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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (10)
2014.02.07 Fri
「包丁をしっかり握って、反対の手をこの背の部分に当てて、上から押すといいですよ」
「こう?」
「えぇ。すごく細くしなくてもいいですけど、同じくらいの太さに刻んでくださいね?」
純子さんに言われたとおり、同じくらいの太さになるように、丁寧に刻んでいく。ザクッ、ザクッ、てチョコを刻んでく感触が、何かちょっと気持ちいい。
「純子さん、切ったよ。これでいい?」
「今度はこっち側から切ってください。これだと千切りでしょう? こうすると細かくなりますから」
「こっちから」
千切り状態のチョコを、今度は向きを変えて刻んでく。
刻んでくと、チョコのいい匂いがするから、思わず一欠けら口に入れちゃった。
「…ん、何か…」
「どうしました? 直央さん」
「何か、あんま甘くない…」
「ビターチョコなので。仁さん、あまり甘いもの召し上がらないから、こういうほうがいいと思ったんですけど、いかがですか?」
そもそも、チョコにそんな種類があるとか知らないから、いいのかどうかよく分かんないけど、そういえば徳永さん、確かに甘いものあんま食べないんだよね。
だったら、これのほうがいいのかも。
てか俺、徳永さんがそんなに甘いもの食べないの知ってるくせに、チョコ上げようとしてたんだ…。やっぱり純子さんにいろいろ教えてもらってよかった。
「刻んだー。もっと細かくしたほうがいいかな?」
「このくらいで大丈夫ですよ。じゃあ、生クリームを温めましょう」
牛乳パックの小さいみたいのを渡され、よく分からないまま、俺はその口を開ける。
これが生クリームなんだ…。でも生クリームて、ケーキに塗ってあるアレだよね? 何か牛乳みたいにサラサラしてるけど、これでいいのかな。
「どうしました? 直央さん」
「これ、牛乳じゃないの? 生クリームて、ケーキに塗ってあるヤツでしょ? これじゃ塗れなくない?」
「んふふ、ケーキに塗ったりするときは、これを泡立てるんですよ。そうすると硬くなるんです」
「へぇー」
また笑われちゃった。
俺ってホント、何も知らないんだなぁ。
「じゃあ鍋に入れて、火に掛けてください」
「全部入れていい?」
「えぇ。分量は確認してありますから、どうぞ」
やっぱり分量とかあるんだ…。
そりゃそうだよね。
でも俺1人でやってたら、適当にドバーッてやってたとこだった。
「火をちょっと細くして……沸騰直前まで温めてください」
「温まったら、この中にチョコ入れるの?」
「そうです。それで、チョコを融かしたらブランデーを入れます。ハチミツは……どうしますか? 甘さ控えめでいくので、やめておきます?」
「どうしよう…」
「まぁ、少しですから、そこまで甘くはならないと思いますけど」
ふむふむ。
まぁ実際、徳永さんが、どのくらい甘いものまで食べられるか分かんないけど、さっきのはちょっと甘くなさ過ぎたから、ハチミツ入れたほうがいいかな。何か隠し味ぽくてカッコいいし。
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「こう?」
「えぇ。すごく細くしなくてもいいですけど、同じくらいの太さに刻んでくださいね?」
純子さんに言われたとおり、同じくらいの太さになるように、丁寧に刻んでいく。ザクッ、ザクッ、てチョコを刻んでく感触が、何かちょっと気持ちいい。
「純子さん、切ったよ。これでいい?」
「今度はこっち側から切ってください。これだと千切りでしょう? こうすると細かくなりますから」
「こっちから」
千切り状態のチョコを、今度は向きを変えて刻んでく。
刻んでくと、チョコのいい匂いがするから、思わず一欠けら口に入れちゃった。
「…ん、何か…」
「どうしました? 直央さん」
「何か、あんま甘くない…」
「ビターチョコなので。仁さん、あまり甘いもの召し上がらないから、こういうほうがいいと思ったんですけど、いかがですか?」
そもそも、チョコにそんな種類があるとか知らないから、いいのかどうかよく分かんないけど、そういえば徳永さん、確かに甘いものあんま食べないんだよね。
だったら、これのほうがいいのかも。
てか俺、徳永さんがそんなに甘いもの食べないの知ってるくせに、チョコ上げようとしてたんだ…。やっぱり純子さんにいろいろ教えてもらってよかった。
「刻んだー。もっと細かくしたほうがいいかな?」
「このくらいで大丈夫ですよ。じゃあ、生クリームを温めましょう」
牛乳パックの小さいみたいのを渡され、よく分からないまま、俺はその口を開ける。
これが生クリームなんだ…。でも生クリームて、ケーキに塗ってあるアレだよね? 何か牛乳みたいにサラサラしてるけど、これでいいのかな。
「どうしました? 直央さん」
「これ、牛乳じゃないの? 生クリームて、ケーキに塗ってあるヤツでしょ? これじゃ塗れなくない?」
「んふふ、ケーキに塗ったりするときは、これを泡立てるんですよ。そうすると硬くなるんです」
「へぇー」
また笑われちゃった。
俺ってホント、何も知らないんだなぁ。
「じゃあ鍋に入れて、火に掛けてください」
「全部入れていい?」
「えぇ。分量は確認してありますから、どうぞ」
やっぱり分量とかあるんだ…。
そりゃそうだよね。
でも俺1人でやってたら、適当にドバーッてやってたとこだった。
「火をちょっと細くして……沸騰直前まで温めてください」
「温まったら、この中にチョコ入れるの?」
「そうです。それで、チョコを融かしたらブランデーを入れます。ハチミツは……どうしますか? 甘さ控えめでいくので、やめておきます?」
「どうしよう…」
「まぁ、少しですから、そこまで甘くはならないと思いますけど」
ふむふむ。
まぁ実際、徳永さんが、どのくらい甘いものまで食べられるか分かんないけど、さっきのはちょっと甘くなさ過ぎたから、ハチミツ入れたほうがいいかな。何か隠し味ぽくてカッコいいし。
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