スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
もどかしいくらい無欲なところ (5)
2013.04.07 Sun
「睦月、何したい?」
「そんなの……急に言われても。別に何でもいいけど。つか、普通て、そういうとき何すんの? 俺、あんまそういうのしたことないから、分かんないんだけど…」
睦月は困ったように、眉を下げた。
睦月の欲しがっているものとか、したいことが思い付かないから、直接聞いてみたのに、本人もよく分かっていないとか…。
「じゃあ、欲しいものは?」
「えぇー? それはやっぱ、記念日的な?」
「まぁ…。いや、そうじゃなくても、睦月が欲しいものとかあれば、あれだけど」
「別に今は、そんなにないかなぁ。マンガも買っちゃったし」
聞けば睦月からは、予想どおりの答えが返ってくる(というか、付き合って2年目の記念日に、マンガの新刊は…)。
「ねぇねぇ亮」
こういうときは、ベタに指輪とか? 睦月はそんなにしょっちゅう指輪をしているわけではないけれど、だからこそ、こういうときに贈ったものとか、何だかよさそう。
そんなことを考えていたら、睦月に声を掛けられて、意識を戻る。
「じゃあさ、亮は何が欲しいの? 何したい?」
「え、俺?」
「亮が俺のために何かしてくれる、ていうなら、俺だって何かする。何かあげる」
「えっと…」
「ダメなの? でもそういうことでしょ? 2人の記念日なんだから、2人でお祝いするんでしょ?」
「そりゃまぁ…」
至極尤もなことを言う睦月に、亮は頷く。
まさかこういう場面で、睦月がそんな説得力のある言葉を吐くとは。
「俺は記念日とかぜーんぜん興味ないけど、亮が何かしたいなら付き合うし、何かくれるなら喜んでもらうけど…、でも、亮がいてくれれば、それだけでいいかなぁ」
亮の胸に背中を預けたまま、睦月は何でもないことのように、そんなこと言う。
ともすれば、照れて言葉には出来ないようなことなのに。でも、こんなふうに普通に言えるのは、それが本心であって、何も特別なことだとも思っていないから。
「そんなこと言って……俺のこと、そんなに喜ばしてどうすんの?」
「え、何が? 何か変なこと言った? 俺?」
「んーん。もっと睦月のこと、好きになっちゃうなぁ、て思っただけ」
振り返ろうとする睦月をもっと強く抱き締め、かわいいつむじにキス。
どんなに思っても足りないくらい、睦月のことが好きだ。1年とか2年とか……もう何年一緒にいるのか分からなくなるくらい、ずっと長く、いつまでも側にいたいよ。
back next
*end*
「そんなの……急に言われても。別に何でもいいけど。つか、普通て、そういうとき何すんの? 俺、あんまそういうのしたことないから、分かんないんだけど…」
睦月は困ったように、眉を下げた。
睦月の欲しがっているものとか、したいことが思い付かないから、直接聞いてみたのに、本人もよく分かっていないとか…。
「じゃあ、欲しいものは?」
「えぇー? それはやっぱ、記念日的な?」
「まぁ…。いや、そうじゃなくても、睦月が欲しいものとかあれば、あれだけど」
「別に今は、そんなにないかなぁ。マンガも買っちゃったし」
聞けば睦月からは、予想どおりの答えが返ってくる(というか、付き合って2年目の記念日に、マンガの新刊は…)。
「ねぇねぇ亮」
こういうときは、ベタに指輪とか? 睦月はそんなにしょっちゅう指輪をしているわけではないけれど、だからこそ、こういうときに贈ったものとか、何だかよさそう。
そんなことを考えていたら、睦月に声を掛けられて、意識を戻る。
「じゃあさ、亮は何が欲しいの? 何したい?」
「え、俺?」
「亮が俺のために何かしてくれる、ていうなら、俺だって何かする。何かあげる」
「えっと…」
「ダメなの? でもそういうことでしょ? 2人の記念日なんだから、2人でお祝いするんでしょ?」
「そりゃまぁ…」
至極尤もなことを言う睦月に、亮は頷く。
まさかこういう場面で、睦月がそんな説得力のある言葉を吐くとは。
