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21. 虹色の空のなかに、泣きたくなるほどの希望を見た気がして、 (中編)
2008.08.13 Wed
仕事が終わって、啓ちゃんが予約してた店に行くと、その前に、社会人の男としては少し派手な格好をした小さな姿…………哲也がいて。
幸いにも今日は、変なナンパには引っ掛かってなかった。
哲也の店は、勤務体制がシフト? フレックス? 何かそういうのがあって、終わるのが遅いときもあれば、俺らと同じくらいの時間に上がるときもある。
「お待たせ。中で待ってても良かったのに。暑かっただろ?」
「今来たとこだから。お疲れさん」
たあいのない話をしながら、店に入る。学生さんやらサラリーマンやらで賑わってる店内。俺らはちょっと奥のほうの小さい個室に通された。
俺と哲也が並んで、テーブルを挟んだ向こう側に啓ちゃんが1人で座ってる。最初に啓ちゃんが、席の真ん中に座ったから、俺らが2人で並ばざるを得なくなったんだけど。
ビールと、適当に食べるものを頼むと、何となくの沈黙。
別に気を遣い合うような間柄じゃないのに。
「貴久……昨日の今日で、平気なの?」
顔も上げず、手元のおしぼりを弄りながら、哲也が口を開いた。
「何が?」
「熱。下がった?」
聞き返せば、少し視線を上げる。
あぁ、昨日熱っぽくて具合悪なったのに、今日はいきなり外でメシ食うなんて言い出したからか。そうだな、大人しく寝とけばいいものを。
「あぁうん。別に風邪じゃないから。大したことない」
確かに風邪を引いたわけでもなく。
熱は知恵熱やし。具合悪いのも、別に体調不良ってわけじゃなくて。
「テツ、お前ちゃんと看病したのか?」
隣で啓ちゃんがからかうように茶々を入れてくる。
「したよ! ホントもう、子供のお守は大変なんだから!」
「うっさい!」
ようやく普段の雰囲気になったところで、注文していたビールが届いた。
「じゃあ、テツの復職を祝って乾杯」
3人でジョッキを合わせる。
確かに啓ちゃんの言ったとおり。
もし今この場に啓ちゃんがいなかったら、俺、どんなふうに哲也と話したらいいか分からない。
何を今さら意識してんだって話だけど、ホント。
あぁ、そういうのを気まずいって言うんだな…。
幸いにも今日は、変なナンパには引っ掛かってなかった。
哲也の店は、勤務体制がシフト? フレックス? 何かそういうのがあって、終わるのが遅いときもあれば、俺らと同じくらいの時間に上がるときもある。
「お待たせ。中で待ってても良かったのに。暑かっただろ?」
「今来たとこだから。お疲れさん」
たあいのない話をしながら、店に入る。学生さんやらサラリーマンやらで賑わってる店内。俺らはちょっと奥のほうの小さい個室に通された。
俺と哲也が並んで、テーブルを挟んだ向こう側に啓ちゃんが1人で座ってる。最初に啓ちゃんが、席の真ん中に座ったから、俺らが2人で並ばざるを得なくなったんだけど。
ビールと、適当に食べるものを頼むと、何となくの沈黙。
別に気を遣い合うような間柄じゃないのに。
「貴久……昨日の今日で、平気なの?」
顔も上げず、手元のおしぼりを弄りながら、哲也が口を開いた。
「何が?」
「熱。下がった?」
聞き返せば、少し視線を上げる。
あぁ、昨日熱っぽくて具合悪なったのに、今日はいきなり外でメシ食うなんて言い出したからか。そうだな、大人しく寝とけばいいものを。
「あぁうん。別に風邪じゃないから。大したことない」
確かに風邪を引いたわけでもなく。
熱は知恵熱やし。具合悪いのも、別に体調不良ってわけじゃなくて。
「テツ、お前ちゃんと看病したのか?」
隣で啓ちゃんがからかうように茶々を入れてくる。
「したよ! ホントもう、子供のお守は大変なんだから!」
「うっさい!」
ようやく普段の雰囲気になったところで、注文していたビールが届いた。
「じゃあ、テツの復職を祝って乾杯」
3人でジョッキを合わせる。
確かに啓ちゃんの言ったとおり。
もし今この場に啓ちゃんがいなかったら、俺、どんなふうに哲也と話したらいいか分からない。
何を今さら意識してんだって話だけど、ホント。
あぁ、そういうのを気まずいって言うんだな…。
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