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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (34)
2014.03.03 Mon
「で、どこに買いに行くの?」
「分かんない…。純子さんは100均とかにもありますよ、て言ってたけど、ラッピング、100円のでいいかな、て気もするし…、かといって他にどこに行ったらいいかも分かんないし、そもそも100均だって、どこのがいいかも分かんないし…」
「つまり、何も分かんないだ?」
「…うん」
いろいろ悩みを抱えてると思って言ったのに、何かあっさりと片付けられてしまった…。
まぁ、早い話がそういうことなんだけど、買いたいものがどこに売ってるか分かんない、て結構致命傷じゃない?
「近くにデカい100均あるじゃん? そこでいいんじゃない? 俺も、ラッピングの売り場に行ったことないけど、大きいトコならいっぱいありそうな気がする」
「だよね。てか、100均のでいいと思う?」
だって、上げる相手は徳永さんだ。
持ち物食べ物やることなすこと、みんな高級なものばっかなのに、100均で買ったラッピングとか…。
中身は俺なんかが作ったチョコで、全然パッとしないんだから、せめてラッピングぐらいちゃんとしたヤツにしたほうがいいんじゃないかな、て思うんだよね。
「ていうか、今さらだけど、ホントに俺なんかが作ったチョコ、上げてもいいと思う? 徳永さんに上げるんだから、もっと何かすごいヤツのほうがいいと思わない?」
「え…、何で急にそんなに原点に返ったの、直央くん」
「急にそう思った。だって、徳永さんなら、普段からいっぱいいろんなおいしいもの食べてるだろうに、選りに選って俺が作ったチョコなんか………………蓮沼さん?」
俺にしては珍しく冴えてることを言ったつもりだったのに、なぜか蓮沼さんはポカンと口を開けていた。
何か変なこと言ったかな?
「あのさ、直央くん…、あー…………えっと、気悪くしたらゴメンだけど、あの…直央くんて今までにチョコ貰ったことある? バレンタインの」
「ない」
「………………だよねー……」
自慢じゃないけど、生まれてこの方、1回もバレンタインのチョコなんか貰ったことない。義理ですら!
でもそれは事実だから、そんなんで怒ったりはしないけど、その後、蓮沼さんが「だよねー」て言ったのは、若干ムッ。ちゃんと聞こえてんだからね!
そりゃ俺は、蓮沼さんみたいにイケメンじゃないけど、そんな納得しなくなっていいじゃんか!
「いやいやいや、あのね、そういうことじゃなくて」
俺が怒ってんのが分かったのか、蓮沼さんがこっちに身を乗り出して来た。
「んー…、何ていうかさ、直央くん、自分がチョコ貰うときのこと、考えてみてよ」
「貰ったことないってば」
「そうかもだけど! もし徳永さんからチョコが貰えるとして、そりゃ徳永さんのことだから、うんと高級なヤツだってプレゼントしてくれるだろうけど、それと、徳永さんが手作りしたチョコと、直央くん、どっちが嬉しい?」
「えー?」
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「分かんない…。純子さんは100均とかにもありますよ、て言ってたけど、ラッピング、100円のでいいかな、て気もするし…、かといって他にどこに行ったらいいかも分かんないし、そもそも100均だって、どこのがいいかも分かんないし…」
「つまり、何も分かんないだ?」
「…うん」
いろいろ悩みを抱えてると思って言ったのに、何かあっさりと片付けられてしまった…。
まぁ、早い話がそういうことなんだけど、買いたいものがどこに売ってるか分かんない、て結構致命傷じゃない?
「近くにデカい100均あるじゃん? そこでいいんじゃない? 俺も、ラッピングの売り場に行ったことないけど、大きいトコならいっぱいありそうな気がする」
「だよね。てか、100均のでいいと思う?」
だって、上げる相手は徳永さんだ。
持ち物食べ物やることなすこと、みんな高級なものばっかなのに、100均で買ったラッピングとか…。
中身は俺なんかが作ったチョコで、全然パッとしないんだから、せめてラッピングぐらいちゃんとしたヤツにしたほうがいいんじゃないかな、て思うんだよね。
「ていうか、今さらだけど、ホントに俺なんかが作ったチョコ、上げてもいいと思う? 徳永さんに上げるんだから、もっと何かすごいヤツのほうがいいと思わない?」
「え…、何で急にそんなに原点に返ったの、直央くん」
「急にそう思った。だって、徳永さんなら、普段からいっぱいいろんなおいしいもの食べてるだろうに、選りに選って俺が作ったチョコなんか………………蓮沼さん?」
俺にしては珍しく冴えてることを言ったつもりだったのに、なぜか蓮沼さんはポカンと口を開けていた。
何か変なこと言ったかな?
「あのさ、直央くん…、あー…………えっと、気悪くしたらゴメンだけど、あの…直央くんて今までにチョコ貰ったことある? バレンタインの」
「ない」
「………………だよねー……」
自慢じゃないけど、生まれてこの方、1回もバレンタインのチョコなんか貰ったことない。義理ですら!
でもそれは事実だから、そんなんで怒ったりはしないけど、その後、蓮沼さんが「だよねー」て言ったのは、若干ムッ。ちゃんと聞こえてんだからね!
そりゃ俺は、蓮沼さんみたいにイケメンじゃないけど、そんな納得しなくなっていいじゃんか!
「いやいやいや、あのね、そういうことじゃなくて」
俺が怒ってんのが分かったのか、蓮沼さんがこっちに身を乗り出して来た。
「んー…、何ていうかさ、直央くん、自分がチョコ貰うときのこと、考えてみてよ」
「貰ったことないってば」
「そうかもだけど! もし徳永さんからチョコが貰えるとして、そりゃ徳永さんのことだから、うんと高級なヤツだってプレゼントしてくれるだろうけど、それと、徳永さんが手作りしたチョコと、直央くん、どっちが嬉しい?」
「えー?」
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