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絶望ルーレット (7)
2013.07.08 Mon
「え…?」
「ん? エプロン。わざわざ来てもらって、作ってもらうんだから…て、森下が用意してくれた。こないだだってマナくん、エプロンしてたもんね」
こないだのは、メイドさんのコスプレ衣装の1つだと思うけど…。
とりあえず、受け取ったエプロンが普通のだということを確認して、俺はそれを身に着けた。人んち来て料理して、服汚れたって着替えもないから、これは助かる。
「でもさぁ、エプロンつったら、やっぱ裸エプロンじゃねぇの?」
「、」
エプロンを着けて、冷蔵庫に向かおうとしていた俺は、その言葉に足を止めた。
声の主は、有沢さんだ。
この人…………せっかく変態の先生が普通に普通のエプロンを渡してくれたのに、何でそんな余計なこと言うんだよっ! 先生がその気になっちゃたらどうすんだよっ!
「有沢さ――――」
「バカッ、有沢、変態っ! 何言ってんだよっ」
憤りを覚えて、有沢さん相手なのに声を大きくしようとしたら、それより先に、先生が有沢さんに怒鳴ってた。
その光景に、ちょっとキョトンとなる。いや、有沢さんにそんなふうに言ってくれて有り難いんだけど…、先週はアンタがこんなだったくせに、いきなり何なんだ。
「もぉ~、マナくんが怒ると怖いんだぞっ。…まぁ、それもかわいいんだけど。つか、怒ってマナくんが帰っちゃったらどうすんだよっ!」
「えー? そしたら2人きりじゃん? また昨日の続き、しよっか?」
振り返った俺の目に飛び込んできたのは、有沢さんが先生を抱き寄せてるシーンで、しかもあとちょっとでキスするとこだったから、慌てて顔を背けた。
別にキスシーンくらい平気だけど、いきなりのことだったから…。
つか、2人とも変態だけど、俺がいるのに、さすがにこれ以上のことはしないよね?
「死ね有沢っ!」
「ぐはっ!」
俺が密かに心配してたら、ドッターン! てデカい音がするから、何事かと視線を戻せば、有沢さんが椅子ごと床に引っ繰り返ってる。そして、右手のこぶしを高々と突き上げている先生…。
もしかして先生、有沢さんのこと、殴り飛ばした…?
「せんせ…」
「マナくん、チャーハン早くね」
「は…はい…」
何でもないような顔で俺のほうを見て、笑顔でチャーハンの話をしてくる先生が怖くて、俺は何も言い返せずにコクリと頷くと、今度こそ冷蔵庫に向かった。
冷蔵庫の中には豊富に食材が揃ってて…………森下さんがどういうつもりで買い物をして来たのか、まったく分かりかねる。だってこんなの、一食分の材料じゃない。
森下さんが今日の夜には帰って来て、これで料理するというなら分かるけど、そうじゃないなら、誰がこれを使うんだ。
まさか、森下さんがいない間、俺がずっとご飯を作らなきゃいけないとかじゃないよな…?
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「ん? エプロン。わざわざ来てもらって、作ってもらうんだから…て、森下が用意してくれた。こないだだってマナくん、エプロンしてたもんね」
こないだのは、メイドさんのコスプレ衣装の1つだと思うけど…。
とりあえず、受け取ったエプロンが普通のだということを確認して、俺はそれを身に着けた。人んち来て料理して、服汚れたって着替えもないから、これは助かる。
「でもさぁ、エプロンつったら、やっぱ裸エプロンじゃねぇの?」
「、」
エプロンを着けて、冷蔵庫に向かおうとしていた俺は、その言葉に足を止めた。
声の主は、有沢さんだ。
この人…………せっかく変態の先生が普通に普通のエプロンを渡してくれたのに、何でそんな余計なこと言うんだよっ! 先生がその気になっちゃたらどうすんだよっ!
「有沢さ――――」
「バカッ、有沢、変態っ! 何言ってんだよっ」
憤りを覚えて、有沢さん相手なのに声を大きくしようとしたら、それより先に、先生が有沢さんに怒鳴ってた。
その光景に、ちょっとキョトンとなる。いや、有沢さんにそんなふうに言ってくれて有り難いんだけど…、先週はアンタがこんなだったくせに、いきなり何なんだ。
「もぉ~、マナくんが怒ると怖いんだぞっ。…まぁ、それもかわいいんだけど。つか、怒ってマナくんが帰っちゃったらどうすんだよっ!」
「えー? そしたら2人きりじゃん? また昨日の続き、しよっか?」
振り返った俺の目に飛び込んできたのは、有沢さんが先生を抱き寄せてるシーンで、しかもあとちょっとでキスするとこだったから、慌てて顔を背けた。
別にキスシーンくらい平気だけど、いきなりのことだったから…。
つか、2人とも変態だけど、俺がいるのに、さすがにこれ以上のことはしないよね?
「死ね有沢っ!」
「ぐはっ!」
俺が密かに心配してたら、ドッターン! てデカい音がするから、何事かと視線を戻せば、有沢さんが椅子ごと床に引っ繰り返ってる。そして、右手のこぶしを高々と突き上げている先生…。
もしかして先生、有沢さんのこと、殴り飛ばした…?
「せんせ…」
「マナくん、チャーハン早くね」
「は…はい…」
何でもないような顔で俺のほうを見て、笑顔でチャーハンの話をしてくる先生が怖くて、俺は何も言い返せずにコクリと頷くと、今度こそ冷蔵庫に向かった。
冷蔵庫の中には豊富に食材が揃ってて…………森下さんがどういうつもりで買い物をして来たのか、まったく分かりかねる。だってこんなの、一食分の材料じゃない。
森下さんが今日の夜には帰って来て、これで料理するというなら分かるけど、そうじゃないなら、誰がこれを使うんだ。
まさか、森下さんがいない間、俺がずっとご飯を作らなきゃいけないとかじゃないよな…?
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