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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (24)
2014.02.21 Fri
「…………どうかされました? 直央さん?」
「そっか、今日、純子さん来る日…。まだ徳永さん帰って来る時間じゃないのに誰かいるから、すっごいビックリし…」
「まぁ。もしかして、泥棒か何かと間違えました?」
誰かいる、て……そんなの、徳永さんじゃなかったら、純子さんに決まってんじゃん。なのに何してんだろ、俺。
でも、ビックリしたー。
「今日は徳永さんよりちゃんと早く帰んなきゃ! て、そればっか考えてたから、純子さんが来る日だってこと、忘れてた。昨日も純子さんと一緒だったし」
「仁さんより早く? 今日は何かあるんですか?」
「うぅん、そうじゃなくて。だって、いっつも徳永さんより早く帰ってんのに、急に帰るのが遅くなったら、何かあると思われちゃうじゃん? いつもどおりにしてないと!」
一体いつから、徳永さんには内緒の作戦になったんだっけ? て思うけど、もうここまで来たら引き返せないもんね。
徳永さんに内緒でチョコ作って、バレンタインに贈っちゃうんだから!
「それよりも直央さん、」
「あ、手洗いとうがい? 今してくる!」
「いえ、それもそうなんですけど、そうでなくて、ラッピング」
「あっ、そっか! えっと、」
「…先に手洗いうがいしてきてください」
そっか、ラッピングか! て思ったけど、体がもう洗面所のほうに向かい掛けてたから、とりあえず先に手洗いとうがいをしてくる。
バレンタイン作戦も大事だけど、手洗いうがいはもっと大事だもんね。
「お待たせしましたっ。それで、ラッピングて? 俺、ラッピングの知識ゼロだけど、大丈夫?」
「大丈夫ですよ。これ、100円ショップのホームページに載ってたんですけど、こんなふうに、生チョコのラッピング用の箱もちゃんと売ってるみたいですよ」
「ホントだー」
純子さんがカバンの中から取り出して見せてくれた紙には、バレンタイン用のラッピングの材料だとか方法だとかが載ってる。
何かすごそうに見えるけど、これも100円なんだ。
「あと、こっちは別のお店ですね。最初から箱がデコレーションされてますから、入れるだけでいい、て感じでしょうか」
「んー…、でも何か、みんなすごくかわいいね。俺が徳永さんに上げるのに、これで大丈夫かな?」
そもそもバレンタインは、女性から男性にチョコを上げるイベントだからなのか、ラッピングの材料も、何だかすごくかわいらしいものばっかりだ。
貰うのが徳永さんだとしても、上げるのがかわいい女の子だったら、こんなかわいい箱とかでいいんだろうけど、実際にチョコ上げるのは、俺だよ? おかしくない?
「シックな感じなのもありますから、そういうのを選べばいいと思いますよ。これは……レースペーパーを重ねて、リボンで結んでますね」
「そっか…、こういうのを買ってくればいいのか…。めっちゃ俺のセンスが重要だよね…?」
「ですね」
純子さんにキッパリ断言されて、何か責任が、グッと伸し掛かってくる感じがする。
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「そっか、今日、純子さん来る日…。まだ徳永さん帰って来る時間じゃないのに誰かいるから、すっごいビックリし…」
「まぁ。もしかして、泥棒か何かと間違えました?」
誰かいる、て……そんなの、徳永さんじゃなかったら、純子さんに決まってんじゃん。なのに何してんだろ、俺。
でも、ビックリしたー。
「今日は徳永さんよりちゃんと早く帰んなきゃ! て、そればっか考えてたから、純子さんが来る日だってこと、忘れてた。昨日も純子さんと一緒だったし」
「仁さんより早く? 今日は何かあるんですか?」
「うぅん、そうじゃなくて。だって、いっつも徳永さんより早く帰ってんのに、急に帰るのが遅くなったら、何かあると思われちゃうじゃん? いつもどおりにしてないと!」
一体いつから、徳永さんには内緒の作戦になったんだっけ? て思うけど、もうここまで来たら引き返せないもんね。
徳永さんに内緒でチョコ作って、バレンタインに贈っちゃうんだから!
「それよりも直央さん、」
「あ、手洗いとうがい? 今してくる!」
「いえ、それもそうなんですけど、そうでなくて、ラッピング」
「あっ、そっか! えっと、」
「…先に手洗いうがいしてきてください」
そっか、ラッピングか! て思ったけど、体がもう洗面所のほうに向かい掛けてたから、とりあえず先に手洗いとうがいをしてくる。
バレンタイン作戦も大事だけど、手洗いうがいはもっと大事だもんね。
「お待たせしましたっ。それで、ラッピングて? 俺、ラッピングの知識ゼロだけど、大丈夫?」
「大丈夫ですよ。これ、100円ショップのホームページに載ってたんですけど、こんなふうに、生チョコのラッピング用の箱もちゃんと売ってるみたいですよ」
「ホントだー」
純子さんがカバンの中から取り出して見せてくれた紙には、バレンタイン用のラッピングの材料だとか方法だとかが載ってる。
何かすごそうに見えるけど、これも100円なんだ。
「あと、こっちは別のお店ですね。最初から箱がデコレーションされてますから、入れるだけでいい、て感じでしょうか」
「んー…、でも何か、みんなすごくかわいいね。俺が徳永さんに上げるのに、これで大丈夫かな?」
そもそもバレンタインは、女性から男性にチョコを上げるイベントだからなのか、ラッピングの材料も、何だかすごくかわいらしいものばっかりだ。
貰うのが徳永さんだとしても、上げるのがかわいい女の子だったら、こんなかわいい箱とかでいいんだろうけど、実際にチョコ上げるのは、俺だよ? おかしくない?
「シックな感じなのもありますから、そういうのを選べばいいと思いますよ。これは……レースペーパーを重ねて、リボンで結んでますね」
「そっか…、こういうのを買ってくればいいのか…。めっちゃ俺のセンスが重要だよね…?」
「ですね」
純子さんにキッパリ断言されて、何か責任が、グッと伸し掛かってくる感じがする。
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