「俺は記念日とかぜーんぜん興味ないけど、亮が何かしたいなら付き合うし、何かくれるなら喜んでもらうけど…、でも、亮がいてくれれば、それだけでいいかなぁ」
亮の胸に背中を預けたまま、睦月は何でもないことのように、そんなこと言う。
ともすれば、照れて言葉には出来ないようなことなのに。でも、こんなふうに普通に言えるのは、それが本心であって、何も特別なことだとも思っていないから。
「そんなこと言って……俺のこと、そんなに喜ばしてどうすんの?」
「え、何が? 何か変なこと言った? 俺?」
「んーん。もっと睦月のこと、好きになっちゃうなぁ、て思っただけ」
振り返ろうとする睦月をもっと強く抱き締め、かわいいつむじにキス。
どんなに思っても足りないくらい、睦月のことが好きだ。1年とか2年とか……もう何年一緒にいるのか分からなくなるくらい、ずっと長く、いつまでも側にいたいよ。
back next
*end*
- 関連記事
-
- 楽をするのが下手なところ (1) (2013/04/08)
- もどかしいくらい無欲なところ (5) (2013/04/07)
- もどかしいくらい無欲なところ (4) (2013/04/06)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
ちよ ⇒
亮がいてくれれば、それだけでいいかなぁ
むっちゃんからの一言は、亮タンにとって、
最高の記念日プレゼントじゃないですかー!!
もちろん指輪やブレスをプレゼントしたり、
もらったりするのも嬉しいんだけど…
時間や景色、体温とか、触れそうで掴めないものを
大切な、大好きな人と共有出来たら、
それだけで最高の一時になるんじゃないなぁ…。
むっちゃんも出来杉くん♪
このお二人さん、
ずーっと一緒に居てステキな時間を過ごして欲しいな…。
ステキなお話をありがとうございました!!
むっちゃんからの一言は、亮タンにとって、
最高の記念日プレゼントじゃないですかー!!
もちろん指輪やブレスをプレゼントしたり、
もらったりするのも嬉しいんだけど…
時間や景色、体温とか、触れそうで掴めないものを
大切な、大好きな人と共有出来たら、
それだけで最高の一時になるんじゃないなぁ…。
むっちゃんも出来杉くん♪
このお二人さん、
ずーっと一緒に居てステキな時間を過ごして欲しいな…。
ステキなお話をありがとうございました!!
- |2013.04.07
- |Sun
- |17:42
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
むっちゃん、実はさらりと殺し文句。
記念日とかそういうことには全然興味はないけれど、亮タンがそばにいてくれて、自分のために一生懸命考えてくれる、てこと自体が、それだけで最高のプレゼントだということを、ちゃんと分かってます。
> 時間や景色、体温とか、触れそうで掴めないものを
> 大切な、大好きな人と共有出来たら、
> それだけで最高の一時になるんじゃないなぁ…。
まったくそのとおりですね。
好きな人と一緒に過ごす時間が、何よりの宝物ですよね♪
きっと3周年の記念日も、亮タンはこうやって頭を悩ますんだろうけど、結局はこうして2人で仲良く過ごすんだと思います!
コメントありがとうございました!
記念日とかそういうことには全然興味はないけれど、亮タンがそばにいてくれて、自分のために一生懸命考えてくれる、てこと自体が、それだけで最高のプレゼントだということを、ちゃんと分かってます。
> 時間や景色、体温とか、触れそうで掴めないものを
> 大切な、大好きな人と共有出来たら、
> それだけで最高の一時になるんじゃないなぁ…。
まったくそのとおりですね。
好きな人と一緒に過ごす時間が、何よりの宝物ですよね♪
きっと3周年の記念日も、亮タンはこうやって頭を悩ますんだろうけど、結局はこうして2人で仲良く過ごすんだと思います!
コメントありがとうございました!
- |2013.04.07
- |Sun
- |23:11
- |URL
- |EDIT|