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もしかしたら君は天使かもしれない。 (73)
2013.11.13 Wed
「あ、すいません、コーラのLとウーロン茶Mで」
「Lで!」
「ちょっと睦月さん。勝手に人の注文に口を出さないでください」
自分たちの番が回って来て、亮が係のお姉さんに注文すれば、睦月が口を挟んでくる。
係のお姉さんが、どうしますか? という顔で伺ってくるので、亮は、ニヤニヤしている睦月を睨んでから、「ウーロン茶はMで」と繰り返した。
「お待たせしましたー」
手際よくドリンクを準備した係のお姉さんがカップを2つ差し出して来たので、亮が代金を払おうとしたら、隣からスッと手が伸びてくる。睦月の手だ。
ドリンクを受け取ってくれるつもりなのだと、亮は勝手に解釈していたのだが、そうではなく、睦月は持っていた1,000円札を係のお姉さんにサッと渡した。
「え…、むっちゃん?」
「んだよ」
ポカンとして亮が睦月を見れば、睦月はいつもどおりの表情で、自分のコーラとおつりを受け取り、側にあった施設のパンフレットを持って、さっさとベンチに戻っていく。
突然のことに、亮は慌ててその後を追い掛けようとして、「お客様っ」と係のお姉さんに呼び止められ、振り返れば自分の分のウーロン茶を置き去りにしていた。
「あ、すいません」
ウーロン茶のカップを受け取って、急いで睦月に追い付く。
先ほど亮が見つけたベンチは、すでに他のお客で埋まっていたが、別の場所が空いていて、睦月がそこに座ったので、亮はその隣に腰を下ろした。
「むっちゃん、ウーロン茶のお金…」
「え、払っただろ?」
「うん、だから…。いや、ありがと」
亮としては、自分の分も睦月の分も出すつもりでいたのに、結局全部睦月に出してもらってしまった。
今からでもお金を出そうかと思ったけれど、それも何だか野暮なので、お礼を言うだけに留めておいた。
「で、次何乗るの?」
ずずずずず~~~っと、結構な勢いでコーラを飲んでから、睦月が小首を傾げてパンフレットを広げた。
あぁそうだ、それを話すために、ちょっと休憩することを選んだのだ。
「むっちゃんがジェットコースター乗りたい、て言うなら、それでもいいよ? あ、いや…」
どうせ、最終的には乗らなければならないのだ。だったら、嫌なものはさっさと終わらせて、残りの時間は悠々と過ごしたい――――亮はそう思ったのだ。
しかし言ってから気付いたが、睦月は別に、ジェットコースターに1回しか乗らないとは言っていなかった。
3枚しかない割引券を、すべてジェットコースターに費やしはしないだろうけど、割引券なしで乗ることは出来る。割引券を使い切ってから、残りの時間でまたジェットコースターに乗るとかなったら…。
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「Lで!」
「ちょっと睦月さん。勝手に人の注文に口を出さないでください」
自分たちの番が回って来て、亮が係のお姉さんに注文すれば、睦月が口を挟んでくる。
係のお姉さんが、どうしますか? という顔で伺ってくるので、亮は、ニヤニヤしている睦月を睨んでから、「ウーロン茶はMで」と繰り返した。
「お待たせしましたー」
手際よくドリンクを準備した係のお姉さんがカップを2つ差し出して来たので、亮が代金を払おうとしたら、隣からスッと手が伸びてくる。睦月の手だ。
ドリンクを受け取ってくれるつもりなのだと、亮は勝手に解釈していたのだが、そうではなく、睦月は持っていた1,000円札を係のお姉さんにサッと渡した。
「え…、むっちゃん?」
「んだよ」
ポカンとして亮が睦月を見れば、睦月はいつもどおりの表情で、自分のコーラとおつりを受け取り、側にあった施設のパンフレットを持って、さっさとベンチに戻っていく。
突然のことに、亮は慌ててその後を追い掛けようとして、「お客様っ」と係のお姉さんに呼び止められ、振り返れば自分の分のウーロン茶を置き去りにしていた。
「あ、すいません」
ウーロン茶のカップを受け取って、急いで睦月に追い付く。
先ほど亮が見つけたベンチは、すでに他のお客で埋まっていたが、別の場所が空いていて、睦月がそこに座ったので、亮はその隣に腰を下ろした。
「むっちゃん、ウーロン茶のお金…」
「え、払っただろ?」
「うん、だから…。いや、ありがと」
亮としては、自分の分も睦月の分も出すつもりでいたのに、結局全部睦月に出してもらってしまった。
今からでもお金を出そうかと思ったけれど、それも何だか野暮なので、お礼を言うだけに留めておいた。
「で、次何乗るの?」
ずずずずず~~~っと、結構な勢いでコーラを飲んでから、睦月が小首を傾げてパンフレットを広げた。
あぁそうだ、それを話すために、ちょっと休憩することを選んだのだ。
「むっちゃんがジェットコースター乗りたい、て言うなら、それでもいいよ? あ、いや…」
どうせ、最終的には乗らなければならないのだ。だったら、嫌なものはさっさと終わらせて、残りの時間は悠々と過ごしたい――――亮はそう思ったのだ。
しかし言ってから気付いたが、睦月は別に、ジェットコースターに1回しか乗らないとは言っていなかった。
3枚しかない割引券を、すべてジェットコースターに費やしはしないだろうけど、割引券なしで乗ることは出来る。割引券を使い切ってから、残りの時間でまたジェットコースターに乗るとかなったら…。
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