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愚かだということは分かっている (5)
2013.06.03 Mon
「お気持ちは嬉しいですが、もう帰ります。ありがとうございます」
「ぅぬ~マナくん…」
先生のことを無視して、俺は森下さんに丁寧にそう答えて頭を下げれば、腕を掴んでる先生の手の力が、ちょっと強くなった。…ホントに俺のこと帰す気ないな。
つか、これで俺が無理にでも帰っちゃうと、引き留めろと言われていた森下さんは、一体どうなっちゃうんだろう。どうでもいいけど、何かご愁傷様。
「ねぇ~マナく~ん、何で帰っちゃうの? 一緒にご飯食べよ? 森下の作ったヤツだけど。ねっ?」
「嫌です」
「何で? 何がヤなの? 森下のご飯?」
「違います!」
さっき、セーラー服を着たくない、て言ったじゃん!
何で食べたこともない森下さんのご飯が、帰る理由になるんだよ!
「ミキくん…。恐らくミキくんがマナくんに着せたがっていると思われる、その手にしているものが原因だということを、そろそろ認めようよ」
「グ…」
このままじゃ切りがないと思ったからか、森下さんが、遠回しというか、わざとらしくというか、何かちょっと鬱陶しい感じでフォローしてくれた。
三木本先生が相当変だから分かりにくいけど、森下さんもちょっと変なのかな。それとも、三木本先生には普通に言っても通じないから、こういうふうにしか言えないんだろうか。
「だってさ、森下だって見たいでしょ? マナくんがこれ着たトコ」
「………………。えー……っと。俺、それに何て答えたら正解なんだろ」
「自分の気持ちを素直に言ったらいいんだよ!」
片手は俺の腕を掴んだまま、もう一方の手に持ってたセーラー服を森下さんに突き付けて、先生はまた意味分かんないことを言っている。当然森下さんは、何とも言い難い表情になるわけで。
森下さん、何て答える気だろう。
「そうだなぁ…………ぜんっぜん見たくない」
「ちょっ森下っバカ!」
ちょっと読めない感じの森下さんが何て言うのかと思ってたら、俺にとってはとてもありがたい返事をしてくれた。
もちろん先生は1人で慌てて、しかも森下さんを蹴っ飛ばそうとしてるけど、森下さんという味方が付いたのだ。怖いものはない。
「ホラ先生、森下さんも見たくないて言ってるし、俺、やっぱり帰ります」
「ぬぁ~~~~!!!」
俺の言葉だけじゃ先生は納得しないけど、森下さんもそう言ってくれれば、先生だって諦めないわけにはいかないだろう。
そう思ってホッとした――――のも束の間。
「まぁまぁマナくん。セーラー服はともかく、ご飯食べてったら? もうお昼だし」
「ちょっ森下さん…!」
何でそんな余計なこと付け加えるんだよ、森下さん! 俺は、もちろんセーラー服なんか着たくないけど、それだけじゃなくて、一刻も早くここから立ち去りたいのに!
ホラ、森下さんがそんなこと言うから、悔しそうな顔をしてた先生が、さっそく目を輝かせてるじゃんか!
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「ぅぬ~マナくん…」
先生のことを無視して、俺は森下さんに丁寧にそう答えて頭を下げれば、腕を掴んでる先生の手の力が、ちょっと強くなった。…ホントに俺のこと帰す気ないな。
つか、これで俺が無理にでも帰っちゃうと、引き留めろと言われていた森下さんは、一体どうなっちゃうんだろう。どうでもいいけど、何かご愁傷様。
「ねぇ~マナく~ん、何で帰っちゃうの? 一緒にご飯食べよ? 森下の作ったヤツだけど。ねっ?」
「嫌です」
「何で? 何がヤなの? 森下のご飯?」
「違います!」
さっき、セーラー服を着たくない、て言ったじゃん!
何で食べたこともない森下さんのご飯が、帰る理由になるんだよ!
「ミキくん…。恐らくミキくんがマナくんに着せたがっていると思われる、その手にしているものが原因だということを、そろそろ認めようよ」
「グ…」
このままじゃ切りがないと思ったからか、森下さんが、遠回しというか、わざとらしくというか、何かちょっと鬱陶しい感じでフォローしてくれた。
三木本先生が相当変だから分かりにくいけど、森下さんもちょっと変なのかな。それとも、三木本先生には普通に言っても通じないから、こういうふうにしか言えないんだろうか。
「だってさ、森下だって見たいでしょ? マナくんがこれ着たトコ」
「………………。えー……っと。俺、それに何て答えたら正解なんだろ」
「自分の気持ちを素直に言ったらいいんだよ!」
片手は俺の腕を掴んだまま、もう一方の手に持ってたセーラー服を森下さんに突き付けて、先生はまた意味分かんないことを言っている。当然森下さんは、何とも言い難い表情になるわけで。
森下さん、何て答える気だろう。
「そうだなぁ…………ぜんっぜん見たくない」
「ちょっ森下っバカ!」
ちょっと読めない感じの森下さんが何て言うのかと思ってたら、俺にとってはとてもありがたい返事をしてくれた。
もちろん先生は1人で慌てて、しかも森下さんを蹴っ飛ばそうとしてるけど、森下さんという味方が付いたのだ。怖いものはない。
「ホラ先生、森下さんも見たくないて言ってるし、俺、やっぱり帰ります」
「ぬぁ~~~~!!!」
俺の言葉だけじゃ先生は納得しないけど、森下さんもそう言ってくれれば、先生だって諦めないわけにはいかないだろう。
そう思ってホッとした――――のも束の間。
「まぁまぁマナくん。セーラー服はともかく、ご飯食べてったら? もうお昼だし」
「ちょっ森下さん…!」
何でそんな余計なこと付け加えるんだよ、森下さん! 俺は、もちろんセーラー服なんか着たくないけど、それだけじゃなくて、一刻も早くここから立ち去りたいのに!
ホラ、森下さんがそんなこと言うから、悔しそうな顔をしてた先生が、さっそく目を輝かせてるじゃんか!
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けいったん ⇒
マナくん、残念~(笑)
森下さんは、敵でも味方でも無い人だったね!
でも ミキくん先生は、渋渋でも森下さんの言う事は聞くみたいだから
彼と会えたことは 今後のマナくんには 良かったんじゃないのかな!?
だって 変態先生の対処方法を 教えて貰えるでしょ♪
(⌒_⌒)ノ はーい 森下先生、質問です!...byebye☆
森下さんは、敵でも味方でも無い人だったね!
でも ミキくん先生は、渋渋でも森下さんの言う事は聞くみたいだから
彼と会えたことは 今後のマナくんには 良かったんじゃないのかな!?
だって 変態先生の対処方法を 教えて貰えるでしょ♪
(⌒_⌒)ノ はーい 森下先生、質問です!...byebye☆
- |2013.06.03
- |Mon
- |09:00
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
マナくんのことはかわいそうだと思いつつも、マナくんの味方ばかりすると後が怖いので、味方をし過ぎることの森下さんです(笑)
でも、マナくんにとっては、ちょこっとはプラスになったかな。
森下さんくらい三木本先生をうまく扱えるようになるには、まだまだ時間が掛かりそうですので、マナくんの奮闘はまだまだ続くでしょう!
コメントありがとうございました!
でも、マナくんにとっては、ちょこっとはプラスになったかな。
森下さんくらい三木本先生をうまく扱えるようになるには、まだまだ時間が掛かりそうですので、マナくんの奮闘はまだまだ続くでしょう!
コメントありがとうございました!
- |2013.06.03
- |Mon
- |23:14
- |URL
- |EDIT|