スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
ラブゲームには程遠い (2)
2014.01.14 Tue
接待とヤケ酒、一体どちらに付き合うほうがマシなんだろう…なんてことが航平の頭を一瞬よぎったが、あっという間に一伽が酔い潰れてしまったので、深く考えることは出来なかった。
「うにゃぁ~…」
頭をフラフラと揺らしていた一伽は、とうとう力尽きてベンチになっている椅子の上に横になってしまった。
一伽が酔い潰れたら大変なことになるのは分かっていたので、航平もそれなりに気を付けて見ていたはずなのだが、航平自身がとても酒に強いため、同じペースで飲めば、結局は一伽のほうが潰れてしまうのは当然だった。
しかも一伽は、航平の再三の注意にもかかわらず、ガブガブとえげつない飲み方をしていたのだから、酔いが回るのも早かっただろう。
つまり、ヤケ酒+航平と一緒に飲む、という時点で、一伽が潰れるのは必至だったのである。
「あーもうっ、これもみんな侑仁のせいだっ!」
侑仁が一伽との約束をキャンセルしたのは仕事の都合であり、好きでそうしたわけではないのだが、酔った航平の頭では、侑仁が約束さえ守っていれば、こんなことにはならなかったのに…! としか思えなかった。
「つーか、どうすんだ、コイツ…」
侑仁は、恋人という関係になる前から、よく酔い潰れた一伽を自宅に連れて帰るなどしていたようだが、悪いが航平は、そんなこと絶対にしたくない。
別に、恋人である侑仁に気を遣って、ではない。
この傍若無人な吸血鬼を、自宅に上げたくなどないからだ。
こうなったら一伽を自分の家に送り届けるしかないとは思うものの、一伽の家がどこなのかが分からない。店に戻れば分かることだが、この時間に、そのために店を開けるのも大変だ。
それならば、一伽と同居している雪乃に連絡して住所を聞こうかとも思ったが、余計な心配を掛けそうなので、よろしくない。
とすれば、やはり航平が一伽を連れて帰る…?
「いやいやいやいやいや、それはないな。絶対ない」
酔いに任せて究極の選択をしてしまいそうになったが、それは絶対にない。
よし、こうなったら、侑仁に連絡して、一伽を迎えに来させよう。その接待とやらが何時に終わるかは知らないが、何時になったとしても、そうしよう。
何しろ、そもそも悪いのは侑仁なのだから。
そう思って、航平が自分のカバンからスマホを取り出していると、一伽がモソモソと動き始め、椅子の上から落ちるのではないかと、航平は慌てて一伽の隣に行った。
「何してんだ、大人しく寝とけ」
「ん~…侑仁~…」
「侑仁じゃねぇよ。ちょ、おいっ!」
半分ほど体を起こした一伽が、何を思ったのか、突然航平に抱き付いてきたのである。
侑仁の名前を呼んでいたところからすると、酔ってなのか、寝惚けてなのかは知らないが、側にいるのが航平ではなく、侑仁だと思ったようだ。
back next
「うにゃぁ~…」
頭をフラフラと揺らしていた一伽は、とうとう力尽きてベンチになっている椅子の上に横になってしまった。
一伽が酔い潰れたら大変なことになるのは分かっていたので、航平もそれなりに気を付けて見ていたはずなのだが、航平自身がとても酒に強いため、同じペースで飲めば、結局は一伽のほうが潰れてしまうのは当然だった。
しかも一伽は、航平の再三の注意にもかかわらず、ガブガブとえげつない飲み方をしていたのだから、酔いが回るのも早かっただろう。
つまり、ヤケ酒+航平と一緒に飲む、という時点で、一伽が潰れるのは必至だったのである。
「あーもうっ、これもみんな侑仁のせいだっ!」
侑仁が一伽との約束をキャンセルしたのは仕事の都合であり、好きでそうしたわけではないのだが、酔った航平の頭では、侑仁が約束さえ守っていれば、こんなことにはならなかったのに…! としか思えなかった。
「つーか、どうすんだ、コイツ…」
侑仁は、恋人という関係になる前から、よく酔い潰れた一伽を自宅に連れて帰るなどしていたようだが、悪いが航平は、そんなこと絶対にしたくない。
別に、恋人である侑仁に気を遣って、ではない。
この傍若無人な吸血鬼を、自宅に上げたくなどないからだ。
こうなったら一伽を自分の家に送り届けるしかないとは思うものの、一伽の家がどこなのかが分からない。店に戻れば分かることだが、この時間に、そのために店を開けるのも大変だ。
それならば、一伽と同居している雪乃に連絡して住所を聞こうかとも思ったが、余計な心配を掛けそうなので、よろしくない。
とすれば、やはり航平が一伽を連れて帰る…?
「いやいやいやいやいや、それはないな。絶対ない」
酔いに任せて究極の選択をしてしまいそうになったが、それは絶対にない。
よし、こうなったら、侑仁に連絡して、一伽を迎えに来させよう。その接待とやらが何時に終わるかは知らないが、何時になったとしても、そうしよう。
何しろ、そもそも悪いのは侑仁なのだから。
そう思って、航平が自分のカバンからスマホを取り出していると、一伽がモソモソと動き始め、椅子の上から落ちるのではないかと、航平は慌てて一伽の隣に行った。
「何してんだ、大人しく寝とけ」
「ん~…侑仁~…」
「侑仁じゃねぇよ。ちょ、おいっ!」
半分ほど体を起こした一伽が、何を思ったのか、突然航平に抱き付いてきたのである。
侑仁の名前を呼んでいたところからすると、酔ってなのか、寝惚けてなのかは知らないが、側にいるのが航平ではなく、侑仁だと思ったようだ。
back next
- 関連記事
-
- ラブゲームには程遠い (3) (2014/01/15)
- ラブゲームには程遠い (2) (2014/01/14)
- ラブゲームには程遠い (1) (2014/01/13)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:暴君王子のおっしゃることには!