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もしかしたら君は天使かもしれない。 (74)
2013.11.14 Thu
「…亮、ジェットコースター乗れないのに、何で無理してそういうこと言うの?」
だいぶテンションの落ち着いた睦月が、とっても冷静にそう言った。
さっきまで、子どもよりも子どもらしく、無邪気にはしゃいでいたくせに、急にそんな冷やかに言わないで…!
「だってむっちゃん、ジェットコースター、乗りたいんでしょ?」
「乗りたい」
やっぱりそこは譲れない部分らしく、睦月はキッパリと断言した。
で、亮が、イヤだ~、乗りたくない~、とごねれば、お化け屋敷に入ろうとしたときのように、『じゃあね、亮、バイバイ』と言って、亮だけ帰るように言ってくるに違いない。
それは嫌だ。
「むっちゃんが乗りたいなら、俺も乗るっ」
「…俺、何回も乗るよ?」
やっぱり…!
亮の予想をまったく何も裏切らずに、睦月はあっさりと言ってのけた。
「なっ…何回でも乗るしっ…!」
「声、引っ繰り返ってるし」
「平気だしっ」
「…………。…亮がそうやって強がるなら、俺、亮の言葉をそっくりそのまま信じて、ホントに何回でもジェットコースターに乗せるからね?」
「グッ…」
睦月は、テンションが上がろうが上がるまいが、誰よりも子どもの心を持った21歳だけれど、別に鬼ではないから、亮に多少の猶予を与えてくれていたのだが。
亮がなけなしのプライドで、睦月の優しさを無下にするなら、和衣のように空気の読めない人間になって、自分の欲望の赴くまま、亮と一緒にジェットコースターに乗りまくってやる!
「じゃ、行こっ?」
「う、ぐ…。や…、まだこれ飲んでないしっ…」
「歩きながら飲めばいい」
亮が、悪あがきとばかりに言い訳してみたが、それは案の定、あっさりと一蹴される。
Lサイズのコーラなのに、あっという間に飲み干して、もう中身は空になったのか、睦月はグシャリとカップを潰して立ち上がった。
「………………。…亮」
近くのダストボックスに潰したカップを入れて、睦月は亮を振り返った。亮はまだベンチに座っている。
その目は、『早くしろ』と言っているようにも見えた。
「むっちゃ…」
「――――亮、」
睦月はズカズカと、再び亮の元に戻って来る。痺れを切らして、無理やり亮を引っ張って行こうというのか。あぁ…こんなことなら、つまらない意地など張るんじゃなかった。
大体からして、睦月は亮がジェットコースター類が苦手なことを知っているんだから、別に格好つける必要なんかなかったのに(でも、そこはそれ、男の子だし!)。
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だいぶテンションの落ち着いた睦月が、とっても冷静にそう言った。
さっきまで、子どもよりも子どもらしく、無邪気にはしゃいでいたくせに、急にそんな冷やかに言わないで…!
「だってむっちゃん、ジェットコースター、乗りたいんでしょ?」
「乗りたい」
やっぱりそこは譲れない部分らしく、睦月はキッパリと断言した。
で、亮が、イヤだ~、乗りたくない~、とごねれば、お化け屋敷に入ろうとしたときのように、『じゃあね、亮、バイバイ』と言って、亮だけ帰るように言ってくるに違いない。
それは嫌だ。
「むっちゃんが乗りたいなら、俺も乗るっ」
「…俺、何回も乗るよ?」
やっぱり…!
亮の予想をまったく何も裏切らずに、睦月はあっさりと言ってのけた。
「なっ…何回でも乗るしっ…!」
「声、引っ繰り返ってるし」
「平気だしっ」
「…………。…亮がそうやって強がるなら、俺、亮の言葉をそっくりそのまま信じて、ホントに何回でもジェットコースターに乗せるからね?」
「グッ…」
睦月は、テンションが上がろうが上がるまいが、誰よりも子どもの心を持った21歳だけれど、別に鬼ではないから、亮に多少の猶予を与えてくれていたのだが。
亮がなけなしのプライドで、睦月の優しさを無下にするなら、和衣のように空気の読めない人間になって、自分の欲望の赴くまま、亮と一緒にジェットコースターに乗りまくってやる!
「じゃ、行こっ?」
「う、ぐ…。や…、まだこれ飲んでないしっ…」
「歩きながら飲めばいい」
亮が、悪あがきとばかりに言い訳してみたが、それは案の定、あっさりと一蹴される。
Lサイズのコーラなのに、あっという間に飲み干して、もう中身は空になったのか、睦月はグシャリとカップを潰して立ち上がった。
「………………。…亮」
近くのダストボックスに潰したカップを入れて、睦月は亮を振り返った。亮はまだベンチに座っている。
その目は、『早くしろ』と言っているようにも見えた。
「むっちゃ…」
「――――亮、」
睦月はズカズカと、再び亮の元に戻って来る。痺れを切らして、無理やり亮を引っ張って行こうというのか。あぁ…こんなことなら、つまらない意地など張るんじゃなかった。
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