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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (16)
2014.02.13 Thu
「本番か~…。あ、本番はいつ作ったらいいの?」
「賞味期限もありますからね。出来れば当日か……前日くらいで。直央さん、ご予定は?」
本番の日程調整のため、俺はバイトの予定とかを書いてる手帳を、純子さんはお仕事の予定を入れてるスマホを確認する。
「ラッピングする時間もありますから、余裕を持って、半日は見ておいたほうがいいでしょうね」
「半日かぁ~…。ラッピングて大変? 俺、生まれてから1回もしたことないけど…」
「大丈夫ですよ。本番までに、もうちょっと調べて、どんなものが必要か、お教えしますわ」
「…ホント?」
何か…何から何まで純子さんに頼りっ放しで、申し訳ない気がするんだけど…。
「いいんですよ。主人が死んでから、こうしたイベントにすっかり縁遠くなってましたから、楽しいですし。おばあちゃんの楽しみに付き合うと思って、一緒にやってください」
「ホントに迷惑じゃない?」
「ちっとも」
純子さんは優しいから、そう言ってくれてるだけなんじゃないかな、とも思うけど、俺1人じゃ何も出来ないから、その言葉に素直に甘えることにする。
「俺、14日、バイトお休み!」
「私もお休みです。じゃあ、14日にしましょうか。午前中のうちに来れますか?」
「大丈夫。材料は何買ってくればいいの? チョコとココアと……生クリーム? あ、今日のお金も!」
何の準備もしてない俺が、いきなり生チョコを完成することが出来たのは、純子さんが材料をみんな用意してくれてたからだ。
お菓子を作るんだから、何かしらの材料を用意しなきゃいけないのは当然なんだけど、お菓子作りなんかしたこともなかった俺は、そんなことにも気付けずにいたんだ。
だから、純子さんには、生チョコの作り方を教えてもらうだけじゃなくて、その材料まで全部揃えてもらってた、ていう…。
てか、純子さんも何も言わずに用意してくれてんだもん。優しいていうか、そつがない…。
「材料は私が用意しますよ。当日に買ってから来るのは大変でしょうし、前の日に買ったら、置き場所に困るでしょう? 仁さんに見つかるかもしれませんし」
「確かに前の日には買えないか…。でも、お任せも悪いし……買ってくるのさえ分かれば、14日の朝に買ってくるよ?」
「そうですか? 今日使った材料でしたら、このチョコを5枚と、生クリームはこれです、1パック。同じ材料を買ってくれば、今日と同じ味になるはずですからね」
「そうだよね…。忘れないようにメモ、メモ……あ、でもメモも見つかんないようにしないとだよね!」
「あと、なくさないように」
一番最悪なのは、家の中で落っことしたりなくしたりして、それが徳永さんに見っかっちゃうことだ。
そしたら、何のためにこっそり計画を進めてるか分かんなくなっちゃうもんね。
「パッケージ、写真に撮っておいたらどうですか? 買うときにそれを見れば、間違えないですよ?」
「そっか! ケータイでね!」
「はい」
さすが純子さん。
これならメモを落とす心配も、なくす心配もないもんね。
でも、徳永さんにケータイのことを教えてもらうとき、間違って見せちゃわないように気を付けないと。
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「賞味期限もありますからね。出来れば当日か……前日くらいで。直央さん、ご予定は?」
本番の日程調整のため、俺はバイトの予定とかを書いてる手帳を、純子さんはお仕事の予定を入れてるスマホを確認する。
「ラッピングする時間もありますから、余裕を持って、半日は見ておいたほうがいいでしょうね」
「半日かぁ~…。ラッピングて大変? 俺、生まれてから1回もしたことないけど…」
「大丈夫ですよ。本番までに、もうちょっと調べて、どんなものが必要か、お教えしますわ」
「…ホント?」
何か…何から何まで純子さんに頼りっ放しで、申し訳ない気がするんだけど…。
「いいんですよ。主人が死んでから、こうしたイベントにすっかり縁遠くなってましたから、楽しいですし。おばあちゃんの楽しみに付き合うと思って、一緒にやってください」
「ホントに迷惑じゃない?」
「ちっとも」
純子さんは優しいから、そう言ってくれてるだけなんじゃないかな、とも思うけど、俺1人じゃ何も出来ないから、その言葉に素直に甘えることにする。
「俺、14日、バイトお休み!」
「私もお休みです。じゃあ、14日にしましょうか。午前中のうちに来れますか?」
「大丈夫。材料は何買ってくればいいの? チョコとココアと……生クリーム? あ、今日のお金も!」
何の準備もしてない俺が、いきなり生チョコを完成することが出来たのは、純子さんが材料をみんな用意してくれてたからだ。
お菓子を作るんだから、何かしらの材料を用意しなきゃいけないのは当然なんだけど、お菓子作りなんかしたこともなかった俺は、そんなことにも気付けずにいたんだ。
だから、純子さんには、生チョコの作り方を教えてもらうだけじゃなくて、その材料まで全部揃えてもらってた、ていう…。
てか、純子さんも何も言わずに用意してくれてんだもん。優しいていうか、そつがない…。
「材料は私が用意しますよ。当日に買ってから来るのは大変でしょうし、前の日に買ったら、置き場所に困るでしょう? 仁さんに見つかるかもしれませんし」
「確かに前の日には買えないか…。でも、お任せも悪いし……買ってくるのさえ分かれば、14日の朝に買ってくるよ?」
「そうですか? 今日使った材料でしたら、このチョコを5枚と、生クリームはこれです、1パック。同じ材料を買ってくれば、今日と同じ味になるはずですからね」
「そうだよね…。忘れないようにメモ、メモ……あ、でもメモも見つかんないようにしないとだよね!」
「あと、なくさないように」
一番最悪なのは、家の中で落っことしたりなくしたりして、それが徳永さんに見っかっちゃうことだ。
そしたら、何のためにこっそり計画を進めてるか分かんなくなっちゃうもんね。
「パッケージ、写真に撮っておいたらどうですか? 買うときにそれを見れば、間違えないですよ?」
「そっか! ケータイでね!」
「はい」
さすが純子さん。
これならメモを落とす心配も、なくす心配もないもんね。
でも、徳永さんにケータイのことを教えてもらうとき、間違って見せちゃわないように気を付けないと。
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