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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (9)
2014.02.06 Thu
約束の日、俺はバイトが終わると、すぐに純子さんちに向かった。
純子さんから地図をメールで送ってもらったんだけど、それの開き方で悩み(だって徳永さんに聞けないし)、やっと開いた地図を見ながら純子さんちに向かったら、案の定、道に迷って、結局、約束の時間をちょっと過ぎちゃった。
途中で純子さんに遅れることを電話はしておいたんだけど、やっぱり申し訳ない…。
「純子さん、ゴメンなさい…」
「いいえ、大丈夫ですよ。寒かったでしょう? 早くお入りくださいな」
優しい純子さんは、怒りもせずに俺を許してくれたけど、俺のために時間を空けてくれたのに…。
こうなったら、上手に作って、今日という日を無駄にしないようにがんばるぞ!
「さっそく始めますか?」
「うん!」
「じゃあ、お料理の前に手を洗って…」
「あ、うがいもしないと! 風邪引いちゃう」
「そうですね」
お家に入ったら、手洗いうがい。じゃないと、風邪引いちゃうからね。
純子さんに洗面所に案内してもらって、よく手を洗って、うがいもする。
俺が住むまでは一人暮らしだった徳永さんちは、ここで10人くらいで生活したっていいんじゃない? いや、もっと大人数で? ていうくらい大きいけれど、同じく一人暮らしの純子さんちは、俺が思うにそれ相応のお家だと思う。
それでもちょっと大きいかな? て感じるのは、昔、旦那さんと一緒に住んでいたときの名残りだろう。
玄関も洗面所も台所も、みんなきれいにしてあって、俺も見習わなきゃ、て思う。
「始める前に手順を簡単に説明しますね。それからのほうが、分かりやすいでしょう?」
「うん」
キッチンに行くと、テーブルの上には、チョコのほかに、ボウルとか鍋が出てる。
材料も道具もあんまり多くなさそうだから、俺にも出来るかもしれない。
「温めた生クリームに、刻んだチョコを入れて融かすんです。それをバットに入れて冷やし固めたら、切って、ココアパウダーをまぶすだけです。口溶けを良くするためにハチミツを入れたり、風味を良くするために洋酒を入れたりしますけど」
「う、うん…」
「大丈夫。難しくありませんから、がんばりましょう」
簡単て言えば簡単だけど……話を聞くのと、実際にやってみるのは違うからなぁ…。
でも、せっかく純子さんが教えてくれるんだから、がんばらないと!
「まずはチョコを刻んでください。その後、刻んだチョコを温めた生クリームの中に入れるんですけど、私、こちらで生クリーム温めておきましょうか? それとも直央さん、自分でやりますか?」
「んー……自分でがんばる!」
多分、俺がチョコを切ってる間に、純子さんが生クリームを温める作業をやってくれてたほうが、効率よくさっさと出来るんだろうけど、最終的には全部自分で作って徳永さんに上げたいから、そこは自分でがんばることにする!
「じゃあ、まずチョコを刻みましょうね。直央さん、包丁は使えますよね?」
「…純子さんがいつも見てるレベルくらいで」
「十分ですよ」
純子さんは紙を敷いたまな板の上に、板チョコ…ていうか、ブロックみたいなチョコを置いてくれた。
これを刻めばいいんだ。
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純子さんから地図をメールで送ってもらったんだけど、それの開き方で悩み(だって徳永さんに聞けないし)、やっと開いた地図を見ながら純子さんちに向かったら、案の定、道に迷って、結局、約束の時間をちょっと過ぎちゃった。
途中で純子さんに遅れることを電話はしておいたんだけど、やっぱり申し訳ない…。
「純子さん、ゴメンなさい…」
「いいえ、大丈夫ですよ。寒かったでしょう? 早くお入りくださいな」
優しい純子さんは、怒りもせずに俺を許してくれたけど、俺のために時間を空けてくれたのに…。
こうなったら、上手に作って、今日という日を無駄にしないようにがんばるぞ!
「さっそく始めますか?」
「うん!」
「じゃあ、お料理の前に手を洗って…」
「あ、うがいもしないと! 風邪引いちゃう」
「そうですね」
お家に入ったら、手洗いうがい。じゃないと、風邪引いちゃうからね。
純子さんに洗面所に案内してもらって、よく手を洗って、うがいもする。
俺が住むまでは一人暮らしだった徳永さんちは、ここで10人くらいで生活したっていいんじゃない? いや、もっと大人数で? ていうくらい大きいけれど、同じく一人暮らしの純子さんちは、俺が思うにそれ相応のお家だと思う。
それでもちょっと大きいかな? て感じるのは、昔、旦那さんと一緒に住んでいたときの名残りだろう。
玄関も洗面所も台所も、みんなきれいにしてあって、俺も見習わなきゃ、て思う。
「始める前に手順を簡単に説明しますね。それからのほうが、分かりやすいでしょう?」
「うん」
キッチンに行くと、テーブルの上には、チョコのほかに、ボウルとか鍋が出てる。
材料も道具もあんまり多くなさそうだから、俺にも出来るかもしれない。
「温めた生クリームに、刻んだチョコを入れて融かすんです。それをバットに入れて冷やし固めたら、切って、ココアパウダーをまぶすだけです。口溶けを良くするためにハチミツを入れたり、風味を良くするために洋酒を入れたりしますけど」
「う、うん…」
「大丈夫。難しくありませんから、がんばりましょう」
簡単て言えば簡単だけど……話を聞くのと、実際にやってみるのは違うからなぁ…。
でも、せっかく純子さんが教えてくれるんだから、がんばらないと!
「まずはチョコを刻んでください。その後、刻んだチョコを温めた生クリームの中に入れるんですけど、私、こちらで生クリーム温めておきましょうか? それとも直央さん、自分でやりますか?」
「んー……自分でがんばる!」
多分、俺がチョコを切ってる間に、純子さんが生クリームを温める作業をやってくれてたほうが、効率よくさっさと出来るんだろうけど、最終的には全部自分で作って徳永さんに上げたいから、そこは自分でがんばることにする!
「じゃあ、まずチョコを刻みましょうね。直央さん、包丁は使えますよね?」
「…純子さんがいつも見てるレベルくらいで」
「十分ですよ」
純子さんは紙を敷いたまな板の上に、板チョコ…ていうか、ブロックみたいなチョコを置いてくれた。
これを刻めばいいんだ。
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