕出かすまいとセーブしながら飲むので、決してアルコールが嫌いではない千尋のほうがたくさん飲んで、結果、酔い潰れてしまうのだ。
この間、遥希と飲んで久々に潰れたのは、遥希より断然速いペースで飲んでいたからだし、大和と焼き肉屋に行ったときも、車で来ていた大和がウーロン茶を飲んでいたのに対し、千尋はビールを何杯をお代わりしたのだ、潰れるに決まっている
。
もちろんそれは、それなりに相手に気を許しているから、というのもある。
遥希の場合、本当に気を付けていないと、合コンだろうと、ナンパ目的で行ったクラブだろうと潰れることがあるけれど、千尋はそういうことがないから。
(だとすると、水落も結構大変だよなぁ…)
千尋も本気で酔っ払うと酒癖が悪くて、南條には結構迷惑を掛けているが、大体は声が大きくなったり、もっと飲みたくなったりするだけなのに対し、遥希は甘え癖が出ることが多いので。
絶対に絶対に琉には言えないけれど、目が覚めたらゴミ捨て場でゴミに埋もれて寝ていた、なんていうのはかわいい話で、その昔、遥希は酔った勢いで知らない人とベッドインしていたこともあるくらいだし…。
アルコールに弱い恋人が、自分の目の届かないところで飲んでいるときほど心配なものはない。
一緒に飲んでいるのが、琉にとって不本意でも、千尋だったら何も起こらないのだから、はっきり言って、その点は感謝してもらいたいところだ。
「ねぇーちーちゃん、聞いてるのぉ?」
それにしても、最近、遥希とばっかり飲んでる…、他に友だちいなかったっけ…? と千尋が感傷に浸り掛けていたら、わざわざ隣にずり寄って来た遥希が、千尋の肩を揺さぶった。
面倒くせぇなぁ…とは思うが、自分も酔っ払うとこんななので、無下にあしらうことはしない。
「…聞いてるよ。何?」
「だからぁ、大和くんとどーなったの?」
「どう、て……別にどうもなってないけど」
相変わらず大和とは、順調に『お試しの』お付き合いが続いている。
毎日でもメールをすると言っていたくせに、あまりメールやメッセージをくれなかった大和に不満をぶつけたら、それからは何とも素直に、毎日メッセージが来る。
返信を面倒くさいと思う気持ちに変わりはないが、これだけ貰っていて、まったく全然返信しないもの…と思って、7回に3回くらいは返事をするようになった自分は、大きく成長した気がする。
もし、何かがどうなったとすれば、そのくらいか。
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「それで? それで? 大和くんとどーなった? ねぇねぇ」
「…ウゼェ」
気付いたらご機嫌に酔っ払っていた遥希に、出遅れた千尋は、後悔の念やら、鬱陶しい気持ちやら、いろいろな感情が入り混じり、結局のところ、暴言を吐くところに落ち着いた。
しかし、酔いの回った遥希は、千尋の心の機微を感じ取る機能がいつも以上に低下しているようで、へらへら笑いながら、千尋に絡んで来る。…本当に鬱陶しい。
そんな遥希を見ながら、千尋は、自分が酔い潰れるのは、『一緒に飲んでいる相手が先に酔っ払うと自分は酔えない』という法則も十分に発動しているのだと、今さらながらに気が付いた。
その証拠に、千尋よりアルコールに弱い遥希と飲むと、遥希のほうが先に酔っ払うことが多いから、場所がどこであれ、千尋は潰れることがあまりない。
逆に、心配性で生真面目な南條は、酔って何か仕出かすまいとセーブしながら飲むので、決してアルコールが嫌いではない千尋のほうがたくさん飲んで、結果、酔い潰れてしまうのだ。
この間、遥希と飲んで久々に潰れたのは、遥希より断然速いペースで飲んでいたからだし、大和と焼き肉屋に行ったときも、車で来ていた大和がウーロン茶を飲んでいたのに対し、千尋はビールを何杯をお代わりしたのだ、潰れるに決まっている
。
もちろんそれは、それなりに相手に気を許しているから、というのもある。
遥希の場合、本当に気を付けていないと、合コンだろうと、ナンパ目的で行ったクラブだろうと潰れることがあるけれど、千尋はそういうことがないから。
(だとすると、水落も結構大変だよなぁ…)
千尋も本気で酔っ払うと酒癖が悪くて、南條には結構迷惑を掛けているが、大体は声が大きくなったり、もっと飲みたくなったりするだけなのに対し、遥希は甘え癖が出ることが多いので。
絶対に絶対に琉には言えないけれど、目が覚めたらゴミ捨て場でゴミに埋もれて寝ていた、なんていうのはかわいい話で、その昔、遥希は酔った勢いで知らない人とベッドインしていたこともあるくらいだし…。
アルコールに弱い恋人が、自分の目の届かないところで飲んでいるときほど心配なものはない。
一緒に飲んでいるのが、琉にとって不本意でも、千尋だったら何も起こらないのだから、はっきり言って、その点は感謝してもらいたいところだ。
「ねぇーちーちゃん、聞いてるのぉ?」
それにしても、最近、遥希とばっかり飲んでる…、他に友だちいなかったっけ…? と千尋が感傷に浸り掛けていたら、わざわざ隣にずり寄って来た遥希が、千尋の肩を揺さぶった。
面倒くせぇなぁ…とは思うが、自分も酔っ払うとこんななので、無下にあしらうことはしない。
「…聞いてるよ。何?」
「だからぁ、大和くんとどーなったの?」
「どう、て……別にどうもなってないけど」
相変わらず大和とは、順調に『お試しの』お付き合いが続いている。
毎日でもメールをすると言っていたくせに、あまりメールやメッセージをくれなかった大和に不満をぶつけたら、それからは何とも素直に、毎日メッセージが来る。
返信を面倒くさいと思う気持ちに変わりはないが、これだけ貰っていて、まったく全然返信しないもの…と思って、7回に3回くらいは返事をするようになった自分は、大きく成長した気がする。
もし、何かがどうなったとすれば、そのくらいか。
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