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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (68)
2014.04.06 Sun
「直央くん、1回整理しよっか」
「はい」
俺の頭の中がグルグルになってるのが分かったのか、徳永さんが優しく言ってくれた。
何かさっきまで、問い詰められてる感じだったのに、そうじゃなくなってよかった。徳永さんが怒った雰囲気だと、俺、焦っちゃって、ちゃんと考えられなくなっちゃうんだもん。
「直央くん、このチョコ、本当は誰に上げるつもりだったの?」
「…徳永さん」
「でも、結局は俺にくれないで、自分で食べちゃおうとしたんだよね? 何で?」
「捨てるのがもったいないから」
「え、捨てるつもりだったの!?」
「捨てないよ! 食べ物捨てるなんて、もったいない!」
腐ったりとかして、もう絶対食べられないなら捨てるしかないけど、そうじゃないのに食べ物を捨てるなんて、そんなの絶対出来ないよ!
「えっと、捨てるのがもったいないから、自分で食べちゃおうとしたんだとして、だからその…、そもそも直央くんは、何で俺に上げようとしてたのに、上げないことにしたの?」
「徳永さん、いらないかなぁ、て思って」
「はぁっ? 何でっ!?」
「いや、何かいろいろ…」
徳永さんはいつもおいしいものを食べてるし、あんなすごいチョコも普通に買って来る人だから、俺の作ったチョコなんて、貰っても嬉しくないだろうなぁ、て思ったこと。
あと、それ以前に、徳永さんに嘘ついたみたいになって、徳永さんに嫌な思いもさせちゃったし、今さらチョコ上げるとかじゃないなぁ、て思ったこと。
それが、徳永さんにチョコを上げないことにした理由なんだって、俺は一生懸命説明した。
俺はただでさえバカで、説明とか下手くそだから、誤解されないように、ちゃんとしないとだ………………て思ったのに。
「………………え?」
一通り説明を終えた後の、徳永さんの一言。
あれ? 伝わり切らなかった?
俺、これ以上は、何て言っていいか分かんないよ? 多分、もっかい同じこと言うしか出来ないと思う…。
「えっとー…………ちょっと確認したいんだけどさ、直央くんは、俺が直央くんの作ったチョコ貰っても、喜ばないと思ったの?」
「まぁ…。だって、そんなに嬉しくないでしょ?」
「何で!」
おっきな声で問い詰められて、ちょっとビックリ。
何で、て…………それは、さっき言ったはずなんだけどな。徳永さん、すごいチョコ、いっぱい見て来てるのに、俺のチョコなんか貰ったって、別に嬉しくないでしょ?
「はぁ~っ、もうっ…」
分かんなくてキョトンとしてたら、徳永さんはすっごく大きな溜め息をついて、肩を竦めた。
そんなに呆れられるようなこと言ったかな? 俺的には、かなり的確なことを言ったつもりだったんだけど。
「じゃあ、嘘ついたみたいになったとかって何? 今日のバイトの話?」
「そう」
どうやら徳永さんが確認したかったのは、俺のチョコが嬉しいかどうかだけじゃなくて、俺が嘘ついたみたいになっちゃったこともだったみたい。
てことは、俺の説明、全然伝わってなかった、てことだ。あんなに一生懸命説明したのに。
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「はい」
俺の頭の中がグルグルになってるのが分かったのか、徳永さんが優しく言ってくれた。
何かさっきまで、問い詰められてる感じだったのに、そうじゃなくなってよかった。徳永さんが怒った雰囲気だと、俺、焦っちゃって、ちゃんと考えられなくなっちゃうんだもん。
「直央くん、このチョコ、本当は誰に上げるつもりだったの?」
「…徳永さん」
「でも、結局は俺にくれないで、自分で食べちゃおうとしたんだよね? 何で?」
「捨てるのがもったいないから」
「え、捨てるつもりだったの!?」
「捨てないよ! 食べ物捨てるなんて、もったいない!」
腐ったりとかして、もう絶対食べられないなら捨てるしかないけど、そうじゃないのに食べ物を捨てるなんて、そんなの絶対出来ないよ!
「えっと、捨てるのがもったいないから、自分で食べちゃおうとしたんだとして、だからその…、そもそも直央くんは、何で俺に上げようとしてたのに、上げないことにしたの?」
「徳永さん、いらないかなぁ、て思って」
「はぁっ? 何でっ!?」
「いや、何かいろいろ…」
徳永さんはいつもおいしいものを食べてるし、あんなすごいチョコも普通に買って来る人だから、俺の作ったチョコなんて、貰っても嬉しくないだろうなぁ、て思ったこと。
あと、それ以前に、徳永さんに嘘ついたみたいになって、徳永さんに嫌な思いもさせちゃったし、今さらチョコ上げるとかじゃないなぁ、て思ったこと。
それが、徳永さんにチョコを上げないことにした理由なんだって、俺は一生懸命説明した。
俺はただでさえバカで、説明とか下手くそだから、誤解されないように、ちゃんとしないとだ………………て思ったのに。
「………………え?」
一通り説明を終えた後の、徳永さんの一言。
あれ? 伝わり切らなかった?
俺、これ以上は、何て言っていいか分かんないよ? 多分、もっかい同じこと言うしか出来ないと思う…。
「えっとー…………ちょっと確認したいんだけどさ、直央くんは、俺が直央くんの作ったチョコ貰っても、喜ばないと思ったの?」
「まぁ…。だって、そんなに嬉しくないでしょ?」
「何で!」
おっきな声で問い詰められて、ちょっとビックリ。
何で、て…………それは、さっき言ったはずなんだけどな。徳永さん、すごいチョコ、いっぱい見て来てるのに、俺のチョコなんか貰ったって、別に嬉しくないでしょ?
「はぁ~っ、もうっ…」
分かんなくてキョトンとしてたら、徳永さんはすっごく大きな溜め息をついて、肩を竦めた。
そんなに呆れられるようなこと言ったかな? 俺的には、かなり的確なことを言ったつもりだったんだけど。
「じゃあ、嘘ついたみたいになったとかって何? 今日のバイトの話?」
「そう」
どうやら徳永さんが確認したかったのは、俺のチョコが嬉しいかどうかだけじゃなくて、俺が嘘ついたみたいになっちゃったこともだったみたい。
てことは、俺の説明、全然伝わってなかった、てことだ。あんなに一生懸命説明したのに。
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