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恋の女神は微笑まない (46)
2014.06.20 Fri
「えと…、とりあえずちーちゃん、時間大丈夫かな?」
「大和くんこそ」
大和の言葉に、千尋は壁に掛かっている時計に視線を向けたが、酒を飲んだ翌日とはいえ、いつもの時間に目を覚ましたし、今日は遅番だから、何の心配もない。
そもそも、スケジュールの心配なら、国民的アイドルのほうがすべきだろう。
「俺は昼からだから」
「ふぅん? 前も思ったんだけど、アイドルて朝っぱらから夜中まで仕事してるんじゃないの? むしろ明け方まで。寝る間も惜しんで働いてんじゃないの?」
「ドラマとかあると、そういうこともあるけど」
千尋だけでなく、一般の人からしたら、芸能人の生活リズムなんて、そういうことなのだろう。
もちろんそのくらい過密なスケジュールに陥ることもあるけれど、毎日がそうだというのは大いなる偏見だ。アイドルだって人間だから、寝ないわけにはいかない。
「仕事昼からなら、もっと寝る? ちゃんと寝てないんでしょ? 俺のベッド、使ってもいいよ?」
「いや、ちーちゃん…………え、それ、天然?」
「は?」
千尋の場合、演技なのか、本気なのか、冗談なのか、はたまた天然なのか、なかなか分かりづらくて困る。
単に大和の睡眠不足や疲れを心配してのセリフだったのだろうが、普通に考えて、これから大和が千尋のベッドを借りて、そこで寝るとか、絶対におかしいから。
「俺が、ちーちゃんちのベッドで寝るの? これから? おもしろすぎない?」
「え? え? だって…」
「そこまで眠くないから大丈夫だけど……もし俺が、じゃあそうする、つって寝ちゃったら、ちーちゃんその後、何する気?」
「えー? シャワーするよぉ。あ、大和くんも風呂入ってないよね!? 先入る? あ、俺が寝た後、入った?」
「初めて来た人の家で、そこまで傍若無人な振る舞いはしません」
「そう?」
これが琉の家で、もし琉が酔い潰れていたんだとすれば、勝手知ったる何とやらで、大和は遠慮なくそうしていただろうけど、さすがに初めて来た千尋の家で、それは出来ない。
というか、さっきまで不法侵入呼ばわりしていたくせに、急にそんなに優しくなられると、気持ちが付いて行かないんだけど…。
「とりあえず俺、シャワーしたい。大和くんがこれから寝ようが寝まいが」
「寝ないってば。いいよ、してきて。俺、もう帰るから」
ひとまずの大和の役目は、千尋が酔いが醒めるまで無事でいられるよう見守ることだったから、千尋は二日酔いもしていないようだし、もう帰ってもいいだろう。
もちろん大和としては、まだ千尋と一緒にいたいけれど、彼も仕事を行くのに、いろいろと準備があるだろうし、大和自身も帰って支度をしないとだから。
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「大和くんこそ」
大和の言葉に、千尋は壁に掛かっている時計に視線を向けたが、酒を飲んだ翌日とはいえ、いつもの時間に目を覚ましたし、今日は遅番だから、何の心配もない。
そもそも、スケジュールの心配なら、国民的アイドルのほうがすべきだろう。
「俺は昼からだから」
「ふぅん? 前も思ったんだけど、アイドルて朝っぱらから夜中まで仕事してるんじゃないの? むしろ明け方まで。寝る間も惜しんで働いてんじゃないの?」
「ドラマとかあると、そういうこともあるけど」
千尋だけでなく、一般の人からしたら、芸能人の生活リズムなんて、そういうことなのだろう。
もちろんそのくらい過密なスケジュールに陥ることもあるけれど、毎日がそうだというのは大いなる偏見だ。アイドルだって人間だから、寝ないわけにはいかない。
「仕事昼からなら、もっと寝る? ちゃんと寝てないんでしょ? 俺のベッド、使ってもいいよ?」
「いや、ちーちゃん…………え、それ、天然?」
「は?」
千尋の場合、演技なのか、本気なのか、冗談なのか、はたまた天然なのか、なかなか分かりづらくて困る。
単に大和の睡眠不足や疲れを心配してのセリフだったのだろうが、普通に考えて、これから大和が千尋のベッドを借りて、そこで寝るとか、絶対におかしいから。
「俺が、ちーちゃんちのベッドで寝るの? これから? おもしろすぎない?」
「え? え? だって…」
「そこまで眠くないから大丈夫だけど……もし俺が、じゃあそうする、つって寝ちゃったら、ちーちゃんその後、何する気?」
「えー? シャワーするよぉ。あ、大和くんも風呂入ってないよね!? 先入る? あ、俺が寝た後、入った?」
「初めて来た人の家で、そこまで傍若無人な振る舞いはしません」
「そう?」
これが琉の家で、もし琉が酔い潰れていたんだとすれば、勝手知ったる何とやらで、大和は遠慮なくそうしていただろうけど、さすがに初めて来た千尋の家で、それは出来ない。
というか、さっきまで不法侵入呼ばわりしていたくせに、急にそんなに優しくなられると、気持ちが付いて行かないんだけど…。
「とりあえず俺、シャワーしたい。大和くんがこれから寝ようが寝まいが」
「寝ないってば。いいよ、してきて。俺、もう帰るから」
ひとまずの大和の役目は、千尋が酔いが醒めるまで無事でいられるよう見守ることだったから、千尋は二日酔いもしていないようだし、もう帰ってもいいだろう。
もちろん大和としては、まだ千尋と一緒にいたいけれど、彼も仕事を行くのに、いろいろと準備があるだろうし、大和自身も帰って支度をしないとだから。
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