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もしかしたら君は天使かもしれない。 (83)
2013.11.23 Sat
「ふははは」
「ぐふふっ」
今は真面目に、真剣に話をしなければいけないはずで、亮はもちろんそれを分かっているし、多分睦月だって分かっているはずなのに、笑いが止まらなくなってくる。
別にケンカをしていたわけじゃないから、仲直りも何もないんだけれど、やっぱりこうして笑い合っているほうがいいな、と思う。
「でも、ゴメンなさい、はホントだかんね?」
ツン、と亮の腕を指でつついて、睦月はプイとそっぽを向いた。
照れ隠しなんだろう、耳が赤い。
「むーっちゃん」
「…んだよ、暑ぃだろ」
「冷房効いてるから平気でしょ」
甘えるように亮が後ろから睦月に抱き付けば、睦月はわずかに身じろいだが、それ以上の抵抗はしてこなかった。それをいいことに、亮は腕に少しだけ力を籠める。
体格的には睦月のほうが断然華奢だけれど、腕力で言ったら五分か、睦月のほうが勝っているから、本気で嫌ならいくらでも逃げ出せるし、睦月ならそうするはずだから。
「…俺、時々、何で亮、俺と付き合ってくれてんのかなぁ、て思う」
「えっ!?」
そんな中。
このまま、観覧車が下に着くまでの間、ずっと甘い時間が続くと思っていた中。
抱き締めていた睦月がいきなり突拍子もないこと――――そしてとんでもないことを告白するものだから、亮はビックリして睦月から離れると、その肩を掴んで自分のほうを向かせた。
「えっ、えっ? 何むっちゃん、何っ?」
「時々……ていうほどじゃなかった。そんなに時々でもない」
「そこはいいんだけど……いや、やっぱよくないかな。じゃなくて、えっと…」
驚き過ぎて、頭が働かなくなったのか、亮は何を聞き返したらいいのか分からなくなっている。
だって、どうして亮が睦月と付き合っているか、その意味を睦月が見失っているのだとしたら、とんでもないことだ。時々ではないというほどの時の単位だとしても、一瞬でもそんなことを思わせていたなんて、絶対に嫌だ。
「そんなに時々じゃないけど、でも今日も思った」
「今日も!? いつ!? どこで!?」
「亮、声おっきい…」
亮がこんなにも驚くとは思っていなかったのか、睦月は何だか面喰った顔をして、亮を見つめ返した。
「ねぇむっちゃん!」
「いや、さっき。もし俺が亮だったら、別れてるよなぁ、て思って」
「…………」
興奮気味の亮に対して、睦月は淡々と語る。
今日みたいに、亮のことよりも自分の楽しさとかを優先してしまった後、ふとそう思うことがあるのだと。
そのたびに、好きだから付き合ってくれているのだとは思うものの、一体自分のどこが好きなのかと考えてしまう。そして、自分だったら絶対に付き合わないだろう、と思って思考は止まる。
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「ぐふふっ」
今は真面目に、真剣に話をしなければいけないはずで、亮はもちろんそれを分かっているし、多分睦月だって分かっているはずなのに、笑いが止まらなくなってくる。
別にケンカをしていたわけじゃないから、仲直りも何もないんだけれど、やっぱりこうして笑い合っているほうがいいな、と思う。
「でも、ゴメンなさい、はホントだかんね?」
ツン、と亮の腕を指でつついて、睦月はプイとそっぽを向いた。
照れ隠しなんだろう、耳が赤い。
「むーっちゃん」
「…んだよ、暑ぃだろ」
「冷房効いてるから平気でしょ」
甘えるように亮が後ろから睦月に抱き付けば、睦月はわずかに身じろいだが、それ以上の抵抗はしてこなかった。それをいいことに、亮は腕に少しだけ力を籠める。
体格的には睦月のほうが断然華奢だけれど、腕力で言ったら五分か、睦月のほうが勝っているから、本気で嫌ならいくらでも逃げ出せるし、睦月ならそうするはずだから。
「…俺、時々、何で亮、俺と付き合ってくれてんのかなぁ、て思う」
「えっ!?」
そんな中。
このまま、観覧車が下に着くまでの間、ずっと甘い時間が続くと思っていた中。
抱き締めていた睦月がいきなり突拍子もないこと――――そしてとんでもないことを告白するものだから、亮はビックリして睦月から離れると、その肩を掴んで自分のほうを向かせた。
「えっ、えっ? 何むっちゃん、何っ?」
「時々……ていうほどじゃなかった。そんなに時々でもない」
「そこはいいんだけど……いや、やっぱよくないかな。じゃなくて、えっと…」
驚き過ぎて、頭が働かなくなったのか、亮は何を聞き返したらいいのか分からなくなっている。
だって、どうして亮が睦月と付き合っているか、その意味を睦月が見失っているのだとしたら、とんでもないことだ。時々ではないというほどの時の単位だとしても、一瞬でもそんなことを思わせていたなんて、絶対に嫌だ。
「そんなに時々じゃないけど、でも今日も思った」
「今日も!? いつ!? どこで!?」
「亮、声おっきい…」
亮がこんなにも驚くとは思っていなかったのか、睦月は何だか面喰った顔をして、亮を見つめ返した。
「ねぇむっちゃん!」
「いや、さっき。もし俺が亮だったら、別れてるよなぁ、て思って」
「…………」
興奮気味の亮に対して、睦月は淡々と語る。
今日みたいに、亮のことよりも自分の楽しさとかを優先してしまった後、ふとそう思うことがあるのだと。
そのたびに、好きだから付き合ってくれているのだとは思うものの、一体自分のどこが好きなのかと考えてしまう。そして、自分だったら絶対に付き合わないだろう、と思って思考は止まる。
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