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恋の女神は微笑まない (44)
2014.06.18 Wed
「昨日、ちーちゃん電話くれたのに、すぐに琉に電話代わってくれって言って」
「え、水落に? 何で? 何それ。俺、水落と喋りたいなんて思ったこと、生まれてから1回も思ったことないのに」
「そこまで言わなくても…」
本気で琉のことを嫌っているわけではないようだけれど、どうも千尋の琉に対する扱いは、いつもヒドイ。
これなら、『付き合うほどではない』と言われているほうが、まだマシかも…。
「いや、俺が琉と電話代わったら、ちーちゃんはハルちゃんと電話代わったでしょ?」
「そーなの? あぁ、ハルちゃんと水落を喋らせてやろうという俺の優しさが、酔っ払ってても滲み出ちゃったんだね」
「うーん…」
本当のところは、大和に電話をしてみたものの、喋るのが面倒くさくなって、遥希と電話を交代する口実を作りたかっただけのような気もするが、それだとあまりに自分という存在が虚しく思えるから、気付かなかったことにしておく。
「で? ハルちゃんと水落が電話すんのは別にいいけど、そこから、何で大和くんがウチに不法侵入することになるわけ?」
「ちょっ…不法侵入て言わないで!」
確かに千尋に招き入れられたわけではないから、不法侵入と言えば不法侵入だし、警察に捕まっても文句の言えない状況だけれど、それはいろいろとまずいので、勘弁してもらいたい。
「ホントはハルちゃんがちーちゃんちに泊まろうとしたの。ちーちゃんのことが心配だから」
「うん」
「でも、それ言ったら琉が、えー!? てなっちゃって」
「はぁっ?」
「いや、あの、怖い…。で、それでですね、ちーちゃん1人にすんのが心配で帰れないなら、代わりに俺が泊まればいいじゃん、みたいな話になって…」
「それで水落のヤロウがハルちゃんをお持ち帰りしたわけか…。許せんっ」
本当のことを言わないと、本気で千尋に警察に突き出されそうだったので、昨夜の事情を話してしまったけれど、結果、琉が1人で悪者になってしまった…。
「ゴゴゴメンね、ちーちゃん…。一応あの2人はホントに恋人なわけだし、許してあげて?」
「………………そりゃそうだよね…、ハルちゃんだって、こんな酔っ払った下衆野郎の心配するより、水落と乳繰り合ってるほうがいいよね…」
「ちょっ、ちーちゃん、急に自分のこと、そんなに蔑まないで…!」
というか、大和も自分で言っていた何だが、琉と遥希のことを『ホントの恋人』と思わず言ってしまって、切なくなる。
あの2人は本当に本当の恋人だが、こちらはお試しもいいところ、不法侵入の罪で警察を呼ばれてしまいそうな関係なのだ。
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「え、水落に? 何で? 何それ。俺、水落と喋りたいなんて思ったこと、生まれてから1回も思ったことないのに」
「そこまで言わなくても…」
本気で琉のことを嫌っているわけではないようだけれど、どうも千尋の琉に対する扱いは、いつもヒドイ。
これなら、『付き合うほどではない』と言われているほうが、まだマシかも…。
「いや、俺が琉と電話代わったら、ちーちゃんはハルちゃんと電話代わったでしょ?」
「そーなの? あぁ、ハルちゃんと水落を喋らせてやろうという俺の優しさが、酔っ払ってても滲み出ちゃったんだね」
「うーん…」
本当のところは、大和に電話をしてみたものの、喋るのが面倒くさくなって、遥希と電話を交代する口実を作りたかっただけのような気もするが、それだとあまりに自分という存在が虚しく思えるから、気付かなかったことにしておく。
「で? ハルちゃんと水落が電話すんのは別にいいけど、そこから、何で大和くんがウチに不法侵入することになるわけ?」
「ちょっ…不法侵入て言わないで!」
確かに千尋に招き入れられたわけではないから、不法侵入と言えば不法侵入だし、警察に捕まっても文句の言えない状況だけれど、それはいろいろとまずいので、勘弁してもらいたい。
「ホントはハルちゃんがちーちゃんちに泊まろうとしたの。ちーちゃんのことが心配だから」
「うん」
「でも、それ言ったら琉が、えー!? てなっちゃって」
「はぁっ?」
「いや、あの、怖い…。で、それでですね、ちーちゃん1人にすんのが心配で帰れないなら、代わりに俺が泊まればいいじゃん、みたいな話になって…」
「それで水落のヤロウがハルちゃんをお持ち帰りしたわけか…。許せんっ」
本当のことを言わないと、本気で千尋に警察に突き出されそうだったので、昨夜の事情を話してしまったけれど、結果、琉が1人で悪者になってしまった…。
「ゴゴゴメンね、ちーちゃん…。一応あの2人はホントに恋人なわけだし、許してあげて?」
「………………そりゃそうだよね…、ハルちゃんだって、こんな酔っ払った下衆野郎の心配するより、水落と乳繰り合ってるほうがいいよね…」
「ちょっ、ちーちゃん、急に自分のこと、そんなに蔑まないで…!」
というか、大和も自分で言っていた何だが、琉と遥希のことを『ホントの恋人』と思わず言ってしまって、切なくなる。
あの2人は本当に本当の恋人だが、こちらはお試しもいいところ、不法侵入の罪で警察を呼ばれてしまいそうな関係なのだ。
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