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恋の女神は微笑まない (95)
2014.08.08 Fri
「ちーちゃん、もう出るから。カバンは?」
「え、ご飯は?」
「いや、食べてる時間ないし」
もう8時半になるのだ。
電車で行くにしたって、もう出発しなければ間に合わない時間なのに、どうしてご飯の心配なんて…!
「お腹空いたんだけど」
平然と言ってのける千尋に、昨日あれだけ焼き肉を食べてビールを飲んで、よく朝から何か食べる気になると思う。
千尋が一生懸命装ってくれたから、大和も千尋と同じくらい食べていると思われるが、今、少しも腹など減っていない。
「パン買って来たから、車の中で食べればいいだろ」
「マジで? 南條、すげぇじゃん」
「別にお前のために買って来たわけじゃない」
ぐずる千尋に、南條が溜め息交じりで提案する。
もちろんそのパンは、家で朝食をとる時間がないであろう大和のために買って来たのだが、今の状況からして、この中で一番時間がないのは千尋なので(本人は一番のん気にしているが)、とりあえず先に千尋に与えることにしたのだ。
「行くぞ、ホラ」
南條は大和のことを迎えに来たはずなのに、いつの間にか、手の掛かる千尋の面倒を見ている。
南條は、もう2度と酔っ払った千尋の世話なんてしたくない、なんて言っていたけれど、この分だと、きっとまた甲斐甲斐しく世話してやるんだろうな。
「行ってきまーす」
「いや、ここお前んちか?」
時々挨拶の使いどころがおかしくなる千尋に対し、南條が冷静に突っ込みを入れる。
確かにその突っ込みは間違っていないが、大和にしたら、ボケでも何でも、千尋にそう言ってもらえたのが嬉しくて、顔がにやけそうになり、慌てて口元を引き締めた。
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「え、ご飯は?」
「いや、食べてる時間ないし」
もう8時半になるのだ。
電車で行くにしたって、もう出発しなければ間に合わない時間なのに、どうしてご飯の心配なんて…!
「お腹空いたんだけど」
平然と言ってのける千尋に、昨日あれだけ焼き肉を食べてビールを飲んで、よく朝から何か食べる気になると思う。
千尋が一生懸命装ってくれたから、大和も千尋と同じくらい食べていると思われるが、今、少しも腹など減っていない。
「パン買って来たから、車の中で食べればいいだろ」
「マジで? 南條、すげぇじゃん」
「別にお前のために買って来たわけじゃない」
ぐずる千尋に、南條が溜め息交じりで提案する。
もちろんそのパンは、家で朝食をとる時間がないであろう大和のために買って来たのだが、今の状況からして、この中で一番時間がないのは千尋なので(本人は一番のん気にしているが)、とりあえず先に千尋に与えることにしたのだ。
「行くぞ、ホラ」
南條は大和のことを迎えに来たはずなのに、いつの間にか、手の掛かる千尋の面倒を見ている。
南條は、もう2度と酔っ払った千尋の世話なんてしたくない、なんて言っていたけれど、この分だと、きっとまた甲斐甲斐しく世話してやるんだろうな。
「行ってきまーす」
「いや、ここお前んちか?」
時々挨拶の使いどころがおかしくなる千尋に対し、南條が冷静に突っ込みを入れる。
確かにその突っ込みは間違っていないが、大和にしたら、ボケでも何でも、千尋にそう言ってもらえたのが嬉しくて、顔がにやけそうになり、慌てて口元を引き締めた。
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