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恋と呼ぶにはまだ早い (21)
2013.01.13 Sun
「ちーちゃん、ホント筋肉好きなんだね」
「好き。俺、超ムキムキになんの」
「え、ちーちゃん、自分もムキムキになりたいの?」
「うん、なる」
驚いたような顔をする大和に、千尋はコクンと頷いた。
なりたい、ていうか、なるつもりだし。
「そっかー…」
でも、千尋としては、冗談とかでなくとっても真剣なのに、何となく大和が本気にしていないような雰囲気を醸し出しているので、おもしろくない。
もしかして、千尋じゃ無理だとか思っているんだろうか。
「俺、ムキムキになるのっ!」
「わ…分かったって…」
映画で見た大和の裸には負けるけれど、少なくとも今だって、琉よりは筋肉に自信はあるし。
だから強く主張したら、若干無理やり感はあるが大和が納得したので、ちょっと満足して千尋はチーズをつまみながらグラスを空けた。
「ねぇちーちゃん、ペース速くない?」
「そう? おいしいからかな?」
おいしいお酒に、いいホテル。
何だかよく分からないけれど、目の前にはイケメンがいて目の保養も出来るし、惚れ惚れするような筋肉もじっくり鑑賞できるし、何気に最高のクリスマス?
「ちーちゃん、これお酒だからね?」
「分かってるー。だってシャンパン、乾杯したでしょ? メリークリスマス、て」
「まぁそうなんだけど、」
「はい!」
大和に念を押されるけれど、そんなこと、千尋だってちゃんと分かっている。だから注いで? と、千尋は空になったグラスを、大和のほうに差し出した。
でも、さっきのように、ちょっと前屈みになって注いでほしいから(そうでないと胸の筋肉のチラ見が出来ない)、千尋は少しだけ腕を引っ込めてみる。
「ちーちゃん、めっちゃ見てるねー…………胸を」
「ぐふ」
黄金色のシャンパンを注いでもらいながらも、千尋の視線はそんなものよりも、大和の胸元に集中している。
でも、そうは言っても、ノンケの男が、女の子にこんなふうにお酒を注いでもらっていたら、絶対に胸ばっかり見ているに違いないから、別にそれと変わらないと思う。
「だって、大和くんの筋肉すごいんだもん…。やっぱ水落とは違うね」
「でも琉も、最近結構鍛えてるよ? 今日見て、そう思わなかった?」
「水落なんか見てないもん」
今日は最初から、大和の裸を見るためにやって来たのだ。
コンサートの楽しみ方としてはちょっと違うかもしれないが、歌もそんなに知らない、女の子だらけのコンサート会場での、千尋の唯一の楽しみはそれだった。
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「好き。俺、超ムキムキになんの」
「え、ちーちゃん、自分もムキムキになりたいの?」
「うん、なる」
驚いたような顔をする大和に、千尋はコクンと頷いた。
なりたい、ていうか、なるつもりだし。
「そっかー…」
でも、千尋としては、冗談とかでなくとっても真剣なのに、何となく大和が本気にしていないような雰囲気を醸し出しているので、おもしろくない。
もしかして、千尋じゃ無理だとか思っているんだろうか。
「俺、ムキムキになるのっ!」
「わ…分かったって…」
映画で見た大和の裸には負けるけれど、少なくとも今だって、琉よりは筋肉に自信はあるし。
だから強く主張したら、若干無理やり感はあるが大和が納得したので、ちょっと満足して千尋はチーズをつまみながらグラスを空けた。
「ねぇちーちゃん、ペース速くない?」
「そう? おいしいからかな?」
おいしいお酒に、いいホテル。
何だかよく分からないけれど、目の前にはイケメンがいて目の保養も出来るし、惚れ惚れするような筋肉もじっくり鑑賞できるし、何気に最高のクリスマス?
「ちーちゃん、これお酒だからね?」
「分かってるー。だってシャンパン、乾杯したでしょ? メリークリスマス、て」
「まぁそうなんだけど、」
「はい!」
大和に念を押されるけれど、そんなこと、千尋だってちゃんと分かっている。だから注いで? と、千尋は空になったグラスを、大和のほうに差し出した。
でも、さっきのように、ちょっと前屈みになって注いでほしいから(そうでないと胸の筋肉のチラ見が出来ない)、千尋は少しだけ腕を引っ込めてみる。
「ちーちゃん、めっちゃ見てるねー…………胸を」
「ぐふ」
黄金色のシャンパンを注いでもらいながらも、千尋の視線はそんなものよりも、大和の胸元に集中している。
でも、そうは言っても、ノンケの男が、女の子にこんなふうにお酒を注いでもらっていたら、絶対に胸ばっかり見ているに違いないから、別にそれと変わらないと思う。
「だって、大和くんの筋肉すごいんだもん…。やっぱ水落とは違うね」
「でも琉も、最近結構鍛えてるよ? 今日見て、そう思わなかった?」
「水落なんか見てないもん」
今日は最初から、大和の裸を見るためにやって来たのだ。
コンサートの楽しみ方としてはちょっと違うかもしれないが、歌もそんなに知らない、女の子だらけのコンサート会場での、千尋の唯一の楽しみはそれだった。
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