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5. 隠されたテリトリーへいらっしゃい (後編)
2008.06.27 Fri
啓ちゃんとの食事って、何となく体育会系のノリがあるんだよね。
早く食って、早く帰ろ、みたいな。
出てくる順番もあれだったけど、啓ちゃんが食い終わりそうなのに、もともとのんびり体質なのか、食うのが遅いのか、哲也はまだ食べ終わる気配なし。
啓ちゃんも高校のころからの付き合いだから、哲也のそういうのを知ってるのか、イライラもせずに待ってるけど。
あー……それにしても、哲也の食ってるヤツも、うまそうだなぁ……。
「なぁ、俺、もう1杯食ってもいい?」
「ッッッ!!!???」
啓ちゃんは慣れてるのか「替え玉頼めばいいじゃん」って言ってくれたけど、哲也はものすごいビックリした顔で俺のほうを見た。
きっとラーメン啜ってる最中じゃなかったら、あの甲高い声を上げてたんじゃないかな?
「替え玉じゃなくて、別の味なのが食いたいんだよね」
「ええぇぇーーー!!! ったぁ…」
今度こそ哲也は大きな声を張り上げた。直後、啓ちゃんにド突かれたけど。
「普通にもう1杯お代わりするってこと?」
「うん」
啓ちゃんは勝手にしろって感じで俺のほうにメニューを寄越したけど、哲也はまだ口をポカンと開けて俺のことを見てる。
どうせ哲也はまだ食い終わりそうもないし、啓ちゃんからのお許しも出たから、俺は遠慮なく2杯目のラーメンを頼んだ。
*****
「なぁ」
俺が2杯目のラーメンに箸を付けたところで、啓ちゃんが携帯電話から顔を上げた。
「何か、友達からテレビの配線してくれってメール来てんだけど、俺食い終わったし、そっち行ってもいい?」
そう聞きながらも、すでに帰り支度をしてる啓ちゃんに、ダメなんて言えなくて、哲也と2人で啓ちゃんを見送った。
「啓ちゃん、相変わらずだなぁ」
別に他人に冷たいわけじゃないけど(むしろ友情に厚いほうなのに)、待ってるとか、そういう時間の無駄には厳しくて。
でも俺が2杯目のラーメン頼む前からケータイ気にしてたし、もしかしてそれでも待っててくれたのかな?
なのに哲也は食い終わらないし、俺は2杯目頼むし、待ち切れなかったのか。
「なぁなぁ、貴久」
「んー?」
「ホントに2杯も食えんの?」
2杯もラーメン食うのがそんなに珍しいのか、やっと自分の分を食い終わった哲也が、俺のどんぶりを覗き込んでる。
「ホント豪気なヤツだなぁー」
そこ、感心するとこかぁ? と思いつつ、俺はラーメンを啜った。
早く食って、早く帰ろ、みたいな。
出てくる順番もあれだったけど、啓ちゃんが食い終わりそうなのに、もともとのんびり体質なのか、食うのが遅いのか、哲也はまだ食べ終わる気配なし。
啓ちゃんも高校のころからの付き合いだから、哲也のそういうのを知ってるのか、イライラもせずに待ってるけど。
あー……それにしても、哲也の食ってるヤツも、うまそうだなぁ……。
「なぁ、俺、もう1杯食ってもいい?」
「ッッッ!!!???」
啓ちゃんは慣れてるのか「替え玉頼めばいいじゃん」って言ってくれたけど、哲也はものすごいビックリした顔で俺のほうを見た。
きっとラーメン啜ってる最中じゃなかったら、あの甲高い声を上げてたんじゃないかな?
「替え玉じゃなくて、別の味なのが食いたいんだよね」
「ええぇぇーーー!!! ったぁ…」
今度こそ哲也は大きな声を張り上げた。直後、啓ちゃんにド突かれたけど。
「普通にもう1杯お代わりするってこと?」
「うん」
啓ちゃんは勝手にしろって感じで俺のほうにメニューを寄越したけど、哲也はまだ口をポカンと開けて俺のことを見てる。
どうせ哲也はまだ食い終わりそうもないし、啓ちゃんからのお許しも出たから、俺は遠慮なく2杯目のラーメンを頼んだ。
*****
「なぁ」
俺が2杯目のラーメンに箸を付けたところで、啓ちゃんが携帯電話から顔を上げた。
「何か、友達からテレビの配線してくれってメール来てんだけど、俺食い終わったし、そっち行ってもいい?」
そう聞きながらも、すでに帰り支度をしてる啓ちゃんに、ダメなんて言えなくて、哲也と2人で啓ちゃんを見送った。
「啓ちゃん、相変わらずだなぁ」
別に他人に冷たいわけじゃないけど(むしろ友情に厚いほうなのに)、待ってるとか、そういう時間の無駄には厳しくて。
でも俺が2杯目のラーメン頼む前からケータイ気にしてたし、もしかしてそれでも待っててくれたのかな?
なのに哲也は食い終わらないし、俺は2杯目頼むし、待ち切れなかったのか。
「なぁなぁ、貴久」
「んー?」
「ホントに2杯も食えんの?」
2杯もラーメン食うのがそんなに珍しいのか、やっと自分の分を食い終わった哲也が、俺のどんぶりを覗き込んでる。
「ホント豪気なヤツだなぁー」
そこ、感心するとこかぁ? と思いつつ、俺はラーメンを啜った。
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