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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (22)
2014.02.19 Wed
「直央くん、チョコはー?」
「持って来たよ。はい」
「ヤッター、直央くんの手作りチョコ! それをロッカールームで渡されるなんて…………何か青春て感じだね!」
「……は?」
お店の中じゃ渡せないんだから、ここで渡すしかなくて渡しただけなのに、蓮沼さん、何言ってんだろ。控え室でチョコ渡すのが青春なの?
中学のとき、下駄箱にチョコ入れてる女の子とかいたけど…。
でも今思うと、すごいよね、下駄箱にチョコ入れる、て。だって外歩いたりトイレ行ったりするのに履いてる靴が入ってるのに、そこに食べ物入れるなんて…。
「何か冷たい……あ、保冷剤入ってる。すごいね、直央くん。そうだよね、じゃないと生チョコ融けちゃうもんね」
俺の渡した袋の中を覗き込んだ蓮沼さんが、感心したように言うけど、はっきり言って俺、全然分かってないからね。
昨日、タッパーに入れるところまではやったけど、朝はもう、純子さんに袋の中に入った状態で渡されたから。で、それをそのまま蓮沼さんに渡してるから。
でもそうだよね、冷蔵庫に入れておかなきゃいけないもの、すぐ食べるんでなければ、保冷剤とか入れておかないとダメになっちゃうもんね。さすが純子さん。
俺だったら、ただ崩れないように慎重に運ぶことしか頭になくて、そんなこと、全然気付けないよ。
「今、1個だけ食べちゃお」
「どう?」
「今食べるってば、ちょっと待って」
蓮沼さんが、今食べる、て言ったから、すぐにでも感想が聞きたかった俺は、まだ食べてないうちから聞いちゃった。
どうかな、どうかな。
「ん、おいしい!」
「ホント!? 蓮沼さん、ホントにホント!?」
「ホント、ホント」
んー…ホントかなぁ…。
蓮沼さんは、俺がメールで打ち間違いしてても、何も言わない人だもん。ちょっとくらい変でも、そのことは言わないかもしれない。
「ねぇ蓮沼さん、ホント? ホントに?」
「ホントだってば。何で疑うの? ホントはすっごいマズイ味に作ってて、おいしいはずがないとか、そういうこと? でもおいしいよ?」
「そうじゃないけど…。蓮沼さん、ホントのこと言ってくれないかな、て思って」
「え、何で…」
何か蓮沼さん、ポカンとなってる。
あ、そっか、今の言い方じゃ、蓮沼さんの話、全然信用してないみたいになっちゃうもんね。
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「持って来たよ。はい」
「ヤッター、直央くんの手作りチョコ! それをロッカールームで渡されるなんて…………何か青春て感じだね!」
「……は?」
お店の中じゃ渡せないんだから、ここで渡すしかなくて渡しただけなのに、蓮沼さん、何言ってんだろ。控え室でチョコ渡すのが青春なの?
中学のとき、下駄箱にチョコ入れてる女の子とかいたけど…。
でも今思うと、すごいよね、下駄箱にチョコ入れる、て。だって外歩いたりトイレ行ったりするのに履いてる靴が入ってるのに、そこに食べ物入れるなんて…。
「何か冷たい……あ、保冷剤入ってる。すごいね、直央くん。そうだよね、じゃないと生チョコ融けちゃうもんね」
俺の渡した袋の中を覗き込んだ蓮沼さんが、感心したように言うけど、はっきり言って俺、全然分かってないからね。
昨日、タッパーに入れるところまではやったけど、朝はもう、純子さんに袋の中に入った状態で渡されたから。で、それをそのまま蓮沼さんに渡してるから。
でもそうだよね、冷蔵庫に入れておかなきゃいけないもの、すぐ食べるんでなければ、保冷剤とか入れておかないとダメになっちゃうもんね。さすが純子さん。
俺だったら、ただ崩れないように慎重に運ぶことしか頭になくて、そんなこと、全然気付けないよ。
「今、1個だけ食べちゃお」
「どう?」
「今食べるってば、ちょっと待って」
蓮沼さんが、今食べる、て言ったから、すぐにでも感想が聞きたかった俺は、まだ食べてないうちから聞いちゃった。
どうかな、どうかな。
「ん、おいしい!」
「ホント!? 蓮沼さん、ホントにホント!?」
「ホント、ホント」
んー…ホントかなぁ…。
蓮沼さんは、俺がメールで打ち間違いしてても、何も言わない人だもん。ちょっとくらい変でも、そのことは言わないかもしれない。
「ねぇ蓮沼さん、ホント? ホントに?」
「ホントだってば。何で疑うの? ホントはすっごいマズイ味に作ってて、おいしいはずがないとか、そういうこと? でもおいしいよ?」
「そうじゃないけど…。蓮沼さん、ホントのこと言ってくれないかな、て思って」
「え、何で…」
何か蓮沼さん、ポカンとなってる。
あ、そっか、今の言い方じゃ、蓮沼さんの話、全然信用してないみたいになっちゃうもんね。
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