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恋の女神は微笑まない (64)
2014.07.08 Tue
「え…、何、まさか本気の浮気?」
「違うよ! ちーちゃんだし、メール送ったの」
琉が冗談で言って来ているのは分かるけれど、冗談でもそんなことしているとは思われたくないので、遥希はすぐに反論する。
何なら、本当にメールの相手が千尋だと、スマホの中身を見せてやってもいいんだけれど、しかし、送った内容が写真を買いに行きたい的なことだから、ちょっと恥ずかしい。
別に、琉の写真を買うことを恥ずかしいとは思わないけれど、こんなところで、そんなメールを送っているという事実は、やっぱり知られたくない。
「…ホントだよ?」
「分かってるよ。でもハルちゃんて、アイツには結構メールするのに、俺には自分からメールしてくんないよね」
「そんなこと…、だって琉、仕事で忙しいかな、とか思って…」
「いや、メールだからさ。仕事してるときは見れないけど、時間空いたら見るから。何で俺よりアイツにばっかメールすんの?」
「琉…」
子どもみたいなわがままを言って、琉が顔を覗き込んでくるから、遥希はまた場所を忘れて、ポーッとなってしまう。
だって、ただでさえ琉のことを好きでしょうがないのに、その琉にこんなふうに甘えて来られたら、夢見心地になるのも仕方がない。
「嫉妬深い男は嫌われんぞー」
「イテッ。…んだよ、大和」
後ろから大和に蹴られて、琉が迷惑そうに振り返る。
確かに先ほどの琉のセリフは、普通に聞いたら、嫉妬深さが滲み出ている…。
琉が離れて、寂しく思う反面、遥希はちょっとホッとした。
先ほどのように、周りにスタッフがいるわけではないが、琉との関係を知っているとはいえ、大和や南條がそばにいるのだ。琉と一時でも離れたくはないけれど、人前で堂々とそんなことが出来るほど、オープンな性格ではないから。
「暇さえあればお前からメールしてんだから、そりゃ、ハルちゃんのほうからメール来る率、下がるに決まってんだろ」
呆れたように、大和はごく当たり前のことを言った。大和だって、恋人となら毎日でもメールとかしたいほうだけれど、琉には敵わないと思うくらいだから、余程だ。
けれど、遥希は遠慮してメールとか出来ないでいるだけで、琉からメールを受け取ること自体は嫌ではなさそうだから、ちょうどいいのだろう。
これが、メールとか面倒くさい、と言い捨てた千尋だったら、そうもいかないだろう。大和が毎日メールを送っても嫌いにはならないと言っていたけれど、さすがにこのレベルでメールが来たら、ウザがりそうだ。
…いや、けれど、遥希からは相当数のメールが来ているとも言っていたっけ。
返事をするのは面倒くさいけれど、見るだけならいいってことか(見るくらいは見ているんだよね? 受信するだけで見てもいない、なんてことはないよね?)
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「違うよ! ちーちゃんだし、メール送ったの」
琉が冗談で言って来ているのは分かるけれど、冗談でもそんなことしているとは思われたくないので、遥希はすぐに反論する。
何なら、本当にメールの相手が千尋だと、スマホの中身を見せてやってもいいんだけれど、しかし、送った内容が写真を買いに行きたい的なことだから、ちょっと恥ずかしい。
別に、琉の写真を買うことを恥ずかしいとは思わないけれど、こんなところで、そんなメールを送っているという事実は、やっぱり知られたくない。
「…ホントだよ?」
「分かってるよ。でもハルちゃんて、アイツには結構メールするのに、俺には自分からメールしてくんないよね」
「そんなこと…、だって琉、仕事で忙しいかな、とか思って…」
「いや、メールだからさ。仕事してるときは見れないけど、時間空いたら見るから。何で俺よりアイツにばっかメールすんの?」
「琉…」
子どもみたいなわがままを言って、琉が顔を覗き込んでくるから、遥希はまた場所を忘れて、ポーッとなってしまう。
だって、ただでさえ琉のことを好きでしょうがないのに、その琉にこんなふうに甘えて来られたら、夢見心地になるのも仕方がない。
「嫉妬深い男は嫌われんぞー」
「イテッ。…んだよ、大和」
後ろから大和に蹴られて、琉が迷惑そうに振り返る。
確かに先ほどの琉のセリフは、普通に聞いたら、嫉妬深さが滲み出ている…。
琉が離れて、寂しく思う反面、遥希はちょっとホッとした。
先ほどのように、周りにスタッフがいるわけではないが、琉との関係を知っているとはいえ、大和や南條がそばにいるのだ。琉と一時でも離れたくはないけれど、人前で堂々とそんなことが出来るほど、オープンな性格ではないから。
「暇さえあればお前からメールしてんだから、そりゃ、ハルちゃんのほうからメール来る率、下がるに決まってんだろ」
呆れたように、大和はごく当たり前のことを言った。大和だって、恋人となら毎日でもメールとかしたいほうだけれど、琉には敵わないと思うくらいだから、余程だ。
けれど、遥希は遠慮してメールとか出来ないでいるだけで、琉からメールを受け取ること自体は嫌ではなさそうだから、ちょうどいいのだろう。
これが、メールとか面倒くさい、と言い捨てた千尋だったら、そうもいかないだろう。大和が毎日メールを送っても嫌いにはならないと言っていたけれど、さすがにこのレベルでメールが来たら、ウザがりそうだ。
…いや、けれど、遥希からは相当数のメールが来ているとも言っていたっけ。
返事をするのは面倒くさいけれど、見るだけならいいってことか(見るくらいは見ているんだよね? 受信するだけで見てもいない、なんてことはないよね?)
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