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もしかしたら君は天使かもしれない。 (84)
2013.11.24 Sun
「ゴメン、言うつもりなかったんだけど、しかも今、でも何か言っちゃった。だって亮、急に優しくなるんだもん」
睦月は困ったように眉を下げた。
亮は、まっすぐに睦月を見つめた。
「…むっちゃん、ゴメン」
「え、何が。何急に」
「不安にさせて」
亮が答えても、睦月はまだ意味が分かっていない様子で。
別に不安になんかなってないよ? なんて睦月は言うけれど、いやきっとそれは本心だろうけど、でもそんなふうに思っていたなんて、自覚していないだけで、不安を抱えていたに他ならなくて。
「不安じゃないってば! でも好きでも……何か愛想が尽きることとかあんじゃん? 亮、そうなんないのかなぁ、て思っただけで」
「なるわけないじゃんっ!」
先ほど声が大きいと言われたばかりなのに、亮はまた声を大きくしてしまう。
だって、睦月にそんな気持ちを抱かせていたことが、そんな自分が嫌で堪らない。
「大体、むっちゃんは分かってない」
「何を」
「付き合ってくれてるとか、付き合ってあげてるとか、そういうことじゃない。むっちゃんのことが好きだから、むっちゃんも俺のこと好きだから、だから付き合ってるんでしょ?」
例えば同情とかそういうことで、睦月のために、してやっているわけではない。
そんな感情じゃない。
好きだから。それだけだ。
「それに……愛想尽かすなら、むっちゃんのほうでしょ」
「えっ、それこそ何で」
「だって俺、こんなに情けないし…」
「まぁそれは…。でもそんなことくらいで愛想は尽かさない」
「いや、『情けない』の部分も、もうちょっと否定してよ」
睦月が、亮がどんなに情けなくても見限らないというのなら、それは大変嬉しいことだけれど、でもお世辞でもいいから、『情けなくなんかないよ!』とか言ってほしかった…。
「ゴメン、俺、素直だから」
「そーですね…」
そう言って見つめ合えば、また吹き出してしまう。
やっぱりどうしても、自分たちにシリアスな空気は似合わないようだ。
「ね、むっちゃん。もうすぐ下、着いちゃうから…………その前に1個だけ言わせて?」
「何」
「俺は…………どんなむっちゃんでも好きだから」
見慣れた地上の景色が、窓の外に見え始める。
もうすぐ、この2人だけの空間も、終わってしまう。
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睦月は困ったように眉を下げた。
亮は、まっすぐに睦月を見つめた。
「…むっちゃん、ゴメン」
「え、何が。何急に」
「不安にさせて」
亮が答えても、睦月はまだ意味が分かっていない様子で。
別に不安になんかなってないよ? なんて睦月は言うけれど、いやきっとそれは本心だろうけど、でもそんなふうに思っていたなんて、自覚していないだけで、不安を抱えていたに他ならなくて。
「不安じゃないってば! でも好きでも……何か愛想が尽きることとかあんじゃん? 亮、そうなんないのかなぁ、て思っただけで」
「なるわけないじゃんっ!」
先ほど声が大きいと言われたばかりなのに、亮はまた声を大きくしてしまう。
だって、睦月にそんな気持ちを抱かせていたことが、そんな自分が嫌で堪らない。
「大体、むっちゃんは分かってない」
「何を」
「付き合ってくれてるとか、付き合ってあげてるとか、そういうことじゃない。むっちゃんのことが好きだから、むっちゃんも俺のこと好きだから、だから付き合ってるんでしょ?」
例えば同情とかそういうことで、睦月のために、してやっているわけではない。
そんな感情じゃない。
好きだから。それだけだ。
「それに……愛想尽かすなら、むっちゃんのほうでしょ」
「えっ、それこそ何で」
「だって俺、こんなに情けないし…」
「まぁそれは…。でもそんなことくらいで愛想は尽かさない」
「いや、『情けない』の部分も、もうちょっと否定してよ」
睦月が、亮がどんなに情けなくても見限らないというのなら、それは大変嬉しいことだけれど、でもお世辞でもいいから、『情けなくなんかないよ!』とか言ってほしかった…。
「ゴメン、俺、素直だから」
「そーですね…」
そう言って見つめ合えば、また吹き出してしまう。
やっぱりどうしても、自分たちにシリアスな空気は似合わないようだ。
「ね、むっちゃん。もうすぐ下、着いちゃうから…………その前に1個だけ言わせて?」
「何」
「俺は…………どんなむっちゃんでも好きだから」
見慣れた地上の景色が、窓の外に見え始める。
もうすぐ、この2人だけの空間も、終わってしまう。
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けいったん ⇒
これまでだって 色々あった2人だけど、
今回の 遊園地では それが凝縮した感じ!?
観覧車に乗っている短い時間でも ちゃんと話し合って 自分の気持ちも言えたし、相手の気持ちも分かって 良かった良かった!
これからも お互いを思い遣って どこのCPさんたちに負けない位 仲良くしてね♪
((ヾ(*ゝω・*)ノ☆゚+.恋人゚+.☆(*・ω <*)ノ”))...byebye☆
今回の 遊園地では それが凝縮した感じ!?
観覧車に乗っている短い時間でも ちゃんと話し合って 自分の気持ちも言えたし、相手の気持ちも分かって 良かった良かった!
これからも お互いを思い遣って どこのCPさんたちに負けない位 仲良くしてね♪
((ヾ(*ゝω・*)ノ☆゚+.恋人゚+.☆(*・ω <*)ノ”))...byebye☆
- |2013.11.24
- |Sun
- |16:00
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
カズちゃんは、嫌われたくない一心で、ゆっちさんの前で本心を言うのを時々躊躇っちゃう子ですが、むっちゃんはむっちゃんで、何でも曝け出しているようで、実は心の中では、亮タンが思っている以上にいろいろなことを考えている子なのです。
やっぱり観覧車は、すてきなアトラクションですね(*^_^*)
ケンカは御免だけれど、こんなシチュエーション、カズちゃんが喜びそう(笑)
コメントありがとうございました!
やっぱり観覧車は、すてきなアトラクションですね(*^_^*)
ケンカは御免だけれど、こんなシチュエーション、カズちゃんが喜びそう(笑)
コメントありがとうございました!
- |2013.11.24
- |Sun
- |23:59
- |URL
- |EDIT|