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恋の女神は微笑まない (76)
2014.07.20 Sun
「あ、でもコーラは頼んでいい?」
「いいけど……それこそ、コーラでいいの?」
「ぅ?」
イメージでしかないが、イブの夜や、酔い潰れた千尋の世話をするため、遥希と交代して千尋の家に泊まったときのことを思うと、千尋てアルコール好きなんだと思っていたのに。
「いや…、だって大和くん飲まないでしょ? 車だし」
「ぅん?」
「俺だけ飲むのもあれかなぁ、て思って」
意外なところで遠慮を見せる千尋に、大和は目を丸めた。
でもそういえば、この間ベロベロに酔っ払っていたときも、仕事が終わったところだと大和が電話で告げれば、自分だけが飲んでいたことを申し訳なさそうにしていたっけ。
「いや、飲みたかったら飲んでいいけど。その代わり、酔い潰れたら、俺んち連れてくよ?」
「潰れねぇし! あれは自分ちだったから!」
千尋は慌ててそう言ったが、大和が見た2回とも、千尋はものすごく酔っ払って、最終的に寝てしまっていたけれど…。
でもまぁ、イブの夜も、あのままホテルに泊まるつもりだったからこそ潰れて寝てしまっただけで、本当に外だったらちゃんとしているのかもしれない。
「じゃあビール…………うー……でも焼き肉にビールなんて、最強だけど、最悪だよね!」
「そう?」
「やっぱりここは、鳥のささみとプロテインとかじゃない!?」
「あー…………そういうこと?」
焼き肉を食べたがったのも千尋だし、アルコールの中でビールを選んだのも千尋なのに、何を悩んでいるのかと思いきや、千尋の大好きな筋肉のことだったらしい。
ささみとプロテインなら、確かに筋肉には非常によさそうだけど…。
「メニューにプロテインはないんだし、食べたいもの食べたら?」
これで千尋がプロボクサーとかならそういうわけにはいかないけれど、千尋は筋肉大好きとはいえ、グラム単位で体重を管理する必要があるわけでもないのだし。
そもそも、もしそうだったら、焼き肉屋を選んだ時点でアウトだ。
「じゃあビール」
大和に言われると、千尋はあっさりと飲み物のオーダーを決めた。やっぱり飲みたかったらしい。自分の欲求には素直なところは、いかにも千尋らしい。
笑いながら大和が注文を済ませると、再び大和のスマホが音を立てた。
念のため千尋のほうをチラリと見たが、やはりまったく気にならないのか、千尋はメニューをめくっては、「麺食いたい」とか、「あんま辛過ぎんのはダメなんだよなぁ…」とか、言っている。
今度は千尋に断わることなく、大和はメールを開く。
相手は再び南條で、明日の迎え時間を確認する内容だった。メールが好きだから、という理由からでなく、南條が心配性だから、大和はちゃんと了解のメールを入れておく。
友人たちとはメッセージアプリでやり取りすることが殆どだから、キャリアメールのほうは、南條からのメールで埋め尽くされていて、何だかそれが笑える。
南條以外だと、事務所からも結構来ていて、これだけ見ると、何だかすごく仕事熱心な人みたいだ。
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「いいけど……それこそ、コーラでいいの?」
「ぅ?」
イメージでしかないが、イブの夜や、酔い潰れた千尋の世話をするため、遥希と交代して千尋の家に泊まったときのことを思うと、千尋てアルコール好きなんだと思っていたのに。
「いや…、だって大和くん飲まないでしょ? 車だし」
「ぅん?」
「俺だけ飲むのもあれかなぁ、て思って」
意外なところで遠慮を見せる千尋に、大和は目を丸めた。
でもそういえば、この間ベロベロに酔っ払っていたときも、仕事が終わったところだと大和が電話で告げれば、自分だけが飲んでいたことを申し訳なさそうにしていたっけ。
「いや、飲みたかったら飲んでいいけど。その代わり、酔い潰れたら、俺んち連れてくよ?」
「潰れねぇし! あれは自分ちだったから!」
千尋は慌ててそう言ったが、大和が見た2回とも、千尋はものすごく酔っ払って、最終的に寝てしまっていたけれど…。
でもまぁ、イブの夜も、あのままホテルに泊まるつもりだったからこそ潰れて寝てしまっただけで、本当に外だったらちゃんとしているのかもしれない。
「じゃあビール…………うー……でも焼き肉にビールなんて、最強だけど、最悪だよね!」
「そう?」
「やっぱりここは、鳥のささみとプロテインとかじゃない!?」
「あー…………そういうこと?」
焼き肉を食べたがったのも千尋だし、アルコールの中でビールを選んだのも千尋なのに、何を悩んでいるのかと思いきや、千尋の大好きな筋肉のことだったらしい。
ささみとプロテインなら、確かに筋肉には非常によさそうだけど…。
「メニューにプロテインはないんだし、食べたいもの食べたら?」
これで千尋がプロボクサーとかならそういうわけにはいかないけれど、千尋は筋肉大好きとはいえ、グラム単位で体重を管理する必要があるわけでもないのだし。
そもそも、もしそうだったら、焼き肉屋を選んだ時点でアウトだ。
「じゃあビール」
大和に言われると、千尋はあっさりと飲み物のオーダーを決めた。やっぱり飲みたかったらしい。自分の欲求には素直なところは、いかにも千尋らしい。
笑いながら大和が注文を済ませると、再び大和のスマホが音を立てた。
念のため千尋のほうをチラリと見たが、やはりまったく気にならないのか、千尋はメニューをめくっては、「麺食いたい」とか、「あんま辛過ぎんのはダメなんだよなぁ…」とか、言っている。
今度は千尋に断わることなく、大和はメールを開く。
相手は再び南條で、明日の迎え時間を確認する内容だった。メールが好きだから、という理由からでなく、南條が心配性だから、大和はちゃんと了解のメールを入れておく。
友人たちとはメッセージアプリでやり取りすることが殆どだから、キャリアメールのほうは、南條からのメールで埋め尽くされていて、何だかそれが笑える。
南條以外だと、事務所からも結構来ていて、これだけ見ると、何だかすごく仕事熱心な人みたいだ。
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