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恋と呼ぶにはまだ早い (22)
2013.01.14 Mon
「それに、あんまり水落のこと見てんのも、ハルちゃんに悪いかな、て思って」
「ハルちゃんに気、遣ってんだ?」
「だってハルちゃん、嫉妬深いうえに面倒くさいから」
そこそこ長い付き合いの中で、千尋は遥希の性格はそれなりに熟知している。とにかく遥希は、大好きなFATE(…というか、主に琉だが)のこととなると、ほんっとうにいちいち面倒くさいのだ。
だから今日も、『ちーちゃん、琉のこと見過ぎ!』とか言われたら鬱陶しいので、千尋は最初から、琉のことはそこそこにしか見ていなかったのである。
「でも、ファンの子はみんな琉のこと見てるよ」
「だよねー。でも文句を言われんのは俺1人なのっ」
遥希が琉の気持ちを疑うことはないだろうけど、あの会場にいた女の子の大半が琉のことを好きなわけで、そういう意味では、遥希のライバルはいっぱいだ。
というか、日本全国ライバルだらけになるけれど、もちろんその全員を牽制できないから、結局標的になるのは千尋だけなのだ。
そこまでなら、千尋のことを誘わなければいいのに、そうもいかないのが遥希だから、余計に面倒くさい。
「でもハルちゃん、そこまで琉のこと好きなのに、1回フッちゃってるトコがすごいよね。そのころから琉のこと好きだったんでしょ?」
「だってあの子、超ドMだもん。水落が自分のこと好きなわけがない、とか言ってさ。どっからどう見ても、水落てハルちゃんのこと大好きじゃん!?」
「あはは、確かに」
「まぁ水落はノンケだし、無理かなぁて思う気持ちも分かるけど。でもハルちゃんの場合、水落は芸能人だから男の恋人なんかいちゃダメ、とか言って遠慮しちゃってさ、バッカみたい」
芸能界で生き残っていくには、スキャンダラスな出来事は敬遠したいだろうけど、あのときは琉から告白してきたのだ。
それなのに、まだ起こってもいない先のことを想像して、ぶつかりもせずに逃げてしまった遥希のことは、本当にバカだと思った。
「ハルちゃん、自分でフッといて、めっちゃ凹んでたからあんま言わなかったけど、もし俺だったら、絶対にそんなことしないのに、て思う」
「まぁハルちゃん真面目だし、そう思っちゃったんでしょ」
「そんなの。両思いなのに? もし俺だったら、相手が芸能人だからとか、そんな理由じゃ絶対諦めないっ」
今のところ千尋は、芸能人に恋に落ちたことはないし、遥希みたいに、その相手に偶然出会ったこともないし、ましてやその人からも想われて、相思相愛になったこともないけれど。
でももしそうなったら、不真面目だと言われようと、絶対に遥希のような真似はしない。
「ちーちゃんは、恋に落ちたら、ガンガン行くタイプなんだ?」
「そう。だってさ、誰かに取られたらヤダもん」
「じゃあ、告白も自分からすんの?」
「好きになった人には」
何で大和と恋の話なんかしているんだろう……そう思っても、アルコールの回った頭はぽわぽわしていて、何だかよく分からない。
一緒にお泊りした夜に恋バナなんて、女子高生?
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「ハルちゃんに気、遣ってんだ?」
「だってハルちゃん、嫉妬深いうえに面倒くさいから」
そこそこ長い付き合いの中で、千尋は遥希の性格はそれなりに熟知している。とにかく遥希は、大好きなFATE(…というか、主に琉だが)のこととなると、ほんっとうにいちいち面倒くさいのだ。
だから今日も、『ちーちゃん、琉のこと見過ぎ!』とか言われたら鬱陶しいので、千尋は最初から、琉のことはそこそこにしか見ていなかったのである。
「でも、ファンの子はみんな琉のこと見てるよ」
「だよねー。でも文句を言われんのは俺1人なのっ」
遥希が琉の気持ちを疑うことはないだろうけど、あの会場にいた女の子の大半が琉のことを好きなわけで、そういう意味では、遥希のライバルはいっぱいだ。
というか、日本全国ライバルだらけになるけれど、もちろんその全員を牽制できないから、結局標的になるのは千尋だけなのだ。
そこまでなら、千尋のことを誘わなければいいのに、そうもいかないのが遥希だから、余計に面倒くさい。
「でもハルちゃん、そこまで琉のこと好きなのに、1回フッちゃってるトコがすごいよね。そのころから琉のこと好きだったんでしょ?」
「だってあの子、超ドMだもん。水落が自分のこと好きなわけがない、とか言ってさ。どっからどう見ても、水落てハルちゃんのこと大好きじゃん!?」
「あはは、確かに」
「まぁ水落はノンケだし、無理かなぁて思う気持ちも分かるけど。でもハルちゃんの場合、水落は芸能人だから男の恋人なんかいちゃダメ、とか言って遠慮しちゃってさ、バッカみたい」
芸能界で生き残っていくには、スキャンダラスな出来事は敬遠したいだろうけど、あのときは琉から告白してきたのだ。
それなのに、まだ起こってもいない先のことを想像して、ぶつかりもせずに逃げてしまった遥希のことは、本当にバカだと思った。
「ハルちゃん、自分でフッといて、めっちゃ凹んでたからあんま言わなかったけど、もし俺だったら、絶対にそんなことしないのに、て思う」
「まぁハルちゃん真面目だし、そう思っちゃったんでしょ」
「そんなの。両思いなのに? もし俺だったら、相手が芸能人だからとか、そんな理由じゃ絶対諦めないっ」
今のところ千尋は、芸能人に恋に落ちたことはないし、遥希みたいに、その相手に偶然出会ったこともないし、ましてやその人からも想われて、相思相愛になったこともないけれど。
でももしそうなったら、不真面目だと言われようと、絶対に遥希のような真似はしない。
「ちーちゃんは、恋に落ちたら、ガンガン行くタイプなんだ?」
「そう。だってさ、誰かに取られたらヤダもん」
「じゃあ、告白も自分からすんの?」
「好きになった人には」
何で大和と恋の話なんかしているんだろう……そう思っても、アルコールの回った頭はぽわぽわしていて、何だかよく分からない。
一緒にお泊りした夜に恋バナなんて、女子高生?
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