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柔らかい夜に魔法はいらない (11)
2013.12.06 Fri
「何…、どうしたの、むっちゃん」
翔真のお腹に左腕を乗せたまま、うつ伏せで動かなくなってしまった睦月に、翔真は恐る恐る尋ねる。
もしかして睦月は、バイトから帰ってくると、いつもこんな調子で亮に飛び付いているんだろうか。まさか今、亮と間違えた? でも『ショウちゃん』て呼んでたし…。
「…むっちゃん?」
「えへへ、お疲れ~」
「え? …………え?」
翔真の疑問は何も解決されないまま、しかし睦月がそのまま静かになったので、寝てしまったのかと思って翔真が声を掛けたら、睦月はちゃんと起きていたようで、枕に突っ伏したままだったが、声を上げた。
それにしても、『お疲れ』て? 翔真も亮も今日はバイトがなかったから、たった今バイトから帰ってきたばかりの睦月に労ってもらうのは、なんだか逆の気がするのだが。
「えっとー…、何がお疲れさま?」
「俺」
「あぁ…、自分で自分に言ったの? お疲れ~て」
「ぐへへ」
首を捻って翔真のほうを向いた睦月は、変な笑い声とは裏腹の、ふにゃっとしたかわいい笑顔を翔真に向けた。
ただいまとお帰りの1人2役をやってしまう睦月だ。お疲れの挨拶を自分に向けて言ったって、不思議ではない。
「つかショウ! いつまでやってんだよっ!」
「うぇ!?」
やっぱりむっちゃんておもしろいなぁ、なんて翔真がのんきにしていたら、亮が声を大きくして割り込んできた。
どうやら亮には、睦月と翔真の様子が、イチャイチャしているように映ったらしい。
もちろん翔真には、そんなつもりなかったし、そんなことを言い出すのは和衣ぐらいだと思っていたから、亮に言われて、ちょっと驚いた。
「むっちゃん、亮が怒ってるから、この手、退かしてもいい?」
とりあえず、睦月の腕がお腹の上に乗ったままなのは、ちょっと重たいし、睦月に抱き付かれているように見えなくもないから、やめさせようと思ったんだけれど。
「ダメ」
「えっ、何で!?」
「…眠いから」
「えっ!?」
腕を退かしていいかと聞いたのは、念のための確認で、当然睦月は『いいよ』と言ってくれる……というか、何も言わずに退かしてくれるものだと思ったのに。
ダメだと言われた上に、その理由て…。
「眠いから、ダメなの…?」
もしかしたら、翔真の聞き間違いかもしれない。
確かに睦月は、大学生男子としては、とっても夜に弱くて、すぐに眠くなってしまうタチではあるけれど、いくら何でも、寝るにはまだ早すぎるし、ほんの数分前のテンションは何だったのかと言いたくなる。
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翔真のお腹に左腕を乗せたまま、うつ伏せで動かなくなってしまった睦月に、翔真は恐る恐る尋ねる。
もしかして睦月は、バイトから帰ってくると、いつもこんな調子で亮に飛び付いているんだろうか。まさか今、亮と間違えた? でも『ショウちゃん』て呼んでたし…。
「…むっちゃん?」
「えへへ、お疲れ~」
「え? …………え?」
翔真の疑問は何も解決されないまま、しかし睦月がそのまま静かになったので、寝てしまったのかと思って翔真が声を掛けたら、睦月はちゃんと起きていたようで、枕に突っ伏したままだったが、声を上げた。
それにしても、『お疲れ』て? 翔真も亮も今日はバイトがなかったから、たった今バイトから帰ってきたばかりの睦月に労ってもらうのは、なんだか逆の気がするのだが。
「えっとー…、何がお疲れさま?」
「俺」
「あぁ…、自分で自分に言ったの? お疲れ~て」
「ぐへへ」
首を捻って翔真のほうを向いた睦月は、変な笑い声とは裏腹の、ふにゃっとしたかわいい笑顔を翔真に向けた。
ただいまとお帰りの1人2役をやってしまう睦月だ。お疲れの挨拶を自分に向けて言ったって、不思議ではない。
「つかショウ! いつまでやってんだよっ!」
「うぇ!?」
やっぱりむっちゃんておもしろいなぁ、なんて翔真がのんきにしていたら、亮が声を大きくして割り込んできた。
どうやら亮には、睦月と翔真の様子が、イチャイチャしているように映ったらしい。
もちろん翔真には、そんなつもりなかったし、そんなことを言い出すのは和衣ぐらいだと思っていたから、亮に言われて、ちょっと驚いた。
「むっちゃん、亮が怒ってるから、この手、退かしてもいい?」
とりあえず、睦月の腕がお腹の上に乗ったままなのは、ちょっと重たいし、睦月に抱き付かれているように見えなくもないから、やめさせようと思ったんだけれど。
「ダメ」
「えっ、何で!?」
「…眠いから」
「えっ!?」
腕を退かしていいかと聞いたのは、念のための確認で、当然睦月は『いいよ』と言ってくれる……というか、何も言わずに退かしてくれるものだと思ったのに。
ダメだと言われた上に、その理由て…。
「眠いから、ダメなの…?」
もしかしたら、翔真の聞き間違いかもしれない。
確かに睦月は、大学生男子としては、とっても夜に弱くて、すぐに眠くなってしまうタチではあるけれど、いくら何でも、寝るにはまだ早すぎるし、ほんの数分前のテンションは何だったのかと言いたくなる。
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