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恋の女神は微笑まない (62)
2014.07.06 Sun
「ホラ、控え室に戻るぞっ」
とりあえず控え室に行けば、周囲の目からは逃れられるので、南條は琉の背中を叩いて先を促した。
そんな南條に、琉は隠そうともせず、不満そうな顔を向ける。
「チッ、南條、邪魔しやがって」
「ちょっと待て。何する気だったんだ、お前は」
どちらかといえば南條は、琉が暴走して、それを誰かに見られるかもしれないという状況を救った人間なのに、どうして舌打ちをされなければならないのだ。
「早く行けー」
「はいはい」
そんなに言わなくても分かってるよ、と琉は肩を竦める。
そしてサラッと遥希の手を取ろうとして、南條からはその手を叩かれ、大和からはきつく睨まれ、仕方なく琉は断念した。
「ねぇハルちゃん、何食べたい? 今日」
「え? 今日? 今日の夜?」
「うん。どこで食べる? あ、それとも、どこにも寄らないで帰ろっか。そのほうが早く2人になれるもんね?」
「え? え?」
ものすごく当たり前のように琉はそう言ってくるけれど、その意味を計りかねて、遥希は首を傾げた。
今の琉の言い方では、今日の仕事はこれで終わりで、遥希は琉と一緒にご飯を食べるし、琉の家にも行くようだ。いや、琉が遥希の家に来るのかもしれないが。
仕事がこれで終わりかどうかは、遥希が知らないだけで、そういうスケジュールなのかもしれないが、そうだとして、まぁ夜ご飯を一緒に食べるのもいいけれど、今夜もまた遥希は琉と一緒に過ごすの?
もちろんそうだったらすごく嬉しいけれど、そんなに毎晩毎晩、悪くないだろうか。
「水落ー、まだ廊下だぞー」
どういう意味なのか、遥希は琉に聞き返したかったけれど、周りにいるのは南條と大和だけだし、声だってうんと小さくして喋っていたのに、無粋な南條の声が割って入って来た。
琉はその声を無視したけれど、遥希は我に返って、慌てて琉から距離を取った。
「ったく、南條のヤツ…。ハルちゃん、ご飯、何食べたいか考えといてね?」
「え、あ、うん」
ようやく控え室に到着し、ドアを開けて中に入るタイミングで、琉がこっそりと遥希の耳元で囁くから、ビックリして遥希は思わず頷いてしまった。
あれ? あれ? 結局琉とご飯に行くことになっちゃった。
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とりあえず控え室に行けば、周囲の目からは逃れられるので、南條は琉の背中を叩いて先を促した。
そんな南條に、琉は隠そうともせず、不満そうな顔を向ける。
「チッ、南條、邪魔しやがって」
「ちょっと待て。何する気だったんだ、お前は」
どちらかといえば南條は、琉が暴走して、それを誰かに見られるかもしれないという状況を救った人間なのに、どうして舌打ちをされなければならないのだ。
「早く行けー」
「はいはい」
そんなに言わなくても分かってるよ、と琉は肩を竦める。
そしてサラッと遥希の手を取ろうとして、南條からはその手を叩かれ、大和からはきつく睨まれ、仕方なく琉は断念した。
「ねぇハルちゃん、何食べたい? 今日」
「え? 今日? 今日の夜?」
「うん。どこで食べる? あ、それとも、どこにも寄らないで帰ろっか。そのほうが早く2人になれるもんね?」
「え? え?」
ものすごく当たり前のように琉はそう言ってくるけれど、その意味を計りかねて、遥希は首を傾げた。
今の琉の言い方では、今日の仕事はこれで終わりで、遥希は琉と一緒にご飯を食べるし、琉の家にも行くようだ。いや、琉が遥希の家に来るのかもしれないが。
仕事がこれで終わりかどうかは、遥希が知らないだけで、そういうスケジュールなのかもしれないが、そうだとして、まぁ夜ご飯を一緒に食べるのもいいけれど、今夜もまた遥希は琉と一緒に過ごすの?
もちろんそうだったらすごく嬉しいけれど、そんなに毎晩毎晩、悪くないだろうか。
「水落ー、まだ廊下だぞー」
どういう意味なのか、遥希は琉に聞き返したかったけれど、周りにいるのは南條と大和だけだし、声だってうんと小さくして喋っていたのに、無粋な南條の声が割って入って来た。
琉はその声を無視したけれど、遥希は我に返って、慌てて琉から距離を取った。
「ったく、南條のヤツ…。ハルちゃん、ご飯、何食べたいか考えといてね?」
「え、あ、うん」
ようやく控え室に到着し、ドアを開けて中に入るタイミングで、琉がこっそりと遥希の耳元で囁くから、ビックリして遥希は思わず頷いてしまった。
あれ? あれ? 結局琉とご飯に行くことになっちゃった。
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