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恋と呼ぶにはまだ早い (18)
2013.01.10 Thu
「でも、この部屋でなくたっていいと思うっ。あっ、南條のトコとかっ」
都内の公演なのに、わざわざ大和たちがホテルに泊まるのは、単に宿泊したいからでなく、マネジメントの都合からだろう。そう考えたら、FATEのマネージャーであり、千尋の友人である南條も泊まっているのは間違いない。
千尋を1人で帰せない事情があるとしても、泊まるのは南條の部屋でいいと思う。というかむしろ、そうでないとダメだと思う。
「えー、ちーちゃん、俺より南條のほうが好きなの?」
「そういうことじゃなくて!」
千尋だって別に好き好んで、イブの夜に南條なんかと一夜を過ごしたくはない。
そういうことでなくて、スーパーアイドルFATEの一ノ瀬大和が、コンサートの後に千尋なんかをホテルの部屋に連れ込んじゃってることが大問題だと言いたいのだ。
マネージャーの南條は、一体何をしているんだ! と千尋が憤慨してみても、大和は平然としていて。
「ちーちゃんが倒れたのは俺のせいだし、俺が最後まで責任持って面倒見ますーて言って、連れて来たんだよ?」
「意味分かんなすぎる…。普通、連れ込むなら女の子でしょ」
あぁ、それのほうがよっぽど大問題だから、男である千尋が一緒の部屋にいれば、そういう事態にはならないと踏んだのかな。
でも千尋はゲイで、そのことは南條も知っているはずなんだけど…。まぁ大和はノンケだし、その辺は千尋のことを信用してくれたんだろうか。
(まぁ…、こんないい部屋に泊めてくれるんだったら、それはそれでいいけど…)
久々に、1人の寂しいクリスマスを過ごすはめになると思っていたところに、降って湧いたような展開。
先ほどまでは、テンパり過ぎていて、帰ることしか考えていなかったけれど、この部屋の主である大和が帰らなくていいと言っているんだから、今から無理に帰ることもないか、と千尋は考え直す。
遥希と琉のような、恋人同士の甘い夜にはならなそうだが、このいい部屋といいベッドを堪能するのも、ちょっとしたクリスマスプレゼントだと思えばいい。
「分かった。じゃあ今日は帰んないで、ここにお泊りする」
「やったー!」
「おっと」
何がそんなに嬉しいのか、千尋が泊まることを伝えると、大和は両手を上げて喜んだ後、隣の千尋に抱き付いて来ようとしたので、千尋はサッとそれを躱した。
「………………」
「………………」
「…ちーちゃん、どうして今よけたの?」
「どうしてでしょう」
もちろんそれは、同じ過ちを繰り返さないための防衛策だが、大和の問い掛けには、笑顔ではぐらかした。
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都内の公演なのに、わざわざ大和たちがホテルに泊まるのは、単に宿泊したいからでなく、マネジメントの都合からだろう。そう考えたら、FATEのマネージャーであり、千尋の友人である南條も泊まっているのは間違いない。
千尋を1人で帰せない事情があるとしても、泊まるのは南條の部屋でいいと思う。というかむしろ、そうでないとダメだと思う。
「えー、ちーちゃん、俺より南條のほうが好きなの?」
「そういうことじゃなくて!」
千尋だって別に好き好んで、イブの夜に南條なんかと一夜を過ごしたくはない。
そういうことでなくて、スーパーアイドルFATEの一ノ瀬大和が、コンサートの後に千尋なんかをホテルの部屋に連れ込んじゃってることが大問題だと言いたいのだ。
マネージャーの南條は、一体何をしているんだ! と千尋が憤慨してみても、大和は平然としていて。
「ちーちゃんが倒れたのは俺のせいだし、俺が最後まで責任持って面倒見ますーて言って、連れて来たんだよ?」
「意味分かんなすぎる…。普通、連れ込むなら女の子でしょ」
あぁ、それのほうがよっぽど大問題だから、男である千尋が一緒の部屋にいれば、そういう事態にはならないと踏んだのかな。
でも千尋はゲイで、そのことは南條も知っているはずなんだけど…。まぁ大和はノンケだし、その辺は千尋のことを信用してくれたんだろうか。
(まぁ…、こんないい部屋に泊めてくれるんだったら、それはそれでいいけど…)
久々に、1人の寂しいクリスマスを過ごすはめになると思っていたところに、降って湧いたような展開。
先ほどまでは、テンパり過ぎていて、帰ることしか考えていなかったけれど、この部屋の主である大和が帰らなくていいと言っているんだから、今から無理に帰ることもないか、と千尋は考え直す。
遥希と琉のような、恋人同士の甘い夜にはならなそうだが、このいい部屋といいベッドを堪能するのも、ちょっとしたクリスマスプレゼントだと思えばいい。
「分かった。じゃあ今日は帰んないで、ここにお泊りする」
「やったー!」
「おっと」
何がそんなに嬉しいのか、千尋が泊まることを伝えると、大和は両手を上げて喜んだ後、隣の千尋に抱き付いて来ようとしたので、千尋はサッとそれを躱した。
「………………」
「………………」
「…ちーちゃん、どうして今よけたの?」
「どうしてでしょう」
もちろんそれは、同じ過ちを繰り返さないための防衛策だが、大和の問い掛けには、笑顔ではぐらかした。
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